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ゴメラ VS モンスターバスター  作者: はなぶさ 源ちゃん
第三部 少しはラブコメ要素も投入してみました。
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4 真実は必ず表に出る

 交渉において、『誠実さ』はとても大切である。相手に信頼されなければ、交渉事をうまく進め、長い付き合いをするのは難しい。

 しかし、正直に何でも話せばいいというものでもない。全てを話せる相手はごくごく身近で本当に信頼できる相手だけだ。

 全てを話せない相手には『アドリブ』『腹芸』が必要な場合も残念ながらある。

 特に私の正体は下手に明かすと明かした相手にも危険が及びかねない部分もあるので、慎重になるにこしたことはない。


 「あやめさん、ごめんなさい。現在ブログは改装中で見れないんです。復活したらお知らせしますね♪」

 にっこり笑ってあやめさんを見やり、その後、光ちゃんとおばさまに目配せをする。

 おばさまにはバレていることが分かったので、正体を隠すお手伝いをしていただこう。


 「うわ、それはちょっと残念。じゃあ、メアド交換しましょう♪ブログ再開したら、ぜひ教えてね。」

 あやめさんがスマホを取り出して、ニコニコしている。

 さあ、家に戻ったら光ちゃんと『個人ブログ作成』して、ごまかさないと。私一人ではこういうごまかし技をするとボロが出まくりになってしまう。



 なんとか危機を一つ乗り越えて、イタリアンへの道を急ぐ。

 路地裏の近道を横切った時、道端に一人のおじさんが倒れているのが目に入る。

 ……おいおい、このタイミングですか!

 放っておくのも何なので、介抱して、警察にでも渡そうと思い、近づくと……なんで、ドクターフランケンが倒れてるんですか!!!


 私の様子が変なので、光ちゃんが慌てて近づいて、私同様顔色を変える。

 「光ちゃん!『対応できる人』を呼んでくれる?!」

 暗にモンスターバス―協会関西支部に連絡するように光ちゃんにお願いした後、手早く介抱に入る。一体、何があったというのだ!?

 心配したおばさまたちも寄ってくるので、『手当』がやりにくい。


 「あっ!!ゴメラが空を飛んでいる!!!」

 心底驚いた顔をして、空の彼方を指して、みんなの注目を逸らした後、『右手に癒しの気』を込めて、ドクターにかざす。む、どうやらドクターの意識が戻ってきたようだ。


 「ごめんなさい、とんでもない事態で気が動転していて幻覚を見てしまったようです。」

 みんなが不審そうな顔をしているので、なんとかごまかし発言をし、光ちゃんとおばさまがフォローに入ってくれた。

 おばさまナイス!!


 「…む、お前さんは瀬利亜嬢。もしかして、助けてくれたのか…。」

 ドクターが私の腕から身を起こして何とか口を開いた。


 「その人、瀬利亜ちゃんの知り合いの人なの?」

 「ええ、友達がお世話になっていて、何度かお話したこともあるの。」

 あやめさんの問いに私が答える。


 「ちょっと待った!その人ドクターフランケンじゃないか!?」

 大内先輩の声にみんなの動きが止まる。

 「サイボーグ研究で天才的な学者だけど、禁断の研究をしたからということで、学界から追放されたとか聞いていたが?!」

 大内先輩は『工学系』だから知っていたのか?!


 「む、小僧!わしを知っているのか?」

 ドクター!そこはうまくごまかしてくれい!!いや、無理か!


 「ええっ!!ドクターフランケンと言ったらあの『シードラゴンマスクのブログ』で何度か敵役として登場してこなかった!?」

 「…あ、あやめさん、そのブログを読まれてたのですか?!」

 「ええ、おばさまが教えてくれたの。いつも楽しみに読ませてもらってるのよ♪」

 あ、おばさまが顔を逸らされた!!


 「そうなの?『偶然の一致』とは怖いものね。こちらのドクターはフランケンという苗字が共通しているということで、『悪役』と勘違いされたこともあるみたいなの。」

 鉄の意志で涼しい顔をして話した後、『なんとか、話をうまく合わせてくれ』と願いを込めてドクターに目配せをする。

 「なに?!わしの他にもドクターフランケンを名乗る不届き者がおるのか?!」

 おっさん!空気読めよ!!


 そこで私は周りに忍び寄る複数の不穏な気配に気づいて顔色を変える。

 みんなも私の様子に気づいて振り向くと、『奴ら』が姿を現した。


 全身黒づくめのタイツ姿に顔に『悪』と書かれた仮面を被った男たちが十数人、歩兵銃を手にしてそこに立っていた。実力的にはスーパーモンスターズ戦闘員やショッカー戦闘員並といったところだろうか。


 「はっはっは!我らは『悪悪団』だ!そこにいる『悪の科学者・ドクターフランケン』を招聘しに参った。大人しく、渡して頂けこうか?」

 いや、これ、なんの『嫌がらせ』ですか?!ええ、このくらいの連中は『いつもなら瞬殺』できますよ?!


 「ああっ!!先日の『空舟』が急に飛来してきたみたい!!」

 私の『迫真の演技』に光ちゃんとおばさま以外が私の指先の方向に一瞬釘付けになった。

 その隙にドクターを素早く光ちゃんに託すと、私は動いた。



 ガンガンガンガンガン!!!

 数秒後に我に返った悪悪団の手にあった小銃を、手にした二丁拳銃から放った念弾で弾き飛ばした後、私は電柱の上から言い放った。


 「笑止!

 悪悪団とやら!その方ら『改心した』ドクターフランケンを無理やり拉致し、

 その科学技術を悪用し、世界に仇成さんとするとは不届き千万!

 シードラゴンマスク!ただいま推参!」

 私は銃を構えたまま、ふわりと悪悪団のメンバーの前に舞い降りた。


 「天に代わって、悪を撃つ!!」


 「さて、大人しく降参するならよし!さもなくば…」

 私が拳銃を彼らに向けて近づくと、全員一斉に土下座した。…ま、いいんですけど…。


 「申し訳ありませんでした!!」

 彼らのリーダーらしき男が土下座のまま私に言った。


 「今日が記念すべき初めての悪事の予定だったのですが、神業のように止めていただいて、目が覚めました!

 さすがに、あの『空中要塞・星舟事件』や『都庁ロボット化事件』を先頭に立って解決されただけのことはあります!!」

 「ちょっと待って?!その事件はかかわったメンバー等は極秘のはずなのになんで知ってるの?!」


 「ええ、警察上層部のネットをちょっとハッキングしました。

 しかし、シードラゴンマスクさんは『大魔女リディア』さんや『護国刀・神那岐』さんと一緒に動かれることが多いのですね♪」

 男はどこか嬉しそうに言う。

 「…その辺の話は極秘にしておいてもらえるとありがたいわ…。ところで、『モデルガン』でドクターを拉致ろうとされていたようだけど、『実戦経験とか皆無』よね?」


 「おっしゃる通りです!それなりに『サバイバルゲーム』で鍛えた経験しかありません。」

 「…了解したわ。もう、悪事を働く気はないのね?」

 「はい!憧れだったシードラゴンマスクさんとお会いできただけで、充分です!!これからは頑張って、逃亡した日常生活にもう一度立ち向かいます!!」

 「…では、警察とかが来ないうちに退散しなさい。」

 「ありがとうございます!!」

 全員敬礼をした後、モデルガンを回収して立ち去っていった。

 ちなみに私が『変身』すると同時に光ちゃんが私の立体映像を映し出してくれている。

 さすが、光ちゃん!ファインプレーだ!!


 そして、しばし事態を呆然と眺めていたドクターが私と立体映像の両方を見やった上で口を開いた。

 「のう、瀬利亜嬢。なんで、あんたの立体映像を映し出しておるんじゃ?」

 ふぁ?!!おっさん、何言うてはるん!??

 「ああーー!!もしかして、あんたの正体がばれたらまずかったとか!!??」


 ……詰みました。全ての積み重ねが水の泡と消えました…。


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