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トレジャーハンタースフィア?

初のトレジャーハンター回!!


『おい、この噂知っているか?この町の近くにある洞窟で財宝が眠っているらしんだ』

『ああ、知っているけど本当なのか?』

『ちょっとだけ嘘くさいが、行ってみるのもありだよな』


最近こんな噂を良く耳にする。

気になった私はエリナ達に噂の話しをギルド会場でしてみた。


『えっ!?洞窟の中に財宝が・・・!?』

『シー!声が大きい!』


私はエリナの口を急いで手で押さえた。

疑問に思っているアインとネイは尋ねてきた。


『それは本当なのかしら?』

『財宝があるならギルドで依頼が入りそうだよね、お姉ちゃん』


確かにアインとネイの言う通りだ・・・。

しかし、エリナも私の話が気になって共感してくれた。


『でも、気になるね・・・私は行ってみたいかも』


エリナの言葉にアインとネイは顔を見合わせて考えていた。


『一度・・・確かめるのもありよね』

『財宝があったらほしいかもー』

『みんな・・・!!』


こうして、私達は噂の洞窟に行ってみることにした。



薄暗い洞窟に入ってから数時間が経過した。

行く先には分かれ道があったり、コウモリが出てくるが順調に進んでいる。


『はあっっ!!!』


コウモリが出てくる度に槍を思いっきり突き、コウモリを石壁に叩きつけている。


『良し、これで目印が出来た。さあ、行くぞ』


スフィアは何をやっているのかと言うと、迷わないためにコウモリの死骸を残しているの。

血しぶきがあるから分かりやすいといえば分かりやすいけど残酷です。

スフィアは可愛い顔をしているのに、こういうのは惨いわ・・・。


『スフィアってー』

『こういう時は残酷よね』


アインとネイも少しだけ引いていました。

こうして順調に歩いていましたが、

先頭に立っているスフィアが振り向いて呼び掛けました。


『みんな!止まって!』

『どうしたの、スフィア?』


スフィアが何かに警戒して足元の先を見ていると、数メートルに及ぶ大きな穴が空いていました。


薄暗くて見え辛かったので危なかったです。

思いっきりジャンプをしたら届かない距離ではありませんが、危ないから私が風魔法を利用してみんなを浮かせて先に進みました。


帰る時も気を付けた方が良いですね。


大分奥まで進むと、今までの殺風景だった洞窟の雰囲気とは異なる場所に辿り着きました。


『この場所は?』

『怪しいね』


洞窟の通路とは異なり、広々としている空間でした。

まあ、石壁しかないのは変わりないけどね。

しかし、真正面には大きな石版みたいなものもあるから絶対怪しいわね。


四人で色々と探っていると、何かに気がつきました。


『これは・・・何かしら?』


薄暗く、青く光っている石版に埋まっている石に手を触れました。

その瞬間に地震が起きたかのような振動がして、何かが落ちるような物音も聞こえました。


『エリナ!何やったんだ!?』

『わ、私はこの石を手に触れただけよ!』

『いや、それが原因だわ!!』

『お姉ちゃーん!私、ちょっと怖いかもー!』


私達は急いでこの場から離れ、さっきの通った通路に戻ろうとした時でした。

アインが初めに気がついて驚いていました。


『嘘・・・通路に壁が出来ているわ・・・』


そうです、閉じ込められました。

そして次の瞬間に石版が崩れて砂のようになり、砂が何かの形を作り始めました。


みんなが警戒をして武器を取り出しました。


『エリナ!アイン!ネイ!気をつけて!!』


やがて砂は人間みたいな形に固まり、全体がゴツくて四角いような形に整いました。


『えっ!?何でこんな所にいるのよ・・・!!』


本で観た事があります・・・私は小さく声を出しました。


『サンドゴーレムだわ』


スフィアは迷うことなく先頭に立ち、槍を構えてました。


『みんな、戦うしかない!やるぞ!!』


私はスフィアに続いて魔法を唱えました。


『炎よ!スフィアの武器に炎を加えよ!』

『ありがとう、エリナ!』


槍の刃から炎が纏まり、私はサンドゴーレムの片足に攻撃をした。


『くらいやがれっ!!』


攻撃が当たり、片足が爆発して倒れ掛かったが、

直ぐに砂が集まって元通りになってしまった。


再び攻撃を仕掛けようとしたがサンドゴーレムが反撃をして、

大きな腕を振り下ろしてきた。


『スフィア!!』

『そんなに大声を出さなくても大丈夫だよ、エリナ』


私は大きく後ろに下がってかわし、態勢を整えた。


『さて、どうしようか』

『再生するみたいね・・・』

『どうするー?』


これはなかなかの強敵だな・・・アインとネイには分が悪い。

私とエリナで二人を守って戦うしかない。


どうやって戦うかを考えていると、相手は右腕を思いっきり振って反撃をしてきた。


『風よ!皆を助けて!』


エリナは冷静な判断で風魔法を使い、風を纏まって宙に浮いてかわす事が出来た。


『きゃあっ!』

『スカートがっ!』


アインとネイは恥ずかしそうにスカートを手で押さえていて、

エリナが『ごめんねっ!』と二人に謝り、私とエリナはお互いに顔を見合わせた。


『エリナ!足がダメなら頭を攻撃してみる!』

『分かったわ!風よ!スフィアをサンドゴーレムの元へ!』


宙に浮かびながら更に風魔法を掛けてもらい、相手に突っ込んでいった。


『これなら・・・どうだ!!』


頭を狙って槍を刺すと、その瞬間に全てが砂となって再生する事がなかった。

やはり頭を狙ったら一撃で倒せるのか。


後ろを振り返ると、エリナ達が私に飛びついて来た。


『やったね、スフィア!』

『さすがスフィアね!』

『一撃で倒せるなんて凄いー!』

『まあ、エリナの魔法があってこそだな。ありがとう、エリナ』


私がエリナの頭を撫でたら物凄い幸せそうな顔をしていた。

すると、ネイが何かに気がついて一人で歩いて行った。


『ネイ、どうかしたの?』

『石版があった奥に部屋が出来ている・・・』


ネイに付いて行き、奥にあった部屋を覗いたら財宝が散らばっていた。

王冠や金貨、金色のネックレスにリング、

輝いている武器が散らばっている光景を観てみんなの目がキラキラしていた。


『『わーーー!!!凄いっっっ!!!』』

『財宝がいっぱい!!』

『これは、凄いな・・・』


ここまで来た解があったな、四人で分けても一生遊んで暮らせそうだ。

私達は出来るだけ持って帰る事にした。


ギルド会場に戻って報告をすると、

財宝は町に寄付をするためにギルド会場で保管する事になって貰える事が出来なかった。


まあ・・・仕方が無いか。

しかし、サンドゴーレムを討伐した報酬は貰えた。


なんと金貨40枚も貰えたのだ。

うん、いいお小遣い稼ぎになったな。

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