3話
瞬速...これがヤツの速さの正体か
それに暴食のスキルは殺した敵のスキルを得られるのか...今までろくなモンスターを倒せていなかったからな
取り敢えずこのダンジョンから出よう
こんなところにいるのは流石にもう嫌だからな
長い道のりを戻るのには時間がかかるのでさっきもらったスキルを使ってみる
頭の中で【瞬速】と唱える
そうすると何か体が軽くなった気がする
ダンジョンの出口めがけて思いっきりダッシュしてみる
めっちゃ速い
自分でも走った感じがしないくらい速かった
そんな感じでダンジョンの外に出る
300回以上は死んだからか陽の光がすごく懐かしく感じた
まずは街に帰ってゆっくり休むとするか
街に帰ってゆっくりしようとすると門の前でトラブルが起きた
最悪だ門番に不審がられて30分以上は足を取られている
流石にイライラしてきた
イライラしていたしスキルの実験もしてみたかったのでこいつで実験をしようと思う
まずはリスポーン地点を設定する
そして思いっきり門番の顔面を殴り顔を叩き割ってやった
すると無機質な声が頭に響く
(リカルド・チーマを討伐しました。スキル【暴食】によってスキルを吸収します。スキル
【剣術(中)】を得ました)
おおう人間でも問題なく行けるのね
もう一つ確認したいことがあったので自殺する
戻って来たのでもう一度リカルドを殺してみる
特に何も得られなかった
一度殺した相手を死に戻りで何度も殺すというのはできないようだ
残念だがとりあえずこのままじゃいけないのでもう一度自殺する
「どうしてAランクパーティーの彼らは死んであんただけあのダンジョンから生きて帰ってこれたんだ?」
そんなことをリカルドに聞かれる
僕のスキルのことはできるだけ内緒にしておきたい
だけど倒したって言っても信じてもらえないしなぁ
どうしようかと考えていると後ろから貫禄のある爺さんがやってきた
「そいつは嘘を言っておらんよ。何百回も修羅場をくぐってきた目をしておる」
「じょ、ジョセフさん...ですがこいつは昨日までパーティーの荷物持ちをやってたんですよ?」
「ほう、ほんとかね?」
ジョセフと呼ばれる爺さんに聞かれる
ああ、と適当に返事をする
まぁ、街には入れそうな雰囲気になったからいいか
「なら、わしと少し話をしに行こう。行くぞ」
「あ、はい」
とりあえずついていくしかないな
ただ少し気になることができた
この爺さんのスキルがどんなものなのか
殺して確かめる
リスポーン地点設定
後ろからさっき手に入ったスキルを使う
門番の腰の剣を奪い取り
いつも使ってきたように剣がよく馴染む
剣を抜き黒鎧がやったように【瞬速】と、ともに使う
ジョセフは剣を抜いていたが流石に魔物由来のユニークスキルにはかなわないのか一瞬でばらばらになった
(ジョセフ・ウォンを討伐しました。スキル【暴食】によってスキルを吸収します。スキル【剣術(中)】を得ました。スキル【剣術(中)】と【剣術(中)】を融合させて【剣術(上)】になりました。スキル【外交】を得ました)
スキルって融合するのか、まあいいとりあえずさっきのリスポーン地点に戻るべく剣を自分の首につけ思いっきり引き抜いて自殺した