神々との戦い。
仮想世界のお話です。
神の指先から十個の攻撃が放たれる。
「解析」
神から放たれた攻撃が一つ直撃し≪ゴッドバレット≫と解析結果が出る。
「ゴッドバレットだと!?」
この攻撃は知っている。
先月開かれた全力大会にて俺と戦った女が使っていた攻撃。
俺の回し蹴りを腕一本で防ぎ、ゴッドバレットと言った瞬間ヤツのオーラが眼に収束し、光の奔流に飲み込まれた。
気が付くと相打ちとなっていた。
実質俺の負けだ。
その時のシーンが頭を過ぎる。
(今のゴッドバレットは前兆がなさすぎる。)
パリーン
(<命の宝玉>が割れた!?あれから進化したと言うのにっ!)
<命の宝玉>
ライフを蓄積できるアイテム。
最大容量は自身のライフ分となる。
実質ライフニ倍のアイテム。
「鑑定!」
ピィィン
「なに!?弾かれたっ…なら!」
次なる一手を打つ。
「真眼」
≪神≫
「マジか…」
真眼は真実を見る眼。その真実が神という名前のみで他の情報が出なかった。
それはつまりレベル差があるということ。
(俺は500レベルだってのに、見れたのは名前…いや、種族だけかよ!)
「神だってこたぁ知ってるんだよ!」
???:≪ここに人が来たのはいつぶりだろ。…彼にも幸せになってほしい。そう思える。≫
神の白いオーラに隠れて伺えない顔に一滴の涙と、優しい笑みが見えた気がした。
涙が落ちてウォータークラウンを作った瞬間に足元が海に変わる。
「え!?ちょっ」
俺は海に落ち、浮上しようともがくがどんどん沈む。
そして、DEADの文字が浮かぶ。
神の優しい笑みは「このステージに上がるにはまだ早い」と言ってるように思えた。
〜続く〜