表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

21/40

第20話

で、何でこんな事になったんだ?


買い物について行く事になったのは麻邪実、愛理、紗弥奈、そして俺の4人。


ちひろは行く前に駄々を捏ねて「行きたい」と訴えていたが、罪になるからと制止した。


麻邪実は俺が行くなら行くと言っていて無理やり連れてこされた。麻邪実は俺の腕を抱きしめ、紗弥奈は手を握っている。


だから、何で俺が行かなきゃいけなくなった!? しかもハーレムじゃん! 途中から気づいていたけど。


そして、愛理は演劇の練習になるから、と練習を道端でしている。


「私、下着着てないの」

「私の下着を返して!」

「盗んだのは貴方でしょう」

「もう証拠は掴んでいるわ。白状しなさい!」


おいおい、下着盗まれた事になってるの? しかも、白状しなさいって。そんなフレーズ演劇で使うか? それに道路で大声で叫んでほしくない。


「愛理、大声で叫ぶな。ここは演劇の練習をする場じゃない。道端だから自重しろ」


「分かった、ごめーん」


洋服売り場に着いた。透明のかなり大きな建物だ。


で、俺はここで待たされる事になった。建物の外で。What's?


春だから暖かいが。ってそういう問題じゃない。これに何の意味があるのか……


「じゃあ、たっくんよろしくねー。ここで待ってて」


愛理が室内で演劇の練習しなければいいが。麻邪実も問題行動起こさなければいいが。全部、紗弥奈がまとめてくれるか。少し安心した。


洋服売り場ではスマホでオンライン動画でちひろと会話している。


「ちーちゃんDだよね」

紗弥奈が聞く。


それにちひろが答え、話は進む。


「このフリフリのがいい?」と愛理。


「フリフリじゃなくて羽毛のがいい」


ちひろは本当に子供のようだ。


「あ、タンクトップ買わなきゃ」と麻邪実が言い、それに一同、気づいた。


「タンクトップは無地でいいよね?」と麻邪実が言って、ちひろが「リボンくらい付いててほしいな」と答えた。


結果、替え用のも合わせて15点の衣類を買った。


俺は30分以上待たされる事になった。何でこんな罰ゲームさせられなきゃならないんだ。直立不動、、。


「ただいまー遅かったよね?」


「ああ」


もう7時過ぎだ。暗いからついてきて欲しかったのか? どうやら、あながち間違いじゃなさそうだ。


「暗い、こわーい」と紗弥奈。


腕を抱きしめる力が増している。


「麻邪実ちゃん、ちょっと右いい? あたしも怖いから」


「なっ、怖いを理由にしてたっくんの隣狙おうとしてない?」


「してないよ」


喧嘩はやめてほしい。


「あっ、怖いといえば……」


ネタが思い付いたような愛理を規制する。


「やめやめ」


「何がみんな怖いの?」


「おばけ」と紗弥奈。

「車に轢かれそうになるのが怖い」と愛理。


「じゃあ紗弥奈と交代すればいいじゃん」


「そういう問題じゃないの! 突っ込んでくるかもしれないじゃん」


「それは昼間でも変わらないじゃん」


「夜の方が事故率高い」


「そういうヤミ子は怖いものないのか?」


それが気になる。誰しも一つくらいは怖いものを持っててもおかしくない。


「怖いもの? それはたっくんが死んじゃう事かな。あとは愛が破滅する時。誰にも愛されなくなった時」


「嬉しい事言うじゃん」


そんなこんなで話してたらあっという間に寮に着いてしまった。もう皆お腹を空かして待っていることだろう。


乃愛が作ってくれてるから大丈夫かな、と安心していたのだが。先に食べてるかな、と思ってた。


それがまさか、皆お腹空いてるだろうに食べずに待ってくれていたのだ。


「おかえり、みんな」

「ご飯作って待ってたよ」


この姿には感動すら覚えた。嬉しくて涙が出そうだった。


「みんな先に食べててよかったのにー。あたし達遅かったから」


そう言うが謙虚な気持ちは同じだ。皆優しい。


「買ってきたぞ、ちひろ」と俺はちひろにビニールバッグを渡す。


「ありがとう。でも着ない」


「何でだよ! 皆が買ってきてくれたんだぞ」


ちひろは明日からそれ着て学校行く事になる。


食卓を9人で囲った。昨日と同じ風景だ。毎日こうして食事をするのだと思うとほっこりした。それは高校卒業するまで――管理人を辞めるまで――だ。


「それじゃあ、人数揃った事だし少し話をしよう」


そう指揮して手を組み、話を進めた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ