表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴメラ VS モンスターバスター  作者: はなぶさ 源ちゃん
第2部 モンスターバスター VS 最凶竜
59/140

11 1+1=10?

 「レジウス君は皇宮へもどる気はないのかね?」

 「私はもう皇太子ではないのですから。あそこへ戻っても仕方ありません。」

 「まったく、あのアホ皇帝が!!新しい寵姫に目がくらんで、温厚で有能な皇太子を排して幼子を新しく立太子するとはどうかしとるわい!!」

 「まあ、命があっただけありがたいことです。マギウス師匠とエリルがいてくれれば充分ですよ。万が一の時は国外に逃げて、三人で研究を続けましょう。」

 「うーむ、しかし、エリル嬢は性格は非常にいいし、頭も抜群に回転が速いんだが、魔法への適正はイマイチのような気がするんじゃが…。」

 「あの子は適応能力が高いからどこへ行っても何をやってもうまくいくと思いますよ。」

 元宮廷魔導師・マギウスと、弟子であり元皇太子のレジウスは一二歳になりさらに明るくお転婆に育ったエリルのことを思い浮かべながら、いつものように何気ない会話をしていた。そして、そのままマギウスに笑顔で手を振りながら近くの村に買い物に出かけて行った。

 それが師匠と最後の会話になるとも知らずに…。




 「お兄ちゃん!早く戻って、庵に変な奴らが来てるの!!」

 レジウスが間もなく買い物から戻ろうとした時、前方から妹のエリルが酷く慌てた様子で走ってくるのが見えた。

 「どうした!」

 レジウスが慌てて駆け寄ろうとした時レジウスのななめ後ろから稲光が走った!!

 「お兄ちゃん、危ない!」

 エリルはとっさにレジウスをかばうように飛び出し、稲光をそのまま浴びた。

 スローモーションのようにエリルが倒れるのを愕然と見た後、レジウスは慌てて駆け寄った。

 「お兄ちゃ…ん…無事で……よかっ…た…」

 抱き起したエリルは安心したように笑うと…そのまま目を閉じた。


 レジウスは攻撃魔法を放った魔法戦士を火炎の魔法で一瞬で灰に変えた。

 師匠マギウスを殺していた刺客たちから『皇太子の邪魔になりかねない三人を殺すために来た』ことを聞きだすと、彼らも消し炭に変えた。

 そして、レジウスはそのまま姿を消した。


 一年後、『闇の皇帝竜をその身に宿した』レジウスはたった一人で帝都を制圧した。

 『これ以上何も失わないため』にレジウスは『全てを手に入れる戦い』を始めた。




★★★★★★★★★


 「ドクター!!全員脱出艇に乗れ!手加減したら、私自身や『星舟』すら危ないような相手だ!万が一に備えろ!それから、予定通り、星舟の『空間転移』をする!脱出した場合は注意しておけ!」


 レジウスが叫ぶと、星舟が大きく揺れた。

 『空間転移』て、援軍を防ぐためか?!相変わらず抜け目がないわね!!


 「そうそう、私たちが下手に戦うと、『星舟が落ちるかも』しれないから、あっさり講和にした方がよくない?」

 無理だろうとわかりつつ私はさらに説得を試みる。『星舟が落ちるかも』ではなく、落とす気なんですけどね。


 「すまんな、本当にどうしようもない場合以外は私は引く気はなくてね。最悪の場合は『星舟』はまた作ればいいだけだ。」

 レジウスは笑いながら答える。

 だが、勇者システムが私単体よりずっと手ごわい相手だと感じ取っているのだろう。出している闘気が私一人の時の比ではないくらい凄まじい。


 「みんな、行くよ!!」

 「「了解!!」」

 私の掛け声にちーちゃんとアルさんが即反応してくれる。

 勇者システムが『強化型・神那岐の太刀』を抜くと、三メートルの勇者システムと同じくらいの長さ、そして太陽のように輝く太刀が現れた。


 対してレジウスは前回よりさらに禍々しい雰囲気の刀を抜くと、『虚無のボイドブレードをかけ、二メートル近い長身と同じくらいの長さの刀身が前回以上の光を放ちだした。紫色の光といった感じだが、見るからに冷え冷えする色合いに見える。明らかに前の戦いの時より強烈なエネルギーを放っている。

 前回はまだ手加減していたのが、今回は手加減なしといった風情だ。それに気づくと少し嫌な気分になる。

 そして、左手には鞭上のモノがたくさん生えた手盾を構えている。また、あの鞭に当たるとえらいことになるという話ですね。


 先に動いたのはレジウスだった。手盾から生えた何十条という鞭を襲わせながら、同時に呪文を唱え始める。

 私はとっさに懐から二丁拳銃を取り出し、鞭に向かって連射を始める。

 鞭は私の撃った『念弾』に当たると次々とはじけ飛んで行った。

 行方不明になった母が『スーパーヒロイン・ミステリアスレディ』として愛用していた二丁拳銃をアルさんにさらに強化してもらったものだ。

 闘気を弾に込めて『念弾』としてパワーアップし、アルさんが勇者システムを通して、さらに魔力を上乗せしているので、破壊力は抜群だ。

 闇の皇帝竜にも充分ダメージは行きそうだ。当たればの話だが…。


 同時にちーちゃんの操る神那岐の太刀が上段から撃ち込まれるが、闇の刃で、弾かれる。当たった感触からして威力はほぼ互角らしい。

 今までよりさらに的確な動きでちーちゃんは続けざまに剣戟を叩きこむが、レジウスは上手に受け流し続ける。


 その間にレジウスは魔法を完成させ、空間から漆黒の茨が多数出現して、猛スピードでこちらに迫ってくる!強烈な拘束魔法のようだ。

 だが、アルさんが出現させた多数の蝶に当たると、茨と蝶の両方が砂のように崩れ去っていった。アルさんの出した蝶は相手の魔法と対消滅する防御魔法だったようだ。


 「あらあ、魔法消費量が思ったより、かなり多いですね…。私と同じくらいの魔法技術を持つ人を始めて見ました。」

 アルさんが緊張感を感じさせない声で話すので、レジウスが苦笑している。

 「…こちらこそ、驚いたな。『闇蔓』をこんな簡単に無効化されるとはさすがにビックリだ。…ところで、さっきから君たちにまるで『殺気を感じない』のだが、いったいどういう了見だね?」


 「決まっているじゃない!!とっとと降参するか、不毛な戦いをあきらめて、講和を持ちがしてくれるのを待っているのよ!!」

 私が自信満々に言い切ると、レジウスはまた苦笑している。

 限りなくゼロに近いだろうと自覚はしているが、本気でそう思っているのも本当だ。

 そして、『裏の目的の星舟を落とす』方法だが…、現在、鋭意模索中だ!

 アルさんが勇者システムへの魔力支援と防御魔術に徹してもらっているのは、外部からではわからなかった『星舟を落とす方法』を解析してもらっているからでもある。


 『大魔女リディア』の真の恐ろしさは『攻撃魔法』や『ゴーレム』の扱いではなく、適切な情報を仕入れて、自在に扱うことにあるのだ。

 現在は『世界を平和に適切に運行する』ために知識や魔法の大部分を使用しており、戦闘関連に活用している魔法や知識は1%にもならないらしい。

 そのことを知っていたから、もし、『戦闘メイン、あるいは少なくとも知識の半分を戦闘用に振り向けていたら今のレジウスに魔法で勝てていたか』と聞いてみたら、

 『五分五分くらいには持って行けてたかもしれないわね。』と戦慄する答えが返ってきた。

 だから、その気になれば本当に『世界を征服する大魔王』にすらなれるだろう。


 当人が『野心ゼロ』で『超平和主義者』でおっとりの天然さんで本当に良かった。


 「瀬利亜ちゃん。解析できたわ。」

 アルさんが私に囁くように伝えてくれる。

 よし、星舟を簡単に落とせるようなら『人質』ならぬ、『船質』くらいになってくれるかもしれない。…最初に『舟を見捨てる覚悟』に言及していたから、無理かもしんないけど。


 「神那岐の太刀でコアを叩き斬れば、何とかなりそうね。ただ、私たちも一緒に吹っ飛んじゃいそうだけど…。」

 「うん、それはやめようね。その他のプランは?」

 「『念弾』の超強力な奴を何発か打ち込めば、時間差でコアを破壊できそうよ。今のあなたの銃の「念弾」だと1万発くらい撃ち込まないとだめだけど…。」

 「…そのプラン自体はダメだけど、その延長線上のプランで何とかなりそうな『感覚』があるわ。もう少し掘り下げてみて。」

 「了解!」


 私とアルさんが会話している間も、ちーちゃんとレジウスは何度も剣戟をやりとりし、私は何十発と二丁拳銃を撃ちまくっている。

 「アルさん!なんか、レジウス氏がヤバイ魔法使ってる!!」

 「あれは、召喚術だわね。地獄の魔物でも呼び出そうとしているみたいね。」

 レジウスの隣の空間を引き裂くようにして、三つ首の漆黒の巨大な猟犬が姿を現した。高さは五メートルを超えるその巨体以上に全身からとてつもないオーラを放っている。

 アルさんがこれをモデルにゴーレムを作ったこともある『地獄の番犬ケルベロス』だ!


 ケルベロスがこちらに向かって吠えた時、アルさんの手元にたくさんの…『玉ねぎ』が出現した。…た、玉ねぎデスか…。

 『金色に光る玉ねぎ達』がケルベロスの口の中に次々と入り込んでいくと、少し目を白黒させていたケルベロスが急に脱力して腰を抜かしてしまった。

 …こ、これは一体!!


 「この前、『コタツに入ってペット番組』を見ていたら、『犬には玉ねぎをやらないで下さい。酸欠になるから。』て聞いていたのがこんな時に役に立ったわね♪」


 …アルさん…。そんなおもしろすぎることをして『ドヤ顔』をするのはやめて!

 しかも、普通の人のドヤ顔と違って、小さな娘さんが両親に向かって一切のやましいことなく『褒めて褒めて』と言わんばかりに嬉しそうな顔をされると、対応に困りますから!!

 

 予想通り、レジウス氏もちーちゃんも目を点にして反応に困っている。

そんな時、アルさんが、何かを思いついたかのようにニコッと笑った。


 「瀬利亜ちゃん、一万発は無理だろうけど、百発なら何とかなるわよね♪」

 「もちろんだわ!!」


 いよいよ大反撃の時来たり!モンスターバスターチームの底力を見るがいい!!


トラミ「ご家庭のワンちゃんやにゃんちゃんに玉ねぎを含む、ネギ類はあげにゃいでください。

 冗談抜きで貧血や本当に命に係わる症状が出かねにゃいです。


ちなみに私は猫っぽいですが、外見以外は猫とは一切関係にゃいですから、玉ねぎもミカンも大丈夫ですにゃ♪」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ