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転生吸血姫と元勇者、人類を蹂躙する  作者: 早海ヒロ
第五章 魔王誕生編
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【episodeZero】籠絡

ガチ百合展開です。

もう、作者の人生で一番過激な文章書いてるかも。

苦手な方はカムバック。まあ、ここまで読んでて、百合が苦手って人はいないと思うけど.......。

 こいつ、今なんて言った?

 私の空耳か?それとも.......


「何度でも言うからね。私はフィリスちゃんが好き。大好き。愛してる。勿論友達的な意味じゃなくて性的な意味で。ハグしたいしキスしたいし、なんならセッ」

「わ、分かった!分かったから、生々しいことを言うな!」


 自分の顔が、過去最高潮に真っ赤になり、熱くなっていくのを感じる。

 リンカは、たかが外れたように開き直り、私を押し倒したまま語りかけてきた。


「もう、ずーっと好きだった。十年以上も前から。いつも自分は天才だーって言ってるのにバカなことばっかりやってたバカなフィリスちゃんも好きだし、私のために怒ってくれる優しいところも大好き。十五歳過ぎた頃から、自分を抑えるのに苦労するようになっちゃったし、なんなら旅の途中で寝顔に欲情して、何度夜這いしようかと思ったか.......」

「とんでもないカミングアウトをしたな!?」


 こいつ、私の事ずっとバカだと思ってたのか、あんなにおだててたのに!

 そして、私は何度もリンカに襲われそうになっていたってことか!?


「フィリスちゃんさ、私のこと、天然でポワポワした、守ってあげなきゃ!って気持ちにさせてくる、癒し系だと思ってたでしょ。ごめんね、それ嘘。本当は全部、フィリスちゃんに好きになって貰えるように計画で動いてた。昔はただひたすらフィリスちゃんを天才だー天才だーって言って持ち上げて、大人になったら、いつまで経ってもフィリスちゃんにベッタリな、でも家事は出来る天然幼なじみを演じた。全部、フィリスちゃんに、私のことを意識させるために」


 な、なんだと.......。

 あれが、演技?あの、私とリンカの思い出の日々が.......


 .......なんだろう、そう聞いても、あまり違和感がないな。

 こいつが結構黒い所があるのはさすがの私でも見破っていたし。


「お前、時々本性が垣間見えてたから、そう言われてもそこまで驚きがないんだが」

「フィリスちゃん、余計な茶々入れないの。口で口を塞がれたいのかな?」

「ゴメンナサイ」

「まあ、とは言っても、全部演技だったわけじゃないよ?むしろ、最近はあんまり演技してなかった。フランちゃんやフルーレティアちゃんも良い子だったし、気に入ったのも本当」


 そうなのか。よかった、これで『本当はフィリスちゃんに近づく泥棒猫、いつ消してやろうかと思ってた』とか言ってたら、私はリンカを里に返品しなければならないところだったぞ。


「それで、フィリスちゃんは?」


 リンカは途端に不安そうな顔になり、だが私に体をぐっと近づけた。

 豊満な胸が私の貧相(畜生)な胸に当たり、リンカの目に映る私が見えた。

 告白された直後な手前、いくら私でも、多少動悸が早くなる。


「私は正直に全部言ったよ?私がフィリスちゃんに恋してから、ずっと思ってたこと、全部言った。.......フィリスちゃんは?私に告白されて、どう思った?」


 リンカは、顔を見たことがないほどに赤くして、それでも私に強気に迫ってきた。

 リンカからの告白。面と向かって、好きだと言われた。

 そんな経験がない私は、なんと答えて良いのか.......いや、言い訳だな。正直.......ものすごく嬉しい。

 告白されて、好きだと伝えられて。ついでに押し倒されて。

 そこで私は漸く、『ああ、わたしもリンカが好きだったんだ』と気づいた。


『告白されたから好きになる』という話を里で聞いたことがある。今まで意識していなかった相手が、告白されることによって魅力的に見えるのだと。

 私は似て非なる。『告白されたから好きになる』のではなく、『告白されたから好きだったことに気づいた』だ。

 何時からは分からないが、私はとっくに、こいつの策略に嵌められていたわけだ。


「ねえ、答えて。お願い、フィリスちゃん」

「.......わ、私は.......」


 リンカは、半ば怒り任せとはいえ、勇気をだして私に告白してくれたわけだ。

 ならば、しっかり答えるのが義務というものだろう。



「.......その。あ、あ、あれだ.......だから.......ほ、ほら.......」



 .......言えないっ!

 何故だ!?ものすっごく恥ずかしいぞ!?

 なんで、『私も好きだ』という、ただそれだけの一言が口から出てこないんだ!?


「えっと.......その.......リンカ.......」

「フィリスちゃん?ちゃんと、答えてね?うやむやにしようとかいうのはダメだから」


 た、退路を絶たれた.......!

 まずい、本当にまずい。どうする!?


「.......はあ、仕方ないなあ。じゃあフィリスちゃん、私が今から質問するから、はいかいいえで答えてね」

「へ?.......え、わ、分かった.......」

「イエスかノー以外の回答、及び無回答の場合は、ちょっと人様には言えないようなことするからね」

「どんなことだそれ!?」


 怖っ!


「じゃあ、いくよ?フィリスちゃんは、私が作る料理、好き?」

「はい」


 これは自信を持って恥ずかしげもなく言える。


「そ、そっか.......ふふふ.......つ、次ね。今、私に照れてる?」

「.......は、はい」

「恥ずかしい?」

「はい.......」

「でもこのままでいたい?」

「.............はい.......」


「私のこと、好き?」


「...................はい」



 ※※※



 どうしても言えなかった返事は、割とすんなりと言えた。

 だが.......言うと同時に、恥ずかしさでマトモにリンカが見れなくなる。


「.............ふふふふ、これで両思いだねえ、フィリスちゃん.......。ふふ.......ふふふふ.......漸く捕まえた。漸く手に入れた。随分と長い時間かけて、フィリスちゃんを嵌めた甲斐があったよ.......!」

「.......見事にお前の策に嵌ったよ。完敗だ。ああ、そうだ。好きだよ、リンカのこと」


 一度、好きだと認めたからか?

 続きの言葉はすんなりと出てきた。


「お前の顔も、性格も、何もかもが好きだ。ついさっき自覚しておいて、いきなり何言ってるんだとは自分で思うが.......リンカ、私はお前が好きだ。だから.......そばに、いてくれ.......」


 もう、リンカの顔がマトモに見られない。

 本当に今しがただぞ、リンカへの私の好意を自覚したのは。

 普段の何倍も綺麗に見えてしまう。


「ふふふ.......そっか。そばにいてほしいんだ。勿論だよ。ずっと、一生、そばにいてあげる」

「.......うん」


 こうして、お互いの気持ちが通じあった私たちは。

 今日、新たな一歩を踏み出したのだ。

 そう、無二の友達という間柄から、一歩進み、恋人.......



「じゃ、結婚しよっか」



 .......一歩どころか、五歩くらい進んだ爆弾発言が出たぞ、今。


「.............は?結婚?今か?」

「うん」

「.......いやいや、私たちはたった今.......」

「たった今恋人になって、すぐに結婚だよ。何か問題ある?」


 ありまくりだ。


「いや、だって、ほら、結婚までにはその、何かあるだろ!?経るものというか.......」

「それって、デートとか?」

「そう!そういうのだ!」

「それなら私たち、いっつも一緒にいるじゃん。毎日がデートじゃん」


 ...................。

 .............あれっ、確かにそうだな。


「いや、でも.......手を繋いだり.......」

「昔は四六時中繋いでたよね」

「だ.......抱き合ったり.......」

「私が天然装ってよく抱きついてたね」

「キ.............」

「キス?」

「そ、そう.......それだ.......」

「それなら.......よいしょっと」

「え?おいリンカ、何を.......うむっ!?」


 私の上体を起こしたと思ったら、いきなりリンカの顔が近づいてきて.......キスされた。

 しかも、ちょっとした触れ合いではなく、いきなり濃厚なやつだ。逃げようにも、両手で頭を.......というより耳を塞がれていて、逃げられない。

 そして耳を塞がれているせいで、頭に直接口内の音が響いてくる。


「ふぅっ.............あむ.............ん.............」


 そのうち、何も考えられなくなってきた。

 あれ.......?なんで私、こんなことになってるんだっけ.......?

 まあ、いいか.......気持ちイイし.......


「ぷはっ.......」

「あ.......」

「これで良い?フィリスちゃんが言う、結婚までに経るべきこと、大体やったよね?」


 なんだか、リンカが.......目の前の愛しい人が、何か言っているが.......よく分からない.......


「ねえ、フィリスちゃん。もっとしてほしい?」

「うん.............」

「この続きも、したいよね?」

「うん.............」

「じゃあ結婚する?」

「する.............」


 なんで私、リンカと結婚することに、抵抗してたんだろう.......。

 別に良いじゃないか、どうせリンカとは一生離れないんだし.......。


「はい、言質取ったからね。じゃあ、今日から私たちは夫婦だね。夫婦.......婦婦?まあなんでもいいや。ふふふ、今日からフィリスちゃんはフィリス・ブラッドロードだよ」

「分かった.......」

「じゃ、誓いのキスしようね.......♡」

「ふああ.......」


 あ、また来た.......。

 これ好き.......癖になる.......。

 リンカとキスしてると、なんだかフワフワして、何も考えなくていいんだって気持ちに.......。


「んむう.............あむ.......んん.............ぷあ、リンカぁ.......」

「ふふふふ.......顔を蕩けさせてるフィリスちゃん、可愛いねえ.......。もう結婚したんだし、色々と.......ヤることヤっちゃって、いいよね?」

「うん.......リンカが好きなようにしていい.......」

「うん、また言質取ったからね?.......じゃ、テントの中入ろうねー」

「分かった.......」

テントの中で何が行われたかは、流石にノクターン行けって運営様に言われそうなのでご想像にお任せします。


.............自分で言うのもなんだけど、エロッ。

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― 新着の感想 ―
[一言] (自称)天才が幼馴染に籠絡されて落ちるのすごい好き。 テントの中をノクタでも読めるならぜひ読みたいです。 2人の絡みは読んでいて楽しいですし癒されます。
[良い点] エロの見せどころが素晴らしいです。百合っていいですね…!!作者様に最大の敬意を!。今後も応援してます。 [一言] こういっては失礼かもしれませんが、この2人並びにこの作品に出てくる百合CP…
[良い点] はァ……自分は少し…… いや、結構ヤバい場面に遭遇してしまった 下にスクロールしていく指がどんどん躊躇していく…… 邪魔者は即、退出します。はい。 (リンカちゃんごゆっくりどうぞ……)
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