表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/5

特殊能力

真道さぁん!

杏梨が眠りについたことを見届け

座席を倒し毛布をかける。


目線は杏梨に向けているが意識は青年に向けていた。

奴は動いていない、ただ少し辺りを見渡している。

桜野さんを探しているのかもしれない。



「このまま帰ってくれないかなぁ、帰ってくれないよねぇ…」



そう呟くと諦めたように運転席のドアを開ける。

鍵をかけて杏梨(カノジョ)の安全も確保しておく。


ゆっくりと青年に近づいていく。距離は10mほど。

青年はおや?というように片眉をあげている。




「なぜ近づいて来られる?…とでも思っている?」




ニコッと笑いかけると青年はさらに顔を強張らせた。




「おーおー、そんなに顔を歪ませて怖いよ?」




フフフッと肩を震わせて下を向きながら笑う真道。

青年は強張らせた顔をそのままに口を動かす。



「貴方なんなんですか?変な人ですね…警察でも呼びましょうか?」



あと2m、というところで真道が止まる。

青年はスマホを取り出そうとポケットに手をやる。



「なあ」



「なに…」














【動くな】


 











目が合った瞬間に青年の身体が硬直。ポケットに手を突っ込んだまま、何も動けない。呼吸はできる、だが手足がまるで棒のように、自分のものではないように、感覚がなくなる…





「動きを止めるのは俺もできるんだよねぇ。まぁ君みたいにゾワゾワするやつじゃあないけど。杏梨ちゃんが可哀想だからね、仕返し♡」



「なん…で…」



「秘密だよ。君に教える義理はない」





ニコニコとしていた顔が一変、表情を消したその顔に青年は息を呑む。


真道は自分と目が合った対象の意思を奪い、そして命令することができる力がある。

この特殊能力は生まれつきの能力の副産物(・・・)である。




【君は何しにここへ来た?】



「俺は…ただ…彼女に会いにきて…」



【彼女とは?】



「桜野…千春…」



【なぜお前が彼女の名前を知っている?】



「調べた…教えてもらったんだ…」



【誰に?】



「それは…ガァッ!」




急に胸を抑え苦しみだした。

身体から黒いモヤモヤしたものが大量に出てきている。





「口止めか」





黒いモヤが青年を覆うように広がるとさらに苦しみだす。






「ア゛ア゛ァ!!」








「させねーよ」






真道の左手がモヤを




殴った。






【散れや】







パァンと弾けるようにモヤモヤが消え、丸くなって倒れ込んでいる青年が見えた。気絶しているらしい。


人払いをしていたが間もなく人が集まってしまうだろう。めんどくさそうに青年をおぶって車へ向かうのだった。

真道さん、筋力はないのでヒイヒイ言いながら青年をおぶるのであった…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ