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依頼中に姉妹を助ける

新キャラクター登場!!

『ふー、これだけ薬草があればいいかな?』


今日は薬草探しの依頼を受けている。

本当はモンスターを討伐したかったが、

面倒くさい依頼しかなくてこの依頼を受けた。


この薬草探しの依頼もいちよ報酬が貰えるのだ。

いや、お小遣いかな?

薬草を取って入れたバックの中を見ると、想像以上に入っていた。


これだけあれば銅貨何枚くらいになるのかな?

考えながらギルド会場に戻る為に、森から出ようとした時だった。


誰かの叫び声が森に響き渡った。

もしかして、モンスターに襲われている?

心配になった私は急いで森の中を探しに戻った。



『お姉ちゃんー、この辺りにはもうなさそうだからそろそろ帰るー?』

『そうね、これくらいにしましょうか』

『うん!』


薬草探しを辞め、お姉ちゃんの元に駆け寄って帰ろうとした時でした。


お姉ちゃんが慌てるように大声を出して呼び、後ろを振り向いたら森の隙間からオークが襲ってきました。


相手は鬼のように恐ろしい顔をしながら、大きな木の棍棒を振り下ろして来ました。


『きゃあっーーー!!!』


怖くて目をつぶってしまい、頭を狙っていたので両手で守ろうとしました。


何かを殴られた鈍い音がしましたが、痛みがありませんでした。攻撃がそれたのかな・・・?


目を開けて見ると、私の目の前で額から血を流して倒れているお姉ちゃんの姿がありました。


『お姉ちゃん!!』


私は涙を流しながらお姉ちゃんを呼びました。


『お姉ちゃん!お姉ちゃん!!』



森の中を掛け走って見渡すと、

緑色の大きなモンスターの姿を見つけた。

あれは、オーク?何故ここに?

そしてオークの目線の先には二人の女の子がいた。


一人はうつ伏せに倒れていて、もう一人は泣きながら呼び掛けていた。


オークはなり振り構わず手に持っている大きな木の棍棒を、

振り落とそうとしていた。

このままじゃ危ないと思った私は草木から飛び出して、

槍を思いっきり投げ付けた。


『させるかぁ!!!』


勢い良く投げた槍はオークの腹部に刺さり、悶えていた。

私は攻撃を休まず刺さっている槍を持ち、腹部を斬り裂いた。


オークは苦しそうにしながらも、

木の棍棒を振り落としてきたが後ろに下がって避け、

次は心臓を狙って槍を突き刺した。


今の一撃でオークを倒すことが出来たがこれで安心ではない、

私は二人の元に駆け寄った。


『大丈夫かい!?』


一人の女の子は泣きながらも、私に状態を話してくれた。

やはり、オークの攻撃を額に受けたようだ。


傷を見せて貰うと命に別状はないが、

血が流れているからほっておくと危険だ。


私は応急処置のために、

水筒に入っている水の中に薬草を入れて振り、

女の子の額に少しずつ水を掛けた。


これだけでも薬草の効果が出て傷を癒してくれる。

そして、菌を洗い流す為でもある。


私は女の子に綺麗な布を持っているか尋ねると、

女の子はショルダーポシェットから、蝶柄のタオルを取り出してくれた。


私は気を失っている女の子の頭にタオルを巻いて止血をした。

取り敢えずはこれで一安心かな?

泣いていた女の子も一安心して、私にお礼を言った。


『あの、助けてくれてありがとう!!』

『いいよ、気にしないでくれ。

応急処置はしたけど早く町に戻った方がいいね』


私は気を失っている女の子を慎重に抱きかかえて、

女の子と一緒に森を出て、町に向かった。


町に着くと一番近くにある宿屋の部屋を借りて、安静にベッドに寝かせた。

その後、私は薬屋に行って必要な物を買い揃えて再び宿屋に向かった。

女の子の目が覚めるまで、私も付き添いをしてあげた。



『うーん・・・あれ?ここは・・・』


アインさんは目を覚まして気がつき、

ネイちゃんはアインさんに抱きついた。


『お姉ちゃん!!』

『わっ、ネイ!!』


アインさんもネイちゃんを抱きしめました。


『ごめんね、ネイ。心配掛けて・・・』

『お姉ちゃんは本当に無理するんだからー』

『あははっ、ごめんね。ところでここは?

それと、後ろにいるのはどなた?』


アインさんは私に気が付いて、不思議そうに見ていた。

ネイちゃんが全て説明をしてくれた。


『そうだったの、本当に助かりました。

ありがとうございます、スフィアさん』


『いえ、気にしないでください、アインさん』


アインさんが目を覚ますまで、

ネイちゃんとずっと話していて分かったことがある。

実はこの二人は姉妹なのだ。


顔立ちは姉妹なので似ているが、

姉のアインさんは白い長髪を一つに結んでいて、

妹のネイちゃんは白い髪が肩につかないほどの長さなのが特徴だ。

姉は16歳で妹は14歳みたいだ。


『しばらくは安静にしてくださいね』

『ええ、ありがとうございます』

『ありがとう、スフィアさん!』


私は安心して宿屋を出て、ギルド会場に向かった。


先程、薬草を沢山使ってしまったので、

銅貨は少ししか手に入らなかったが、まぁ良いだろう。

あの姉妹を助けられたからね。

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