新種スライムが出現?
『スライム、これで20体目!!』
今日は身体を動かしたくなり、ギルド会場に行って、
スライムの討伐の依頼を受けているところだ。
数十分でスライムを20体倒し、
そろそろ帰ろうとした時、もう一体スライムが現れた。
いつも通りに真っ二つにしようと思ったが、
今までのスライムとはちょっと違う形をして警戒をした。
普通のスライムは青や緑っぽいゼリー状で丸いのだが、
私の目の前にいるスライムは赤色で四角っぽいのだ。
『新種のスライムかな?まぁ、いいか』
私は槍を振り下ろして倒そうと思ったが、
弾力があって跳ね返されてしまった。
力が足りなかったかな?
力を入れ、もう一度槍を振り下ろして攻撃をしたが、
また跳ね返されてしまった。
『・・・困ったな。どうしようか?』
飽きられて帰ろうとした時に、
私の名前を呼ぶ声が聞こえて来たので振り向くと、
アインとネイがいた。
『何か困っている様子みたいだけど、どうかしたの?』
『その赤色のスライムは何?』
ネイはとても興味深く見ていて、
このスライムの事を話すとネイはさらに興味湧いて 『私に任せて!』と双剣を取り出した。
『えいっ!えいっ!はぁっ!!』
ネイが双剣で何回も攻撃をしても切れる事が無く、
ダメージを与えれる事も出来ずに諦めてしまった。
続いてはアインも加わり二人で攻撃をしたが、
一向に倒せる気配がなかった。
二人は少しだけだか息切れをしていた。
『はぁ、はぁ・・・』
『何なのこのスライムは・・・?』
私はこの時に確信がついた。
これはきっと魔法でしか倒せないとやつだと。
そんな訳で私達はエリナに頼む為に町に戻った。
アインに『面白そうだから一緒について行っていい?』
と聞かれたから勿論良いよと応えたが、
私はある事を忘れていた。
そう・・・エリナがこの姉妹に嫉妬をして、
私の家に押し掛けた事があったのを忘れていた。
前に私がアイン達と仲良くしている所を見つけ、それで『前に一緒に歩いていた白髪の子達は誰? 彼女?』と何故か変な誤解をされた。
それに気がついたのは遅く、ギルド会場に向かう途中でエリナと遭遇してしまった。
私はエリナに声を掛けようとすると、
エリナは余りにも驚いたのか分からんが、
持っていた杖を地面に落として言った。
『あなた達は!!』
お互いに紹介をするのが大変だった・・・。
なんとか自己紹介を終えてから、
エリナに新種のスライムの説明をすると、
興味が湧き、一緒について来てくれた。
少しだけ雰囲気が気まずかったが、
ネイがエリナを褒めて場を和らいでくれた。
『エリナさんの髪、凄く綺麗!憧れるなー!』
『ふんっ、毎日手入れをしているから当然よ』
褒められて満更でもなさそうだ。
エリナは天然だけではく、ツンデレでもあるようだ。
さっきの場所に着くと、赤くて四角っぽいスライムいた。
エリナはじっくりとスライムを見ていた。
『確かに・・・珍しいわね』
『だろ?魔法なら倒せそうかい?』
『分からないけど、やってみるわ』
エリナは杖を構え、魔法を唱えた。
『炎よ!スライムを燃やせ!』
炎がスライムに直撃をすると氷のように溶けていき、
簡単に倒す事が出来た。
『あれ?溶けていった・・・』
魔法しか効かないけど、スライムはやっぱりスライムだった。
呆気なく終わったが、アインとネイはエリナの魔法を見て
とても興奮をしていた。
『『かっこいいー!!』』
『あ、ありがとう・・・』
エリナは少しだけ照れていて、顔が赤くなっていた。
これは案外アイン達とエリナは直ぐに、
仲良くなれそうな気がするな。
スライムを倒し終わるとアインとネイは、
マタンゴを討伐をする依頼を受けていたみたいで、
ここでお別れをした。
エリナはこれから魔法の特訓をすると言って、
私は付き添いをしようと思ったが、ライバルだから駄目!
と言われて帰る事にした。
しかし、帰る前に尋ねたい事があったからエリナに聞いてみた。
『エリナ!今日、アインとネイと会ってみてどうだった?』
エリナは少し考え込んでから口を開いた。
『まぁ、良い子達だったかな?』
エリナは髪をいじりながら恥ずかしそうに言っていた。
どうやら嫌いではなさそうかな?皆が仲良くなれば、
四人でパーティを組んでみるのもありかもな。
楽しみでにやけていると、エリナに気が付かれて怪しまれた。
『何笑っているの?』
『いや、何でもないさ』
『えー気になるよー!』
『ははっ、教えないよ』
四人でパーティを組んだら本当に楽しくなりそうだ。
私はエリナと別れ、町に戻ってギルド会場に行き、
スライム討伐の報酬を貰った。
さてと、お小遣いが手に入ったから何処かに寄ってから帰ろうかな?
今日は新種のスライムに出現したり、
エリナにアイン達を紹介出来たから色んな事があった1日となった。
 




