ep2-3 監視役
グレンは、地下牢で初めての朝を迎えていた。
このまま、地下牢で過ごすのも悪くないな、御飯は出てくるし、よけいな気を遣ったり、面倒な仕事はない。
コツ、コツ。
「やぁ、おはよう。グレン殿。」
なんか、詐欺師っぽい感じがする。
「えっ…と。」
ヘイズは苦笑いで、
「七大貴族なんだから、覚えて下さい。パープル家のヘイズです。」
「あ〜。毒を扱う家ですよね…。え?ま、まさか…処刑ですか…しかも毒殺。」
グレンは青い顔色でうなだれてしまった。
「あ〜。ナルホドそういう手もありましたね。でも、違いますよ。」
グレンは顔を、上げると厳しい顔の女性とヘイズが並んで立っていた。
「君の腐りきった性根をこの子に叩き直してもらいます。」
グレンは微妙な表情で、
「え〜と。釈放でいいんでしょうか?」
「はい。どうぞ。」
グレンは早速背後から蹴りを、いれられながら地上へ上がって行った。
ヘイズは見送りながら、これで王女の心痛が和らげば良いのだがと思わずにはいられなかった。
ヘイズは、王女に報告をする為、広間に向かった。
「ヘイズよ。大体は問題ないが、監視役は女で大丈夫なのか?」
ヘイズはちょっと考え込んで、
「あ〜。大丈夫です。機械人形ですからそういう感情は全くありませんので御安心を。」
グレンは、怖そうな女の子をチラチラ見ながら、
悩んでいた。
どういうことなんだろう?
性根を叩き直すってそんな悪いことしたかな?
う〜ん、わからん。
「何ですか?!さっきから、言いたいことがあったらハッキリ言って下さい。」
「あ〜。まず、君のことは何と呼べばいい。」
女の子は、ハッとして、
「初対面が最悪すぎて、自己紹介を忘れてました、ヘイズ様の部下で今回王女様の侍女に任命されましたキサラと申します。」
…王女の侍女?何でオレのところに来るの?
「あ〜。その、王女の侍女とオレって関係あるのかな?」
「王女に仕える最側近である七大貴族としては著しく不適格です。王女の心痛が見るに耐えかねての処置になります、私が貴方を再教育致します。」
ナルホド…。
著しく不適格か…、そっか迷惑かけてたのか。
「あの〜。七大貴族から外すというのはどうだろうか?」
キサラは目を瞑って、手が震えている。
次の瞬間、グレンに掴みかかって、
「そういうところですよ!だいぶフザケてますよね、ヘイズ様の言う通りに性根を叩き直さないとダメな様ですね。」




