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暴君姫と7人の勇者  作者: 礫(レキ)
第1章 サウスイースト大陸編

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ep1-6 宣戦布告

リーン♪リーン♪

王女の眉間に皺がよる。

「王女、お電話が…。」

クリフに鞭が飛ぶ。

「んなもん、分かっておるわ!!」

カチャ。

『出るのが遅いわよ。ナギ。』

「何か用か、辺境の田舎もんが。」

ミア姫の顔が引きつる。

『そ、そんなことより、今そちらからお客様が来てましてね。…それだけです。それでは。』

今度はナギ王女が慌てて、

「ま、待て。誰が行ったというのだ。」

ミア姫は、勝ち誇った様に、

『そんなの決まってますわ。グレン様以外我が領土に入れるわけ無いでしょ。では。』

よし、勝った。

ミア姫は満面の笑みでグレン達の元へ行った。

「悪いな、ミア。こんなに御馳走して貰って。」

「いえ、いえ。御寛ぎ下さい。」

グレンはご機嫌で御馳走を頬張りながら、

「しかしなんだな。ミアも立派なお姫様になったもんだな。オレの道場に来てた頃はまだ小さかったのにな。…なんだっけか、仲良かったあの子も元気か?」

一瞬ミア姫の表情が曇った。

「仲良かった?…?そんな方いないと思いますが。」

「良く最初にオレに稽古してもらう順番のことでケンカしてたじゃないか。意外と見てるんだぜ。」

ミア姫は頷いて、

「あれは一方的にあちらから絡んで来ただけですわ、名前も存じ上げませんわ。ほほほ。」

名前も忘れられるとはいい気味ね。

ナギ王女はもっていた鞭の柄をへし折り、腕を震わせながら、

「クリフ!今直ぐシルバー家に出陣指せよ!」

クリフはえ?という顔をしたものだから、ナギ王女の逆鱗にふれ、何処からか新たな鞭を取り出し、クリフの頬を打ちつけた。

「グレンを取り戻せ!今直ぐだ、宣戦布告だ!」

クリフは逃げる様に走り去った。

七大貴族の筆頭のブラック家のブラットが王女の前に立ちはだかり、

「暫し、暫し待たれよ。冷静に戦略を練るべきかと。」

ナギ王女は怒りの形相で、

「お前のせいだろうが!!死ね!」

バキ。

折れた鞭の柄で思いっ切り叩かれた。

クリフは、ナギ王女に先行してシルバー家に早馬をとばした。

ガンガン。

門番が、眠そうにのぞき窓から覗くと必死の形相のクリフが見えたが、

「今日は帰ってくれ。明日話し聞くから。」

面倒なことは昼間の優秀な奴にやらせるに限る…さぁ寝るか。

ガンガン。ガンガン。

しつこくクリフが門を叩く。

チッ。

「しつこいと槍で串刺しにするぞ!」

門番が脅すが、悲壮感を漂わせて

「お、王女が来てしまう!早く!」

なんだかヤバそうだから、ゼノン様に報告しておくか?

「そちらの名前は?」

「イエロー家のクリフだ!」

はい、はい、と。

コン、コン。

「ゼノン様、イエロー家のクリフと言う者が来てますが、どうしましょうか?」

ま、反応なかったら追い返そう。

「ん?イエロー!クリフ?!!馬鹿者七大貴族の三番手のクリフ様ではないか…丁重に通せ!」

門番は慌てて、門を開け、広間にクリフを通した。

ゼノンは頭を下げ、

「家中の者が無礼を働き申し訳ありません。」

クリフは慌てて、

「そんなことはどうでもいい、王女が宣戦布告だと、ブラックナイト国に捕らわれているグレン殿を救出しろとゼノン殿に命令を出せと言ってるのです。」

ゼノンは頭を抱え、

「救出?う〜ん、あれですかミア姫にからかわれたんですか?」

クリフは無言で頷く。

ゼノンはため息をついて、行くことは行きますけど期待しないでくださいよ。

ゼノンは肩を落として、急いで支度し、10名程部下を引き連れ出陣した。

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