ep13-7 ミント出兵禁ず
謁見の間で、ミントは頭を下げ、ひたすら
カーチスが来るのを待っていた。
「全く、律儀だな。1時間も頭を下げ続ける
とは⋯ビックリだ。」
ミントが更に深く頭を下げる。
「恐悦に存じます。」
カーチスが玉座に深く腰掛けると、
「今日は、なんだ?」
と、ミントに問いかけた。
「はっ。本日は、失態の報告と謝罪に参りま
した。」
カーチスが失態という言葉に眉がピクっと
動いた。
「我が部下、ダイスが最重要任務であるナギ
王女の奪還に失敗した件でございます。」
カーチスは頷いて、
「あれか、あれには多きは期待してなかった
からあんなものではないか?」
ミントは頸を振り、
「それでは、他の者への示しが⋯ここは、私
自ら、」
その言葉に、カーチスは激怒した。
「たわけ!ここで万が一柱の1人が失われたら
示しどころの騒ぎではない。」
ミントはその言葉に驚愕した。
陛下は私が万が一でも、負ける可能性があると
考えている。
それ程の者たちなのか?
有りえん、ミントは下唇を強く噛んだ。
カーチスはため息をついて、
「我等が、奴等の戦力を軽くみすぎたのは
否めない事実だ。ま、ある程度の戦力を見れた
ということにしておいてやる。」
ミントは食い下がり、
「しかし、このままでは⋯。」
カーチスはミントを睨みつけると、
「ジッタに協力を仰げ、以上だ。」
と、口端に微笑を浮かべた。
ジッタだと⋯あの愚鈍で愚劣極まりない奴に
協力を仰げということは、跪いて懇願しろ
ということか⋯屈辱だ、最大の屈辱だ。
ミントがその場を退こうとした時、カーチス
から声を掛けられた。
「あ〜。お前の部下、ダイスだったか。
混合体になった挙句、ザコキャラに頸を落と
されて終わったらしいな、最後までどうしよう
もなかったな。」
ミントは、拳を強く握りしめ、
「ま、全く困ったものです。御迷惑かけ、申し
訳ありません。」
「ダイス⋯バカタレが。」
ミントはそう呟くと、その足でダイスの自宅に
向かった。
ダイスの自宅では、こども達が自由に遊び
回っていた。
そのうちの一人が、ミントに近づいて声を
掛けてきた。
「おじさん、お客さん?」
「ああ。お母さんを呼んできてくれるかい?」
「うん。わかった。」
こどもは家の中に走っていって、女性を連れて
きた。
ダイスの妻とは合ったことがなかったがたぶん
あれがそうなんだろう。
ダイスの妻がミントを見るなり、
「ミント様⋯。あの人は⋯。」
膝から崩れて、下を向いて暫く動けなく
なっていた。
それを見ていたこども達がが、ミントに殺到し、
「お父さんは?死んだのか?」
ミントは頸を振って、
「かなり遠い所に行ってもらった⋯君達が会えるのは大人ななってからになってしまうね。」
というと、こども達は落ち着いて、
「そんなのいつものことだよ。」
といって遊びに戻った。
ダイスの妻が、ミントに
「亡骸は⋯。」
と聞いたが、ミントは頸を振って
「見ない方がいい、混合体になってしまった
みたいだから⋯。今は出来ないが必ず敵は
とる。」
ダイスの妻は頸を振って、
「どうせ、ロクな死に方しないと思ったので⋯」
ミントは去り際に、
「困ったら私を頼ってくれ。私には、それ
くらいしか出来ないからな。」
と、言って去っていった。
「さっきの人、誰?」
ダイスの妻はこども達に答えた。
「あの、青いお城で一番えらい人よ。」
こども達は、一斉にどよめいた。
「ミ、ミント様?」
ダイスの妻は感じた様子で聞いた。
「よく、知ってるわね?」
こども達は得意満面に、
「だって、4本柱のミントってめっちゃ
有名だよ!」
と、答えた。
ダイスの妻は、ちょっと意地悪そうに、
「将来、ちゃんとしてれば来ていいって
言ってたわよ」
というと、子どもたちは、
「よし、絶対いくよ!」
と、雄叫びを上げた。




