ep14-3 ジッタの罠
ミントは、オレンジ色の広大な屋敷の前で、
入るかどうか迷っていた。
運悪く、1人の衛兵が、ミントの存在に
気が付き、近づいてきた。
途中から剣を構えて近づいてきたが、接近し、
ミントと近づいた様子で、
「ミ、ミント様。何か御用でしょうか?」
ミントは、嫌そうな顔をして、
「ジッタ殿に用があってきたが、アポも
取ってないからな⋯別の機会にするよ。」
と言って立ち去ろうとした時、後ろから
声を掛けられた。
「挨拶も無しとは、つれないですな。
ミント殿。」
忌々しい、声が聞こえてきた。
「私も忙しい身ですが、ミント殿の話なら
いくらでも聞く用意がありますぞ。」
こいつのことだ、きっとずっと監視していて
私が帰るのを見計らって出て来たに違いない。
嫌な奴だ。
「衛兵!早くミント殿を客間に案内せよ!!」
持っている剣で衛兵を殴りつけていた。
とんでもないクソ野郎だ。
ミントは客間に案内されたが、もう既に2時間
以上待たされている。
これもヤツの手口だと、冷静にいることを
心の中で念じていた。
結局、すっかり日が暮れて4時間以上が過ぎた
ので、使用人を掴まえて帰る旨伝えたところ、
必死に止められたが、帰ろうとした頃、
「なにか、失礼がありましたか?」
ジッタの声が後方からした。
「もう、時間が遅い。また明日出直すことに
する。」
ジッタは、横にいた使用人を突然剣の柄で
殴り始めた。
「お前が無礼を働いたんだな!!」
その暴力が止まりそうにないので、ミントは
間に入って、
「その者に罪は無い、止めろ!」
ジッタはニヤリと笑い、
「そうですか、ではそちらで暫しお休み
下さい。」
結局、ミントはその晩は帰ることは出来
なかった。
ミントが翌朝起きると、そこはジッタが運営
する聖域生物の実験場だった。
『よく眠れましたか?』
姿が見えないが、ジッタの忌々しい声だけが
場内に鳴り響く。
「何のつもりだ、ジッタ!」
『口のきき方がなってませんね、様を
つけなさい。そこで、死ぬまで好きな研究
をさせてあげるんですよ、感謝なさい。』
なるほど⋯。
『お前はそこで研究でもしておけ。』
ということか。
ずいぶん嫌われたもんだ。
しかし、ここはちょっと異質だ。
何故小動物以外がいる?危険性が高くて
小動物以外は禁止になっているはずだが⋯。
ま、まて。向こうにいるのは人ではないか。
どういうことだ?
「ジッタ!!ここはなんだ!禁止されている
ものばかりではないか!」
『だから、様をつけろと言っているのに。
衛兵!ちょっと大人しくさせろ!』
ジッタの指令で目が虚ろな衛兵が出て来て、
ミントを地下室に連れて行った。
ミントは、衛兵に椅子に縛りつけられ、
衛兵はその近くの椅子に座り、手元の操作
パネルの操作を始めた。
ジッタが正面に現れた。
『私に忠誠を誓うか?』
ノーに決まっているがイエスと答えろと
言うことなんだろう⋯下らん。
「イエス。」
バリバリ。
「うぐぁ。」
強烈な電撃が体中を走った。
これは⋯脳波をチェックしてるのか?
ミントは、この後2、3時間電撃を浴び続け
脳が麻痺した状態で質問に応じて解放された。
この間の記憶は殆どないが、ここで研究に
異論を考えることは許されないということ
だけは理解できた。
こんなところでジッタの奴隷の如く研究を
するのは我慢ならんがしかたない。
バリバリ。
「うぐぁ。」
考えただけで、電撃が走るらしい⋯解放
される時にへんな輪っかを頭につけられ
たが、それが電撃を発生させてるみたいだ。
いつまで続くかわからないが、多分そのうち
死ぬような気がしてならない。




