ep12-5 城塞都市への帰還
グレンは城塞都市の煙をみて、今直ぐ行かな
ければいけないと思ったが、スピード勝負
になる⋯。
「ゼノン、ナギ。行けるか?」
ゼノンとナギは声を合わせて答えた。
「勿論。」
「我々は先に行く。」
と、言って、グレン、ゼノン、ナギは
猛スピードで城塞都市に向かって走って行った。
城塞都市では、シェルターに逃げ込んだ住民
達が震えながら、神に祈っていた。
「申し訳ありません。私達が精霊を疎かに
したせいです、何卒お助け下さい。」
その頃ようやく、グレン達が城塞都市の入口に
辿り着いた。
ナギが入口の門を見て、
「あ、精霊がダウンしてる。」
「これが原因だな。」
グレンはそう呟いて、城塞都市内部に走り
込んで行った。
ナギは、入口で通信機でアリス王女に連絡を
取った。
「アリス様、精霊が入口でダウンしてます。」
『わかっておる。上だ、上。』
アリス王女が静かに空中機動兵器を降下させ
着陸した。
「ここは任せろ、お前は中に行ってグレンを
支援しろ!」
「はい。」
ナギは走って城塞都市の中に入って行った。
アリス王女は拳を握りしめ、いきなり精霊を
殴った。
「しっかりせい。情けないぞ!」
『は、はぅ。れも、もう⋯。』
精霊は人外に侵食され、虫の息の様だ。
「全く!」
アリス王女は、少し苛つきながら、
カレンから貰った小瓶を精霊にふりかけた。
『あれ?少し、いやだいぶ、楽になりました。』
「全く、世話の係るやつだ。貸し2だな。
今回のは高いからな。」
精霊はキョロキョロしだして、
『私も行った方がいいですか?』
アリス王女は失笑して、
「足手まといになるから止めておけ。」
『あ⋯足手まといですか?』
グレン達はシェルターに殺到している人外の
方に向かった。
グレンは背中に背負っている長剣を抜き、
ゼノンは長槍を構え突入した。
グレンとゼノンに気づいた人外はグレンと
ゼノンに襲いかかるが、瞬く間に殲滅され
ていった。
シェルターの中では、こども達が外の異変を
察知し、近くの大人に声を掛けた。
「外が静かになったよ、助けが来たんじゃな
いの?」
声を掛けられた大人は激怒し、
「馬鹿を言うんじゃない!あんなものに太刀
打ち出来る者なんかいない、精霊様もだめ
だったんだぞ!」
そんな時、外からの専用通信機が鳴った。
恐る恐る出てみると、
『スモールレイク国のものだ、外の人外は殲滅
した、まだ危険なので暫くそのままにしていて
くれ、入口には仲間を配置しておく。』
通信はそこで切れた。
通信を受けたものは、その場で膝から崩れた。
「た、助けが来た!!みんな助かるぞ、
しばらく待機してくれだって。」
グレンは、入口にゼノンを残し領主がいる宮殿
に向かった。
宮殿の方にはナギが向かっていたが、まだ戻って
来てない所をみると難航しているのかもしれない。
一方、ナギは人外に苦戦していた。
勢い良く来たは良かったが、2体の人外を殲滅
したあたりで魔気切れになっていたことに
気づいたが、小瓶の手持ちがないことを失念
していた。
人外は、だんだん増える一方で、絶対絶命だ。
そんな時、幻か魔気の小瓶が宙を舞っている。
ナギは小瓶をキャッチした。
「残りは少ないが、取り敢えずそれを使え!」
グレンが魔法剣で人外を吸収しながら、
こちらに向かっているのが見えた。
ナギは涙目になりながら、小瓶の魔気を剣に
振りかけた。
いつだって、先生は私の窮地を救ってくれる
私は絶対に先生を救って幸せになるんだ。
「人外!お前等を駆逐してやる!!」
そう言ってグレンがいる方向に反転攻勢して
行った。




