eq7-4 動かないキール
カイン機とカレン機は、グレンと
十六夜の快進撃を見て、唖然としていた。
「私達の作戦って何だったのでしょう。」
と、カレンは愚痴っぽく呟いていた。
『ま、あんなこと出来るってスゴイですね、
僕等は取りこぼしがないか見廻ります。』
「じゃ、私達はグレンさんの支援にいきます。」
カイン機はUターンして、
1番扉方面に向かった。
カインは首を傾げて、
「おかしいですね、人がいるはずが
ないのに無防備に歩いてます…
壊れた機械人形?」
キールが身を乗り出して、
「バカな、キサラじゃないか!
あいつなんであんなとこ歩いてるんだ。」
「不味いよ、キール!人外がキサラを
狙ってる、今から着陸したんじゃ
間に合わない。」
パキ。
キールは、後部座席上部を開けた。
「え?キール、ここから直接行くつもり?」
「キサラの真上に落とせ、早く!!」
カインは、渋々猛スピードでキサラの
直上を飛んだ。
キールは、空中機動兵器から飛び降り、
剣を振り下ろして人外を真っ二つにきり裂いた。
「え?キール?」
「こんな所を呑気に歩いてるな!」
キールは気がついていなかった、
人外の中に人外が隠れ潜んでいることを。
隠れ潜んでいた人外の触手がキールに
向かって飛んできた。
素早く一本と本体を潰す事ができたが、
本体がなくなってもそのまま飛んできている
触手に気が付かなかった。
その触手がキールの頭部を貫いた。
「い、嫌〜!!キ、キール!!」
触手は、本体がいなくなったことで
腐って消えた。
キールは頭部が破裂して、一切動かない。
上空で待機していたカインは、
エルに緊急連絡をいれた。
「お母様!!大変だ、
キールがやられた…動かないんだ。すぐ来て!」
エルは通信機を握りしめ、
「カレン、Uターンだ。」
「はい。」
エルが現場に着くと、半狂乱のキサラがいた。
「お、お母様!き、キールを助けて、
私はどうなってもいいから助けて、お願い!」
エルは、静かに頸を振って、
「お前をスクラップにしても、
なにをしても無理だ…
ここまでやられるとどうしようもない。」
キサラはエルにしがみついて、
「オアシスの人達みたいに出来ないの?」
エルはキサラを睨んで胸ぐらを掴み、
「お前、本気で言っているのか!
そんな事をしてもお前の知らない、
私達を知らないキールじゃないキールが
生まれるだけなんだ、
そんなのお前耐えられるのか、よく考えろ。」
エルも最後は泣きながらキサラを叱っていた。
「お母様…私、キールに謝りたい、
謝りたい。それだけなんだよ…、
私とかなんかに出会ったから…ゴメンねって…。」
「ホント、お前は最高のバカ娘だ。」




