人形と神と少年と~硝子の瞳は何を映す~
またまた新作!
白磁の肌に美しい硝子の目。
間接に噛まされたボール。
俺が人形にここまで惚れ込んだのは何故なのだろう?
親が人形職人だったからだろうか?
俺の片眼は人形の眼だったからだろうか?
それとも、朽ちない美しさを造り出すことで、彼女に贖罪をしたかったのだろうか?
いや、そんなことはどうでもいい。
そんな俺は人形に惚れ込んだ。
かつて、日本人は散り行く桜と移り変わる季節、そんな有限の美しさと時の流れに何よりの美しさを感じたらしい。
でも、俺は違う。
決して変わらない存在。
そんなどちらかというと西洋の人々に似た感性を持っていた。
そんな俺は、取り合えず高校に通っていたものの、ノートには数式の代わりに設計図を書き、部活ではそれを形にすることしかしていなかった。
そんな俺がうまくクラスに馴染めるはずもなく、何時も一人でいた。
その日も、やはり何時も通りにノートに設計図を書いていた時だった。
クラスメイトの悲鳴と眩しい光で顔をあげると、その瞬間、尻餅を着いた。
回りにも同じように尻餅を着いている奴が数人いた。
ここは、どこだろう。
神殿?それとも王宮?
「ようこそいらっしゃいました、勇者様方!
どうか、私とこの国をお助け下さい!」
なんのために?
「申し訳ありませんが、情況を説明して頂けますか?
何しろ、我々はここに来たばかりですから」
いや、落ち着きすぎだろう。
もしやこいつ……オタクか!
回りを見ても、
「ねえ、どうしよう?次の授業の宿題が終わってないよ!」
家でやってこいよ!(俺はやってない。)
「今、拾ったタバコでキャンプファイアやってたのに!」
危ねえよ!しかも汚な!
「これはまさか……異世界転移か!」
お前もオタクか!
「取り合えず、ここまでサツは来ないよな」
そのシャツの赤いなにかは何!?お巡りさんこっちです!
「このクラスにまともなやつはいないのかー!!」
「「「「お前がゆーな!人形フェチ!」」」」
ーーーーーー
「申し遅れました、私はこの国の王女、ザッハトルテです。
この世界は今、魔王と悪魔によって侵略されているのです。
勇者様方、どうか助けて頂けませんか?」
「任せてください!」
「「「「お前は黙れ!」」」」
最初に聞き返した奴が男子にタコ殴りにされる。
「それで、受けて頂けるのでしょうか?」
「悪いけど今、忙しいから今度にして」
女子の一人が血の滴るメリケンサックを拭きながら答える。
というか、王女にその態度は無いぞ。
「は、はい……」
ほら、引いてる。
あれ?
いきなりめまいがする。
回りの皆もふらふらとしている。
一体何だろ……
そして、視界がブラックアウトして……
ーーーーーー
「やあーやあやあ、ちゅっぺ……もとい神様だぜ」
何故、ゆっくり魔理○の声だし。
「さて、時間がないから手っ取り早く。
これを見て」
えーっと。
ーーーーーー
お品書き
異世界セットA……戦闘系チート2つのセット。
異世界セットB……戦闘系チートと魔法系チート1つずつのセット。
異世界セットC……魔法系チート2つのセット。
異世界セットD……生産系チート2つのセット。
異世界セットE……生産系チートと戦闘系チート1つずつのセット。
異世界セットF……生産系チートと魔法系チート1つずつのセット。
DI○E……終点に向かって……。
もういっそチートなしセット……異世界は、腕っぷしだけで、無問題(字余り)。
異世界セットspecial……本人の元々の才能を強化し、更に戦闘系、または魔法系チート1つ。
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「三分間だけ待っ○やる」
ム○カ大佐ですか。
えいっ。
「目がぁー、目がぁー!」
取り合えず目潰し。
閑話休題。
何このお品書き?
D○CEとか、東○ボーカルじゃん。
「幽閉サテ○イトさんいい声してるよね」
正確にはse○yaさんの声だけどな。
「一番好きなのは?」
勿論、可能性の○身。
「いい曲だよね~。ちなみに私はθで突き○してだな」
いい曲だよな~。
ーーーーーー
一時間後。
「そういえば、何で人形にあそこまではまったの?」
その話しか。
「ああ、嫌なら答えなくても良いよ?」
いや、まあ、そこまで深いわけでは無いんだけれど。
いかがでしょうか?
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