ep14-4 街に入るための条件
グレンとゼノンは地下街の地下6 層に
来ていた。
地下街は表面に出ているのが0層で地下
1〜3層が住居エリアで4〜10層は鉱物資源の
採掘エリアで、採掘が出来なくなったところ
から廃棄物エリアになるらしい。
何故、6層にいるかというと、6層にモンスター
出没していて犠牲者も何人か出ているので、
なんとかしたい⋯なんとかしろって言われた
ということで6層にいる。
「なんとかしろって、言ってもな。」
ゼノンが愚痴っぽくなっている。
「あまり、気配は感じられないな。」
その時、背中に熱いものを感じた。
何者かに、背後から斬られたみたいだ。
「グレン!!しっかりしろ。」
「クソっ。こっちは攻撃だけで治癒とか
出来ないから不利だな。」
ゼノンは、グレンを壁際に移動させ、背後を
取られないように身構えた。
「グレン、何者だ?あれは。」
「多分空間をきり裂いて、出没しているんだ。」
ゼノンはピンときた。
ディーが使ってた技だ。
「モンスターじゃなくて、エルフか?」
「しかし、エルフにしては剣というのが
腑に落ちないな、協力者がいるんだろう。」
「ぐっ。⋯空間ということは壁に張り付い
てもダメということか。」
グレンは、壁の中から攻撃され、夥しい
血を流していた。
そろそろヤバいな。
「ゼノン、槍でこの階層を崩せ。」
「しかし、お前⋯死ぬぞ。」
グレンは半笑いで、
「このままじゃ、どっちみち助からん。
やってくれ。」
と、言った。
ゼノンは槍で天井を貫き、第6階層を崩落
させた。
グレンはなんとか、5階層にたどり着いたが、
そこで意識を失った。
グレンが目を覚ますとそこには、全員が心配
そうな顔をして見ている。
なんか、気不味いな。
「おっ。生き返った。」
ゼノンが、冗談交じりで言ってくれたのは、
ちょっと助かった。
ナギが泣きながら抱きついてきて、他の
みんなも涙目になっている、そんな重傷
じゃないだろ。
「すまんが、誰か状況を説明してくれ。」
機嫌悪そうにエルが、歩いて来ていきなり
叩かれた。
パコン!。
「いいかげんにしろ!」
何なんだ、いったい。
状況を聞いたところ、ナギ達は街に入った後
5階層で、俺達の救出と情報収集にあたって
いたらしいが、ゼノンと俺がいないことで
『泣きわめく連中が多くてイライラする』
と、エルに怒られた。
だが、それは俺達が悪いわけではない。
八つ当たりってもんだ。
俺達を送り込んだ衛兵達が、血相を変えて
やってきた。
「お前達!!6階層を破壊しろなんて言って
ないだろ!何をしてくれたんだ!!」
「死にそうになったんだ。逃げるために仕方
ないだろ。」
とニヤけて言うと、
バシン。
衛兵の拳がグレンの頬を抉った。
キサラとナギの一発が入り、衛兵達は失神した。
俺の振り上げた拳をどうしてくれる。
「やっちゃったね。」
「隠せば暫く平気だ。」
と、キサラが物騒なことを口走っていた。
「ディー!」
グレンは大声でディーを呼んだ。
「そんなデカい声を出さなくてもわかるよ。
何なの?」
「空間きり裂くヤツお前使えたよな。」
バキ。
流石にディーに叩かれた。
「何なの?目の前にいるのにデカい声で。」
グレンは小声で。
「シー。声をだすな。」
『仲間かも知れない⋯。』
『油断するな罠かもしれない。』
ヒソヒソ⋯。
ディーは、小声でグレンに
「何なのあれ?」
「俺等を襲ったヤツだ。恐らくエルフが
いる。」
「ふう〜ん。で、どうしたいの?」
ゼノンが前のめりで、
「そりゃ、捕まえるに決まってるだろ!」
ディーがため息交じりに、
「じゃ、私をオトリにするしかないね。」




