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第28話

ちひろをすぐさま布団に寝かせた。


刹那が丁寧に布団をひいてくれた。本当にメイドさんみたいだ。


「これで大丈夫かな」


ちひろの熱はなんと40度もあった。これはかなりヤバい。


女子達に確認してもらったところ、下着はちゃんと着ていたらしい。どうやら冷えではなさそうだ。


「熱冷まし、熱冷まし……冷えピタ」


乃愛が冷蔵庫内を探している。俺も手伝おうかと思ったが辞めた。ギクシャクしてる所に追い討ちをかけたら更に悪化するだろう。俺の配慮の無い発言と乃愛のツンデレが招いた結果なのだ。乃愛は基本天然だが、隠されたツンデレ要素もある。照れた時や冷静な時にきつく当たってしまう所がある。


そして俺は配慮とデリカシーと優しさの無い駄目人間だ。女心が分からない為、あらぬ発言をしてしまう事がある。


紗弥奈が手伝いに行ってくれた。


「熱冷ましと冷えピタあったよー」


「ありがとう、紗弥奈」


熱冷ましより先に冷えピタを貼ってあげた。


「冷たいよ」

ゆっくりと乃愛が貼る。


「んっ」

少し冷たかったようだ。ちひろは目を閉じたままだ。


寝たいのかもしれない。


熱冷ましを飲ませてあげよう。


「俺が起こすよ」

そう言ってちひろの体を起こす。ちひろは小柄だが、持ち上げるのは力がいる。男の俺がやるべきだ。


そして、熱冷ましを飲ませる。


飲ませるのは乃愛と紗弥奈だ。


「口開けてー開けれる?」


「うん」


ちひろは大きく口を開けた。


少し水を含ませて、それから薬を飲ませた。


「よく飲めたねー頑張った」


「おやすみ、ちひろ」


目を閉じてゆっくり眠りに就いた。


看病は主に乃愛と紗弥奈と刹那がやってくれた。感謝だ。


ちひろは頑張り過ぎてたのかもしれない。久しぶりの学校で色々思う所があっただろう。服を着るのでさえ、ちひろにとっては当たり前じゃない。無理し過ぎるのは仕方の無い事だ。


ちひろは丸まるねこのようにすやりと気持ち良さそうに愛らしい表情で眠っている。


その小さな頭を優しく撫でる。


「良くなれ、良くなれ。大丈夫だよ」


「気持ち、いい。ありがと、ひつじさん」


ひつじさん? ひつじ数えててその残響か?


「うどん作らなきゃ」


乃愛が駆け足で台所へと急ぐ。本当に乃愛、大忙しだな。


手伝おうかと思うが、距離がぎこちない。いつもなら手助けできるのに。


伊織と霞の協力もあり、すぐにうどんは出来た。


「うどん出来たぞー」


あ、寝てる。寝たいのか。寝させてあげよう。


それから1時間ほど過ぎて皆が風呂から出てきた。俺はというとちひろが心配過ぎて銭湯に行けなかった。






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