ep9-6 城壁の攻防
グレン達は、エル達を見送ったあとすぐに、
ブルー・シー国に向かっていた。
カレンの情報によると高密度で、人外が
城壁の近くに溜まっているらしい。
「グレン、アレってどうやって中に入る?」
城壁には門がなく、文字通り壁しか無かった。
「隠し扉とかかな?」
「人外と闘いながら謎ときなんてやって
らんないぜ。」
十六夜が城壁の上を指差し、
「上から行きましょう。」
ゼノンが城壁を見て、
「アレって登れるの?(汗)」
「多分行けます。」
「君達は、超人的な身体能力があるからね〜。
ま、ついていけるように頑張るよ。」
グレンと十六夜は壁を蹴り上がり登って行った。
「ま、マジか⋯。」
その様を見ていた、ゼノンはがっくり肩を
おとし、懐にしまい込んでいた、
小さな槍を壁に向かって投げつけた。
グレンと十六夜が城壁の上にたどり着くと、
無数の人外に飛び掛かられ、
十六夜は態勢を崩して、城壁から落下した。
「おっと。危ない。」
落下中に壁を登ってきた、ゼノンに腕を
掴まれ、地面に落下せずに済んだ。
グレンは、1人で人外と対峙していたが、
「キリがない、下に降りる。」
人外で埋め尽くされた、城壁の内側に1人で
飛び込んで行った。
その光景を見ていた、十六夜はその場で
膝から崩れた。
「せ、先生が死んじゃう⋯。」
ゼノンは十六夜な肩を叩き、
「俺が死なせやしない。
見てな、ゼノン様の槍捌きを。」
ゼノンも同じ様に人外で埋め尽くされて
いる城壁の内側に飛び込んだ。
その瞬間光とともに人外が飛び散って行った。
グレンとゼノンは周囲の人外を凄まじい
勢いで殲滅して行った。
「お〜い。十六夜、来ても大丈夫だ。」
城壁の内側に降りた十六夜は、あまりにも
自分の不甲斐なさに恥ずかしくなり
下を向くしかできなかった。
そんな十六夜を見てグレンは、
「十六夜、こいつは特殊だから気にするな、
力技は得意なんだよ、こいつは。」
ゼノンは満面の笑みで、
「速さは敵わないが、力技だけは負けないぜ!」
十六夜は、今初めて、
この2人がスモールレイク最強である意味が
理解できた。
弱点を補完し合い、互いの能力を理解し、
信頼感は揺るぐことがない
最強のコンビだ⋯私なんかが入り込める
余地なんかないんじゃないか。
ゼノンが十六夜の肩を叩いて、
「自分の出来ることをやれば、
いいんだ⋯決めたんだろ。あいつの隣に
いるって。」
十六夜は、頷いて
「すまない。ありがとう。」
ゼノンはグレンを指差して、
「あとな、あいつ、あんなんじゃ死なねぇ
から安心していいぜ。
どうやったら殺せるのか教えてほしいよ。
はははは」
と、豪快に笑った。




