(番外編)ギルドマスターの娘さん
番外編2弾!!
いつも通りお小遣いを稼ぐ為にギルド会場に向かって
入ろうとすると、ギルド会場の入り口付近に小さな女の子が
立っていて、何か困っている表情をしていた。
『どうしたんだろう?』
心配になった私は女の子に声を掛ける事にした。
『君、どうしたの?』
私が声を掛けると女の子は振り向き、
頭に付けているリボンが少し揺れた。
『おねえちゃん、だれ?』
『私はスフィア。何か困っていそうだったから
声を掛けたんだけど、迷惑だったかな?』
女の子は頭を縦に振り、私に話をしてくれた。
『うん、困っていたの。
お父さんにおべんとうを届けに来たんだけど、入るのがこわくて・・・』
女の子は布に包んでいた物を大事そうに抱えて言った。
確かに、こんなに小さな女の子がギルド会場に
一人で入るのはちょっと怖い気がする。
私がギルド会場に入って、この子の親を呼んで来てあげた方がいいかな?
しかし、ギルド会場には沢山の人がいるから、
誰がこの子の親なのか分からない。
だから、一緒に入って父親を探した方が良いのかな?
私は女の子に提案をしてみた。
『じゃあ、私が一緒に入ってあげるよ、それなら怖くない?』
『うん!おねえちゃんと一緒ならこわくないかも!』
女の子が笑顔で目を輝かせて言ったので、その姿がとても可愛かった。
私は女の子の手を繋いで一緒にギルド会場に入った。
ギルド会場に入ると、レイクさんに声を掛けられた。
『スフィアちゃん、おはよう。
あれ、その女の子は?まさかスフィアちゃんの娘!?』
第一声がとんでも無いことを言ったので少し呆れてしまった。
『何を言っているんですか、そんな訳ないですよ。
この子は父親にお弁当を届けようと思って来たんだけど、
ギルド会場に入るのが怖くて一緒に入ってあげたんです』
そう言うと、レイクさんは真面目な表情になり話をした。
『冗談だよ、リンちゃんの父さんね。
今呼んでくるから待っていてね、リンちゃん』
『うん!レイクさん、ありがとう!』
『えっ?』
女の子はレイクさんの名前を知っていて、
レイクさんも女の子の名前を知っていたので、
私は驚いてしまった。
『えと、リンちゃんだっけ?レイクさんと知り合いなの?』
女の子は笑顔で答えながら、そうだよと言った。
なんで知り合いなのかを尋ねようとした所、
リンちゃんが何かに気が付いて私の手を離して走って行った。
『あっ、お父さんだ!』
『おう、リン!弁当を届けてくれてありがとうな!忘れていたよ』
ギルドマスターは女の子の頭を撫でて、
女の子はギルドマスターの事をお父さんと言いました。
私は驚いてしまい、つい声を出してしまった。
『えっ!!ギルドマスターの娘さん!?』
レイクさんは私を見て笑っていた。
『ははははっ、スフィアは知らなかったんだなー』
『はい、知らなかったです』
すると、私の元にギルドマスターが来てお礼を言われました。
『スフィアよ、レイクから聞いたぞ。
娘が困っている所を助けてくれてありがとうな』
『あっ、はい』
『ほら、リンもお礼言いな』
『お姉ちゃん、ありがとうー』
娘さんは礼儀正しくお辞儀をしていました。
さすがギルドマスターの娘さんだ、教育が良い。
リンちゃんはお父さんにお弁当を渡すと、
ギルドマスターは会場に出て見送りをした。
『気を付けて帰れよー、リン』
『うん!お父さん、お仕事がんばってね!』
大きく手を振って帰って行きました。
ギルドマスターは弁当箱を嬉しそうに持って、
ギルド会場に戻って行きました。
隣にいたレイクさんに、どうしてギルドマスターの
娘さんの事を知っていたかを尋ねた。
話によると、前にもギルドマスターがお弁当を忘れた時に届けに来た事があって、
その時も中に入るのが怖くて困っていた所をレイクさんが声を掛けて、
一緒に入った事があるみたいです。
その時にレイクさんもギルドマスターに娘がいる事を初めて知り、
私と同じくらい驚いたみたいです。
なるほど・・・それで知っていたのですか。
私はレイクさんに、ギルドマスターの娘さん可愛いかったですね。
と話をしたらレイクさんが冗談を言ったので思いっきり
ツッコミをしてあげました。
『そうだな、俺もあんな娘が欲しいなー。
どうだいスフィアちゃん?大人になったら俺と結婚して・・・』
『遠慮します』
冗談だろうと思い即答したら、
レイクさんがめちゃくちゃ落ち込んでいた。
確かに結婚したら子供は欲しいけど、
まだ大好きな男性とかはいないので当分先の事だろう。
エリナと偶に恋愛の話をすると、
エリナは片思いをしている人がいるみたいだけどなかなか教えてくれないのだ。
今度お茶会をする時にもう一回だけ聞いてみようかな?
私はそんな事を考えながら、今日はスライムの討伐の依頼を受けた。
本日はスライムを30体退治して、銅貨を60枚稼いだ。
うん、いいお小遣い稼ぎだ。




