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強欲の国  作者: くぎら6
4/6

街の名前はラクルイです

あれから数時間で街に着いた。辺りは夕焼け色に染まっていてとても美しい。


道中カールさんとメイヤの二人と色々話していたが僕が十七歳という事に二人とも驚いていた。確かに僕は黒髪黒眼で身長も百五十しかないし、たまにだが女子と間違えられる女顔である。僕は逆にメイヤが十六歳と聞いて驚いた。メイヤは身長が百七十はあり二十歳ぐらいに見えていた。僕はその事を素直にメイヤに話すと彼女は頬を膨らまし不満そうな顔になった。その顔は確かに可愛く十六歳の少女に見えた。その顔に僕は赤面してしまいカールさんがニヤニヤしながら僕を見ていたので更に顔を赤らめながらメイヤを見るとメイヤも恥ずかしそうにしていて思わず笑ってしまった。


そんなこんなで到着した街はラクルイというらしい。


レイティア王国の商業の要になる街らしい。


…僕がいる国はレイティア王国と言うのか


カールさんが言うにはこの街に来れば大体の物が揃うとのこと。カールさんはこの街で自分の店は三番目には大きな商会だとか…

一番じゃないのか。


顔に出ていたのかカールさんにこの街で三番目は凄い事だと力説された。


十メートルはある城壁の門の前にカールさんは馬車を走らせて行く。すると門番から声がかかった。


「お疲れ様です。レインさん。御手数ですが冒険者カードの確認をお願いします。」


「はい、わかりました。どうぞ。」


「ありがとうございます。では少々お待ちください。」


そう言うと門番の人はレインさんに渡されたカードを水晶玉に入れていた。気になった僕はカールさんにその事を訪ねると


「ああ、あれはギルドカードに記録された。討伐記録を確認しているのです。あの魔道具に入れると今回の護衛で倒した魔物や人を殺してないか確認できます。人殺しを街に入れないための予防にもなります。」


「へえー、そんな便利な物があるんですね。でも、盗賊が襲ってきて返り討ちにした場合どうするんです?」


「ふむ、ユウトサンは知らないかもしれませんが人も死ぬと魔物の様に魔煙に覆われカードが残ります。このカードは名前とその人の職業が乗ります。私だと商人。レインさんだと冒険者。そして盗賊などは強制的に職業が変わる為そのカードを持っていけば人を殺していてもそのカードの枚数で正当防衛だった事が証明できます。このカードは専用の魔道具に入れるとその人の生前の行いが見ることが可能と言う事です。大きな悪行を働いていた方のカードを持ち込んだ方には感謝金が払われる事もあります。なので襲われた場合相手を殺めてしまってもカードを持って街にいる兵士に渡せば問題になることがありません。」


「それは凄いですね。あ、終わったみたいですね。」


どうやら終わったらしくレインさんがこちらに戻って来た。それから僕とメイヤの二人はカードがないので水晶玉の魔道具に触れ殺人などの罪がないか調べてとうされた。カールさんは商人用のカードを持っていた。


やっと街に着いた!これからどうしようか考えているとレインさんが話しかけてきた。


「ユウト君実はさっき門の所で調べた時分かった事だがアームストロングの討伐は僕達のパーティで行なった事になってしまっているんだアームストロングは討伐報酬も出るから僕達のギルドに一緒に来て受け取ってくれないか?」


「討伐報酬ですか?」


「ああ、アームストロングは相当強い個体だから討伐報酬も金貨二枚になる。三体で金貨六枚だ。」


「それはレインさんに差し上げます。三人とも鎧が殴られて凹んでしまっているので足しにして下さい。」


「だが「寧ろ僕のほうこそレアドロップの売れた代金から半分払ってもいいと思ってます。」


そう街に着くまでレインさんに何回か話したのだが命を助けてもらってその上倒せなかった魔物のアイテムまでもらったのでこれ以上は必要ないと言われたのだ。


「…そうか君がそこまで言うならこれはありがたく使わせて貰う。だがこの恩はいつか返させてくれ、ギルド<光の剣>に来てくれれば僕達のパーティに会えるはずだ。三人も早く治癒師にみせたいのでここで僕達は失礼するよ。本当にありがとう。」


「はい、また会いましょう」


「ああ、ではまた。」


そお残してレインさん達は去って行った。


「それではユウトサン、私の商会で取り引けのほうをすませてしまいましょう。こちらについて来てください。」


そう言うとカールさんは歩き出したので僕も後を追うように歩き出した。


到着した先にある建物はかなりでかかった。三階だての建物だが一階には壁が存在せず奥は強化された僕の視力を持ってしても見えるか怪しくなるぐらいに広い。


「凄いでっかいなー」


僕の呟きにカールさんは笑いながら


「どうです。三番目でも対したものでしょう。」


「はい、驚きました。こんなに大きいとは思って無かったです。」


その言葉にカールさんは満足そうに頷き僕達を三階まで案内した。三階は一階と違い壁がありなんだか凄い高そうな壺やなんだかわからないものが飾ってあった。カールさんに聞いたら。魔道具だと教えてくれた。このぐらいの商会でも魔道具を手に入れるのは難しいと言っていた。


「さあ、それでは早速商談に入りましょう。」


カールさんは僕を部屋に案内して席に促すと直ぐに話し始めた。メイヤは途中でメイドさんらしき人が別の部屋に連れて行ってしまった。


「ユウトサンはアームストロングからドロップした強靭な腕輪の魔道具を私カールは白金貨二枚と奴隷メイヤをそれぞれ交換するということでよろしいですか?宜しければこの紙にふれ問題がないことを宣言して下さい。」


カールさんは魔法陣らしき物が描かれた羊皮紙の上に手を置き僕を促す。


「僕ユウトはカールさんの提示した条件に問題はありません」


そう宣言すると僕達が手を置いていた紙は光輝き光の粒子となって宙に溶けた。


僕がその光景にめを奪われているとカールさんが説明してくれた。なんでも今使用した紙は契約書と言うらしく、この紙を使って契約した内容は互いに反故に出来なくなるらしい破ろうとすると頭に激痛が走りやがて死んでしまうらしい。


…なんて恐ろしいものを説明せずにつかわせるのだ。避難がましい視線をカールさんに送ると


「ユウトサン、これは命を懸けて約束を守るという商人の信用です。大事な取り引けの時にしか使用しませんがユウトサンとはこれからも末長くお付き合いさせて頂きたいと思っています。そのために使用させて頂きました。」


そう言われては文句など言えず不満そうな顔するとカールさんは苦笑いをしつつ部屋の外にこえをかける。するとドアを開けて女神が入って来た。


「どうです」


カールさんはニヤリと笑い僕に問いかけるがそれに僕は答えられない。扉を開けて入って来たメイヤがあまりにも美しかったからだ。


「ふふ、気に入って頂けたようで、メイヤは元々は王族や貴族に売るつもりの奴隷でしたなのでこちらも色々準備をしていました。どうですか更に綺麗になったでしょう。」


そうカールさんは言った。


扉を開けて入って来たメイヤは汚れていた貫頭衣が真っ白になっておりお風呂に入ったのか髪の毛は光を反射して輝き肌も白く美しくなっている。僕の視線に耐えられなかったメイヤが僕に問いかける。


「あの、ユウト様いかがでしょうか?」


「あ、う、と、とても、とても綺麗だメイヤ」


これ以外の答えがあるはずもない。


「それではメイヤをユウトサンの奴隷として契約して終わりですな。ユウトサン先程と同じようにこの紙を使用して契約の言葉をおっしゃってください。契約の言葉はユウトサンがメイヤに望む事をおっしゃってください。」


カールさんはそう言うとさっきとは模様が違う魔法陣が書かれた羊皮紙を渡してくる。僕は受け取るとその紙を机に広げる。その紙の上にいつの間にか目の前の椅子に腰掛けたメイヤが手を置いてこちらを見つめる。僕は頭が沸騰しそうになりながらもメイヤと同じように手を置く。


「僕ユウトはメイヤを奴隷として僕の命が尽きる時までそばにいて欲しい。メイヤもそれで言い?」


その問いにメイヤは笑顔で即答した。


「はい、あなたのそばにずっと」


先程と同じように紙は光の粒子となって宙に溶ける。


「ではこれが白金貨二枚です。一枚ぶんは金塊九個と金貨百枚で用意しました。確認下さい。」


確認して僕は頷くいた。


「若いお二人の為にこの街一番の宿をとってあります。今晩はそこで気の済むまでお楽しみ下さい。」


「な、なにを言ってるんです。カールさん!!」


「ユウト様は私ではいけないのですか?」


僕がカールさんに怒鳴るとメイヤは瞳から涙を一つこぼし僕に問いかける。


「いや駄目しゃないよ全然寧ろメイヤがいい!」


「メイヤ、ユウトサンは照れているんですよ。」


そう言いながらカールさんは僕に近づき声を小さくして耳打ちする。


「ユウトサン、奴隷は主人に手をつけられないとそのままの値段で売れてしまいます。なので一度抱かないと自分は売られるのではと不安を持ち続けてしまいます。言葉では伝え切れないこともあるのです。覚悟を決めて下さい。」


そう言うとカールさんはメイヤに顔を向け声をかける。


「メイヤ、ユウトサンはあまりにも美しくなったお前に我慢が出来ないらしい。直ぐにでも宿に行きたいとの事だ。大丈夫かい?」


「はい。もちもんです。私はユウト様だけの奴隷です。私も早くユウト様と宿に行きたいです。」


顔を真っ赤に染めた美女がそんな事を言えば男が我慢出来るはずが無いのです。僕達はカールさんが用意した馬車に乗り夜の闇に消えて行きました。






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