ep4-3 激闘の末に
『キサラー!どうにかしなさい!!』
分かってますけどね、開けてもらわないとどうにもならないんですよ。
人外の群れに突っ込んで行ったキールは、両手に刀と口に刀を咥えて神速で人外を切り刻んでいく、
それをグレンが、魔法剣で吸収していく…途中まではそれが上手くいっていたが、魔法剣の吸収が徐々に弱くなっていった。
それとともに、キールが窮地に立たされて行った。
グレンは魔法剣を激しく振るが、魔法剣から禍々しい気が失せ、ただの剣と同じような状態になっていった。
「このままじゃ、キールがやられちゃうんだ、なんとかしてくれよ!!魔法剣!」
魔法剣はピクリとも反応しない、徐々にキールの体力が限界を迎え、キールは片膝をつき目を瞑り、
グレンに頭を下げ、
「ここまでの様です。口ばかりで申し訳ありません。」
触手がキールの肩を貫いた。
グレンが不意に魔法剣の柄の末端に触れた時、今まで眠っていた魔法剣が目を覚ましたかのように、
激しい気を放ち始めた、しかしそれは人外に向くのではなくグレンを包みこみ、グレンがその気に飲み込まれた。
グレンは魔法剣と一体化し、人外を抹消して行った、今までの吸収ではなく文字通り抹消、この世から消し去る様に消し去って行った。
しばらくすると、電子錠を焼き切ってキサラがシェルター内に入ってきた。
「グレン殿!!ご無事ですか?」
しかし、グレンの目は正気を失っていて、キサラにも襲いかかる危険性があるように見えた。
「致し方ない。ゴメン。」
キサラはグレンの下腹部に電気ショック入りのボディブローをいれた。
「ぐぇ。」
グレンが呻き声を上げて倒れた。
グレンとは少し離れたところで、キールが倒れていた。
キサラがキールの近くによると、キールはキサラが来たことを気づき、
「キサラか…。すまんがトドメを差してくれないか?利き腕がいうことをきかない…逆もなんだかわからんが動かん。オレが人外に乗っ取られる前に頼む、時間はそれ程ない。」
キサラは拳を握りしめ力いっぱいのちからでキールを殴った。
「甘えるな!まだ生きてるだろ、切り離せば使えるはずだ。」
「おいおい、機械のパーツと一緒にするなよ…こっちは生き物なんだぜ。」
キサラは、キールの体をスキャンみると人外の侵食が予想以上に進んでいて両腕、両足は8割侵食されていた。
しかし、脳やその他内臓は無傷だ、今やるしかない。
「麻酔している暇はない、今直ぐ施術する。」
キサラは腕を鋭利な刀に変形させ、
キールの両腕と両足を切断した。
グレンがその少し前に意識を取り戻し、その光景をみてしまった。
「キ、キサラなにしてるんだ!」
両腕、両足から大量の血が吹き出して、刀に変形した腕をした機械人形をみれば、通常暴走したと思うだろう。
キサラは振り返って、
「気がついたか、その辺に蠢いている人外の欠片を処分しろ。」
と言ったあとに、キールの両腕両足の止血作業を手早くし、そのあとメディカルチェックを行っていた。
グレンは切り離された両腕両足が蠢いて人外に変化している姿を見て全容を把握した。
魔法剣を抜くといつもの様に人外を吸収したことに安堵した。
グレンはその場に座り込み、
「ふぅ、やっと終わりか。」




