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ゴメラ VS モンスターバスター  作者: はなぶさ 源ちゃん
第三部 少しはラブコメ要素も投入してみました。
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3 大阪で生まれた♪

 翌週の週末、大阪で中学の教師をされている光ちゃんのお母様に会いに行くために私たちは新幹線のグリーン車に乗っていました。

 アルさんから『エコカーの時代だから電気自動車ならぬ、魔道自動車とか乗っていかない?』とお奨めしていただきましたが、一応私たちは『一般人』と言うことになっているので、目立ちすぎないよう普通の交通手段を取ることにしたのです。


 二人で行くという話を光ちゃんがしてくれた時、お母さまは今日の昼からいろいろ話をして、夜も泊まっていけ、と喜んで返事をしてくれました。

 『二人で会いに行く』ということから、『付き合ってますの報告』だとうすうす察してくれているようです。予想通りで何よりです♪


 プロポーズ後、しばし、ガチガチに緊張が続いていた光ちゃんですが、ようやくペースがつかめたようで、かなりリラックスして接してくれてます。

 ドラマなどと違い、『どちらかが裏切ったり、浮気したり』とか可能性は皆無なことから、安心して接することができるのはとても心地いいです。

 『どちらか、あるいは両方が無理をする(猫を被る)恋愛は長続きしない』と言いますが、この6年お互いに『素で接してきた』ので、その心配もないですね♪


 これからのビジョンなどを二人で楽しく話しているうちにあっという間に大阪到着です。



 駅の改札口のところで、真理子おばさまが手を振っておられます。

 40代前半にしては若い!全体的に清楚な感じにまとめておられます。

 そして、私と同年代の女の子と、少し年上の女性、その女性と並んで光ちゃんと同じくらいの年の感じのいい男性が立っておられます。

 女性は二人とも真理子おばさまによく似た清楚系の美人です。

 うーむ、私はどちらかというと、美形の男性よりも『美人、それから可愛らしい系の女性』に目が行ってしまう。

 友人、特に光ちゃん(今は恋人か?!)からよく『あなたはおやじか?』とからかわれたりするけれども、可愛らしい女性を見ている方が心が和むので、やむを得ないでしょう。赤ちゃんや小さな子供達でも心は和むのですよ?『可愛いモノ好き属性があるのだから、やむを得ない』と光ちゃんによく話をしたものだ。


 「うわ、なんで、あの三人が来てんねん?!」と光ちゃんが小さくつぶやく。

 不意の来客だったようです。

 「いとこ姉妹と上の従姉の恋人で、わての大学時代の先輩や。まったくどこから嗅ぎつけてきたものやら。」

 光ちゃんが私に説明してくれる。


 「瀬利亜ちゃーーん!お久しぶり!!」

 おばさまは嬉しそうに私を迎えてくれる。満面の笑顔だ。今回の『任務』は成功は約束されたも同然だ。内心ガッツポーズを取りながら、私は口を開いた。

 「お久しぶりです、おばさま。お元気そうで何よりです。」

 そして満面の笑みを作って、他の三人に自己紹介する。

 「光一さんとお付き合いさせていただいてる『石川瀬利亜』です。よろしくお願いします。」

 お姉さんと先輩カップルは若干戸惑った後、嬉しそうに笑ってくれた。そして、妹さんの方は少しぶすっとした顔になった後、何とか笑顔を作った。

 なるほど、妹さんの方は光ちゃんに気があったわけだね。

 もちろん、譲るわけにはいかないので、『光ちゃんはがっちりキープ』しつつ、妹さんの幸せをお祈りさせていただこう。


 「瀬利亜ちゃん、前から可愛いと思っていたけど、ものすごくきれいだわ。お昼までには少し時間があるので、まずはお茶しながらお話しましょう。」

 「そんな風におっしゃっていただいてうれしいです。おばさまこそ、いつもながらおきれいで、憧れます♪」

 真理子おばさまは「美しく年輪を重ねられた」感じで、年を取るならこんな風にと私も思っているのだ。




 近くの喫茶店で真理子おばさま、錦織あやめさん、弥生さん、そして、大内先輩と私、光ちゃんの5人でいろいろ歓談した。

 『護身用の武術を習う道場での出会い』から始まって、そこのご夫婦に二人とも可愛がられてから、仲良くなった…そんな感じで説明を進めました。


 「そうかあ。武術をたしなんでいるから、『世界中を敵に回しても光ちゃんを守ってみせます』みたいな話が出てくるのね。納得納得。ということは、もしかして光ちゃんよりも強いのかな?」

 「恥ずかしい話なんやけど、わてより瀬利亜はんの方が強いんや。それが原因で、得意なパソコンスキルの方を徹底的に磨くようになったくらいや。」

 あやめさんの話に光ちゃんが相槌を打ってくれる。

 さすがに光ちゃんは話の合わせ方がうまい。お母様には最終的にはモンスターバスターをしていることを明かす必要があるかもしれないが、いとこさん達には普通の人認定していただかないとよろしくないよね。


 「こら、光一!どうやったらこんなすごい御嬢さんをつかまえられるんだ?!

 一七歳と聞いていたからお会いしてびっくりしたぞ!

 ハーフのものすごい美人で、女子高生で、責任あるアルバイトをしながら、武術のたしなみのあるとか…どれだけハイスペックなんだ?!」

 大内先輩が光ちゃんにヘッドロックを掛けながら絡んでいる。

 「はっはっは!日ごろの行いがいいからや♪」

 光ちゃんは先輩に絞められながらも嬉しそうだ。


 「あら、大内先輩。そんなに褒めていただいて光栄です♪でも、あやめさんもものすごく素敵な方ですから、うらやましがられるご必要はないのでは?」

 私もにっこりしながらお返しをしておく。

 「まあ、瀬利亜ちゃん、ありがとう♪ 光ちゃんにはもったいないくらいの彼女だわ。おばさまが瀬利亜ちゃんが来るというだけで嬉しそうな声を出すはずだわ。光ちゃん、どんなことがあっても逃がしたら駄目よ!」


 そんなことを話しているうちに、お昼近くになったので、予約してあったイタリアンへ移動を始めた。




 レストランまでの道をみんなでわいわい言いながらさらに歩いていく。

 「おばさまはいつ、瀬利亜ちゃんとお会いになられたのですか?」

 「瀬利亜ちゃんが一四の時だったわね。あんまりしっかりされているから、年を聞いて本当にびっくりしたわ!これでも中学校の数学の教師だからね、中学生がどんなものかを知っているだけに、『こんな一四歳見たことない!!』て感じたもの。

 それから半年に一回くらい会うたびにありえないくらいしっかりされてくるから、その度にビックリしてね。うちには娘がいないから、次に会う時がどれだけ成長されているかと本当に楽しみなのよ♪」

 「そこまで褒めてもらえるなんて、幸せです♪」

 おお、これはいい傾向だ!嫁と姑問題は生じそうにないぞ!


 「それと最近は瀬利亜ちゃんのブログを見ながら、瀬利亜ちゃんの活躍を知るのがすごく楽しみになっているの♪」

 「うわー♪それはうれしいです…」

 ここで、私は鋭すぎる事実に気付く。私は今一つだけブログを書いているのだが、『あるモンスターバスター日記』と言うブログを匿名で書いているのだ。

 現役モンスターバスターが書くブログと言うことで、最初は二~三日に一回、最近は忙しくなったので、週一くらいで更新している。


 一五歳から書き始めて、当初は毎日数百アクセスから始まり、『現役モンスターバスターのブログ』と言うことで評判になり、まもなく1万アクセスを超えるようになり出した。


 それが、一年くらい前から急にアクセスが百万アクセスを超えるようになったので、首を捻っていたが、その話をして光ちゃんがとんでもない事実を発見してくれた。

 「瀬利亜はん!!これ、シードラゴンマスクが書いてるブログってばれてるやん!!!」

 海の大怪獣ゴメラが暴れたり、逃げ出す写真を記事にしてアップしたのが失敗だったようだ。もちろん、『地球防衛軍の攻撃を受けて逃げた』とはちゃんと書いてますよ。


 よほどやめようかとも思ったのだが、『モンスターバスターの周知にすごく貢献している』というお墨付きをもらったので、開き直って現在まで継続中です。

 海外からのアクセスも非常に多いです。ちなみにこのブログをしているからこそ、我が校の生徒の約半数が私の正体を知ることにつながったというのは後で遥ちゃんに教えてもらいました。


 以上のことから類推して…おばさまに正体ばれてますがな!!!


 私の顔色が変わり、同時に光ちゃんの顔色も変わり…おばさまも『口にしたらまずいことをおっしゃった』ことに気付かれて顔色を変えられました。


 「へえ、瀬利亜ちゃん、ブログを書かれてるんだ。私も読みたいな。どんなブログか教えてくれる?」

 あやめさんがにっこり笑って、『爆弾発言』をしてくれた。


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