ep9-3 秘密の指輪
大型テントの中で、
ゼノンは、グレンを睨みつけて、
「なんでこうなるんだ。そして、なんで
俺を巻き込むんだ?」
テントの中には十六夜、ミア、
サンドダスト国の姫3人が俺達を取り囲む
という様な形になっている。
ゼノンが、怒るのもごもっともな話で、
なんでこんなことになってしまったかというと、
「ど、どういうことですか!グレン様!」
ミアが真っ赤な顔をして、グレンに抗議
してきた。
「十六夜にテント中で寝かしつけたら、
俺は別のところで寝るって。」
「テントで2人っきりってことですよね!」
「でもさ、そんなのこの前の戦いでも
あったし。」
そこに、
「十六夜ばっかりズルい、私達も
寝かしつけて。」 と、エリーとケイトが
しがみついてきた。
「エリーとケイトが一緒なら私も。」
と、ミリネまで、話に乗ってきた。
⋯と、いうわけでオレだけではあまり
にも辛いので、ゼノンを巻き込んでしまった
と言うわけだ。
しかし、この状況で何の話をするんだ。
ため息をついて、一人ずつ対処することにした。
エリーとケイトには、
昔親父から聞いたスモールレイクの
英雄譚の話をしたら、すぐに寝た⋯
つまらなかったかな?
ミアとミリネも、疲れていたみたいで
時間差で寝たみたいだ。
十六夜だけが寝てないが⋯、
本当に寝れないんだな。
よく見ると唇から血が出てる⋯
寝ない様に我慢してるんだ。
「そんなに、嫌か、寝るのが。」
「また、耐え難い悪夢を見るだけ
なので⋯外で、剣でも振ってきます。」
オレは慌てて止めて、
「まて、まて。特別にこの指輪を貸してやる、
この指輪は呪いから守ってくれる
言い伝えがある由緒あるものだ⋯
俺が持っていてもあまり意味がないから
取り敢えずしてろ⋯
効果がなかったら返してくれてもいいから。」
グレンが、十六夜の指に指輪を通すと、
十六夜の体の力が抜け眠りについた、
「ゴメンな。眠れる様に少し細工しておいた。」
オレは眠りこけているゼノンを叩き起して
外に出た。
ゼノンが恨めしそうにオレを見て、
「これ?毎日やるのかよ⋯っ辛。」
「みんな、ちゃんと寝れる様になれば平気だ。」
ゼノンが空を見上げて、
「ここ、戦場なのに⋯こんなことやっていて
平気なんかな。」
「ブルー・シーに入ったら安全なところに
移動させるしかないだろ。」
グレンもちょっと投げやり気味に言った。
翌朝、テントの中を見ると、こども達以外
は起きていた。
「よく寝れたかな?」
十六夜が立ち上がって、
「あの指輪は何なんですか?悪夢を見ません
でした。」
グレンは頷いて、
「それは良かった。暫くしてなよ。」




