ep13-6 凶人散る
ゼノンが大慌てでグレン達の所にやって来た。
「グレン大変だ。人外が攻めてきていて、
ヘイズ殿達が応戦中だ。」
「苦戦中ということか?」
と、グレンが聞くと、ゼノンが、
「今までのやつとは違うみたいだ、ドリの武器
じゃ吸い取れないみたいだし、魔気の剣でも
懐深く行かないと厳しそうだ。」
と、説明した。
グレンが急いで状況を確認しに行くと、
ヘイズが片膝をついて、重傷を負っている
みたいだ。
「時間がないな。」
グレンが呟くと、ナギが身を乗り出し、
「私が行きましょうか?」
ゼノンが道を塞ぎ、
「ダメだ、あいつらの要求はナギ王女、
あなただ。奴らの思うつぼだし、7大貴族と
しては、絶対許容できない。」
と言ってナギ王女を止めに入った。
グレンは、攻めがあまりに稚拙な攻撃なのが
作戦なのか、罠なのかを見極める必要がある
ように感じた。
ナギ王女も大人しくしているか微妙な感じが
するので辺りを見渡すと、ツイストと目が
合った。
ツイストは、ゆっくり頸を振り、グレン
がニヤリと笑うと、必死に頸を振り
「いや、いや⋯絶対に無理、無理ですって。」
ゼノンが、「え?」という顔でグレンを見て、
「こいつ、動けたのに何もしなかったんだぜ?
大丈夫かな?⋯餌としての時間稼ぎくらいか?」
「やってみよう。あの獣みたい奴の前に
投げてくれ。」
ゼノンがグレンの顔を2度見して、
「いいの?」
「くどい!いいからやれ。」
ゼノンは、ツイストをつまみ上げると、
ツイストは、青ざめて悲鳴を上げた。
「やだ。ヤダ⋯お、お願い⋯。」
思いっ切り振り被って投げた。
「やめて〜!!」
ツイストの悲鳴が無情にこだました。
ゼノンが投じたツイストはうまいことダイスの
真ん前に落ちた。
ダイスの目が見開き、
「なんだお前は!?」
「な、なんなんでしょうね?」
ツイストの声は完全に裏がえってる。
「おい、グレン。あれ、本当に平気か?」
グレンは苦笑いして、
「だ、大丈夫だ⋯きっと。」
というと、ノアがグレンに詰め寄ってきて、
「あんなのでも、大事なんです。お願いだから
助けて下さい。」
グレンがノアの肩に手を乗せて、
「大丈夫だ、これからあいつの凄いところを
見せてやる。」
グ、グレンさん。こ、こいつはむ、無理ですよ。
だって目がいっちゃってます。
「お、俺はか、家族をま、ま守らない⋯と。」
「あ、家族をですか?大変ですね。」
こんな感じで合わせてれば誰か助けてくれる
かな?
「ん?家族?家族ってなんだ?」
いきなり殴りかかってきた、ツイストは紙一重
で躱した。
「以外に躱すのがうまい。」
ノアも頷いて、
「そうなんですよ、キサラさんの攻撃も結構
躱すんですよ。」
「家族ってなんだ?」
「うゎっと。」
ツイストは紙一重で躱し続けた。
「家族〜。」
目玉が転がり落ちてきた。
「もうヤダ〜!!ホラーよりコイツ怖いよ。」
グレンの方を向いて助けを求めている。
「よし、ツイスト!剣先を持って剣を構えろ、
腰を落として、照準はヤツの首、目標はヤツの首の5m先、よし、い、け〜!!」
次の瞬間、ツイストが消えた。
ゴロン。
ダイスの首が地面に転がり、ツイストはダイスの後方7、8mの地点で倒れてた。
「よし!成功だ。」
グレンはゼノンにみたか!!と言わんばかりに
ガッツポーズを見せつけた。
「や、ヤッター!!グレンさん、あいつ、
あいつがやったよ、ツイストだよ、あの
へっぽこがやったんだよ。」
ノアがキサラと抱きついて喜んでいた。
当の本人は完全に放心状態だ。
グレンは周辺を確認したが、異常はない。
後にいたカレンにも確認したが周囲10kmに異常はないということでひと安心という感じだ。
グレンが抱いてた不安は杞憂に終わった様だ。




