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化物

作者: 誰彼小路


ひっそり

とやってくる

ごくり

と咽を鳴らす音が聴こえるほどに

できもしない

はたを振るふりをして

なんでもないような

いつもをつれてくるふりを

よそおって



気付いていないの?

あんなに高らかに

声を張り上げているのに

昨日までの

めくらましに騙されて

今日のために

壁を越えるつもりで

僕たちを護る壁に

突き当てられたあの長い梯子を

覆い隠していた

真っ白な布切れ一枚

あれが僕たちがみていた

愚かな希望の正体なのに


招き寄せた

知らないの?

知らないふりをしてた

僕たちが

何もしないから

何も選ばないから

針は進んでく

悪い方に

悪い方に


僕たちの殆どすべては

その化物の名前を知ってる

でも、

僕たちの多くは

その化物の姿を知らない

でも、

僕たちは

それが化物だと知っている

本当は、

解っていないといけないのに


その化物は喰らうんだ

煙を撒き散らして

大地を踏みにじって


その化物は奪うんだ

炎を吐き散らして

空海を切り裂いて


迫り来るその足音に

本当に気付いていないの?

それなら、

なんて節穴だろうね

それでも

それでも、まだ



戦うつもりはあるかい

それとも、

うしなうつもり?

反応はさまざまなら

ただ、

いのるしかないかな




化物を退ける、呪文の効果は

一人きりでは弱すぎるから



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