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真冬の指定席

作者: 真夏の雪男

ペチカペチカ歌って炎を見ていれば

凍てつく寒い夜もあたたくなる


吹雪がカタカタ窓を叩く夜は

大きなストーブ前が私の指定席


灯油の匂いが優しく包んでる

ベージュの毛布を頭から被って


そんなにぴったりストーブに

貼り付いていると

そのうちきっと燃えちゃうわと

みんなは笑うけど


ペチカペチカ歌って炎を見ていれば

ビイイウ ゴオオオ

あの嵐も楽しく聞こえる


火照った赤い顔で手をかざしてたら

燃え盛る赤い炎の揺らめきのなかに


ラクダに乗った砂漠の旅人が

連なって歩いてる蜃気楼が見えたよ


そんなにぴったりストーブに

貼り付いてるから

きっと熱でぼうっとして

夢でも見たんだと


ペチカペチカ歌って炎を見ていれば

聞こえて来るからキャラバンの歌声が


窓には吹き付けられた雪の結晶たち

あんなに大きな杉の木も揺れてる


こんなに怖いほど風が吹き荒れる日は

誰もが指定席でぬくまっているでしょう


そんなにぴったりストーブに

貼り付いていると

私たちが寒いじゃない

早くかわってと


ペチカペチカ歌ってみんなで集えば

どんなに凍てつくときも

あたたく溶けてく

心まで溶けてく

真冬の指定席



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