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ゴメラ VS モンスターバスター  作者: はなぶさ 源ちゃん
第6部 モンスターバスターとスーパーヒーローオリンピック
133/140

17 運命の第二試合

 「さて、各チームがそれぞれ対戦希望を出しておりますが…なんと!非常に多くのチームが対戦相手に日本チームを希望しています!!」

 ジャネットさんが各チームの希望結果を見て、アナウンスされてます。


 はい?!それはどういうことでしょうか???

 確かに望海ちゃんは機転の利き具合や能力の使い方といい、私とうまく組んでくれれば他の有力4チームに引けを取らない戦いができる…とは言えますが、冷静に見て、若干見劣りがすると感じます。

 特にマジカルキングダムチームはマジでヤバイです。


 「なんと、アメリカチーム、ロシアチーム、忍びの国チーム、そしてマジカルキングダムチームの四チームが日本チームとの対戦を希望しているのです!!」

 マジですか?!!みんな何考えているんですか!!さっぱり理解できません!!


 「それに対して日本チームは……おおっと?!!アメリカチームを希望しています!!

 ということで、日本チームとアメリカチームの対戦が自動的に確定します!!

 では、シードラゴンマスク選手。よろしかったらどのようにアメリカチームとの対戦に決められたかを教えてもらっていいでしょうか?」

 「はい、実はここにさいころがあります。

 で、さいころを振って『1か2が出たらアメリカ』、『3か4ならロシア』、『5か6なら忍びの国チーム』と対戦する予定でしたから。」

 「…待ってください!どうして有力チームの中でも『マジカルキングダムチーム』を外すのでしょうか?」

 おおっと!!聞かれたらヤバイと感じた質問をされてしまいました。


 遠目にマジカルキングダムチームを見ると…うん、予想通りちーちゃんが半泣きになってますね…。


 「ええ、有力四チームの前衛メンバーを見てください。

 アメリカチームと忍びの国チームは『ごついおっさん』です。当然、いくらボコっても『スーパーヒロイン』としての範囲内であれば、私的に全然問題はありません。

 そして、ロシアチームの前衛は確かに『推定美女』ですが、装甲が猛烈に分厚い上に、当てる時に『ダメージコントロール』したら、問題はありません。

 ですから、『ボコってOK』の許容範囲なのです。

 しかし、マジカルキングダムチームの前衛は私より年下の『可憐な美少女』ではないですか!!いくら競技とは言え、『心理的にボコりにくい』のです。

 そんなわけで、実力だけを言えば、チャレンジしたいような素晴らしい相手ですが、敢えて避けさせてもらったということです。」

 「おおっと!!性格が男前と言う前評判は伊達ではなかったようです!!

 それではアメリカチームと日本チームの対決を楽しみにしましょう!!」

 ジャネットさんがうまく収めてくれて、ちーちゃんは途中から満面の笑顔に変わってました。よかった、よかった♪


 なお、後程光ちゃんが言ってました。

 「瀬利亜はんは相変わらず『フラグ立て』の達人やね…。」



 得点の都合上、私たちの試合は一番最後になりました。

 そして、他の有力チームの対戦は、

『 中国チーム VS 忍びの国チーム 』

『 マジカルキングダムチーム VS ロシアチーム 』

というこれまた面白い組み合わせになりました。


 順番もこの通りになり、この二試合を含む『日本VSアメリカ』以外の全ての対戦は私も解説に加わることになりました。



 最初の一三試合は飛ばして、いよいよ『 中国チーム VS 忍びの国チーム 』です。


 「さあ、いよいよ優勝争いにからんでくる、大切な試合になってきています。

 まずは中国チームと忍びの国チームの対戦ですね。

 中国チームは先ほどと同様前衛が『無敵僧侶』で、後衛が『斉天大聖・孫悟空』です。

 無敵僧侶選手はシードラゴンマスクとの好試合を行ってくれ、先ほどはペルーチームを一人圧倒した実力者です。

 もう一人の『孫悟空』選手は前日のゲームではかなり活躍されてましたよね。」

 「そうですね。物語『西遊記』に出てくる孫悟空とよく似てますね。

 物語上の孫悟空と似たような能力を使われるうえ、かなりの実力者ですね。

 見た目は猿ぽい二〇代のお兄さんですが……おそらく『仙人』でしょう。」


 「シードラゴンマスクさん!仙人ですか?!」

 「ええ、仙術を使うという仙人です。正義の直観センサーで調べましたが、敢えてカテゴリーわけすると人間でも妖怪でもなく、仙人です。」


 「そして、忍びの国チームです。前衛が『雷電忍者』、後衛が『ジライヤ選手』です。

 先ほどもこの組み合わせでスペインの前衛、後衛の選手をほぼ同時にノックアウトするという圧倒的強さを見せてくれました。

 シードラゴンマスクさん、この試合はいかがでしょうか?」

 「前衛は互角に近いかもしれません。ただ、後衛がかなり実力差があります。

 中国チームが勝機を見出すには前衛同士で早めに決着をつけることが大切ではないでしょうか?」


 試合が始まると雷電忍者と無敵僧侶が双方猛ダッシュをかけ、中央で激突した。

 忍術込の相撲と、法術を交えた古武道の使い手同士のははほぼ互角に渡り合っていた。


 後衛同士は孫悟空が先に動いた。

 「分身の術&筋斗雲!!」

 悟空が叫んで、自らの毛を引き抜いてばらまくと、雲の乗り物に乗ったたくさんの孫悟空が現れた。


 「おらー!!そこの忍者なんか、粉砕してくれる!!」

 たくさんの悟空は筋斗雲に乗って、自来也さんに向かって殺到する。


 「大ガマ召喚!!」

 自来也さんが高さ一五〇メートル近い大ガマを呼び出す。

 この広い闘技場になんとか入るくらいの大きさだ。


 大ガマはキシャー!!と叫ぶと大口を開け、孫悟空たちを口の中に吸い込んでいく。

 あっという間にたくさんいた、孫悟空は本体の一人だけになった。


 「そ、そんなばかな!!」

 驚愕のあまり叫んだ、孫悟空は気付いた。

 自来也の姿が見えなくなっているのだ。


 「油断禁物!!」

 いつに間にか孫悟空の頭上に立っていた自来也選手が孫悟空の頭の上に降り立った。

 顔面に自来也選手の両足による蹴りを受けて、悟空はそのまま倒れて気絶した。


 「おおっと!これはすごい!!

 後衛同士の戦いはあっという間に自来也選手が相手をノックアウトだ!

 シードラゴンマスクさん、いかがでしょうか?」

 「前衛同士は実力が伯仲していて、いい試合だったのですが、後衛の実力の差が大きすぎましたね。

 いえ、孫悟空選手は弱くはなかったのですが、今大会最強選手の一人のジライヤ選手が強すぎたということです。」


 無敵僧侶選手は雷電忍者選手とたがいの健闘をたたえる握手をした後、孫悟空を肩に担ぎ上げると引き上げていった。



 そして、『 マジカルキングダムチーム VS ロシアチーム 』です。

 これはペアの対戦ということでいえば、日本VSアメリカ以上の好カードかもしれません。


 「これはスゴイ対決だ!

 第一試合は双方とも圧倒的な強さを見せつけての完勝でした。

 先行のロシアチームは前衛がツインスワンA選手で、後衛がツインスワンE選手です。先ほどと同様『不死の騎士』になって戦う予定ですね。」


 「ええ、このコンビに勝てるチームはほぼ皆無に近いです。

 大怪獣を一〇〇匹以上紙のようにサクサク斬っていった映像は多くの方がご存じでしょう。」


 「そして、後攻のマジカルキングダムチームです。

 前衛がプリーステス・チハヤ選手で、後衛がリリカル・アルテア選手です。

 この対戦はスゴイですよね。」

 「はい、双方の武器はそれぞれ、ほとんどの相手が受けたら壊れるくらいの強大な武器ですが、今回の場合は斬り合っても壊れない同士の戦いです。

 前衛同士の戦いも非常に見どころがあります。


 そして、後衛の力量差が普通の相手なら大きな問題になるところですが、今回は不死の騎士の守りは後衛にも働いてきます。

 リリカル・アルテア選手がどう後衛の守りを抜くかも見どころになりそうです。」


 はっきり言って不死の騎士は攻撃力、防御力とも非常に高く、仮に自来也さんが出てきても、勝ち目がないのではないかと言うくらい攻防に隙がない。

 ただ、アルさんは強力な魔法を使うだけでなく、『感覚的に最善の魔法』が出てくるという敵に回したら想像を絶するほど厄介な相手だ。

 「そのへん、直観でいろいろ動く瀬利亜ちゃんと共通なんだよ♪」とアルさんが言っていたことを思い出す。



 試合が始まると、パザロヴァ姉妹は不死の騎士モードに入る。

 妹のエレーナが結界に入って姿を消し、アナスタシア(ナースチャ)が背中から翼の生えた黄金の鎧を身にまとい、巨大な精霊剣を両手に抱えている。


 一方ちーちゃんは魔法のステッキで何やら呪文を唱えてます。

 神那岐の太刀が鞘ごと光につつまれました。

 どうやら、強化魔法を掛けたようです。

 『対魔神刀・神那岐の太刀』は悪魔・悪霊などの闇の存在に絶大な威力を誇る刀ですが、今回の相手は人間、それも光の力を扱う相手なので、神那岐の太刀はそこまでの破壊力はありません。

 精霊剣と撃ちあって負けないように強化する魔法を唱えたのでしょう。


 そして、アルさんは目が青くなって『大魔女モード』に変わっています。

 そして、すぐに『六体のリリカル・アルテアゴーレム』を取り出して、実質七人のアルさんがいるような状態になっています。

 七人のアルさんは、なんと、姿を消してしまいました。

 これは『心理戦』でしょうか?それとも、結界に入ったエレーナを何とかするための作戦でしょうか?

 ちなみに私の場合も『なんかよくわからないけど、弱そうに見える部分を叩いたら何とかなった』みたいなことがよくあるので、今回のアルさんもそんな感じなのかもしれません。


 会場中を照らすぐらいに輝いている精霊剣を構えたナースチャと、同じく魔法を掛け終わって輝きを増した神那岐の太刀を構えたちーちゃんはお互いに向かって、一気に距離を詰めた。


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