ep7-1 絶対絶命
1番扉の前で定刻になるのを少し
苛つきながら待っている十六夜に
キサラが、話しかけた。
「出発前、キールと何を話してたの?」
十六夜はちょっと吹き出して、
「お前、口を開けば、キール、キールだな。
飽きないのか?」
キサラは赤い顔をして、
「人のことは言えないでしょ、玉座を
放ったらかしして、最前線に来てるんだから。」
十六夜は、面倒臭そうに、
「キールには釘を差したんだ、
死に急ぐなと…。
あいつすぐ死のうとするからな、
最前線には向かないタイプだ。」
キサラはそれを聞いて安心したみたいだった。
「十六夜って、ホント、グレン殿の前だけ
十六夜なんだね。」
「ふん。ほっとけ。」
グレンが立ち上がって、扉から少し離れて
「さてと、そろそろだな。扉を開けるぞ」
っと言った瞬間、ドッカーン!!
グレンと近くにいた十六夜毎、吹き飛ばされた。
「カ、カレン!殺す気か!」
それからすぐ人外が3人を察知し、襲ってきた
グレンは剣を構え、キサラと十六夜が
グレンを守る様に前に立った。
グレン達は後ずさりして、地下道の奥に
人外を誘導した。
キサラと十六夜が人外の動きを止めて、
グレンが魔法剣により人外の魔気を吸収した。
十六夜が、グレンの刀を確認すると驚愕した。
「殆ど満杯だ…。此処の人外は魔気が
多いのか。これでは2体に1回魔気を
抜かないといけない。」
キサラは、深いため息をついて、
「じゃ、5体来たらどうする?」
「悪いが魔気を抜かないとダメだ、
なんとか堪えてくれ。」
と言って、地下道の奥にグレンを連れて
走っていってしまった。
キサラは、剣と銃を持ち人外に対峙した。
「絶対絶命…ことね。奥の手を出すか。」
懐から小さな瓶を取り出し、銃の弾に
瓶の中の液体を振りかけた。
人外がキサラに集中攻撃を仕掛けてきたが、
キサラの銃弾が5体の人外に的確に命中した。
「グレンの剣から抽出した液を頂かないと
乗り越えられなそうね。」
グレン達は、剣の魔気を抽出する作業に
入っていた。
十六夜が魔法陣の中心に剣とともにいて、
十六夜が術を発動させると剣が浮上し、
魔気の液が下に滴り落ちてきて、
容器に入っていった。
「良し、成功だ。」
十六夜は容器を持ってきたリュックにしまい、
グレンに剣を返した。
「抽出は完了した、早くキサラの所に戻ろう。」
「上手く、行ったんだな、良し、行こう。」
十六夜は、走りながら、考えていた。
2体倒してさっきの作業とは…
効率が悪すぎる極力グレンには攻撃に
参加させないほうが良さそうだ。




