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決定的に何かが違う世界でも  作者: リクルート
7 白いオカルト
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白いオカルト 4

 まずは、魔法で様子見をすることにした。魔法が効果があるのなら、それ攻め続ければ、いつかはくねくねの方が倒れるか、逃げるかするだろうと考えているのだ。


「まずは、ミスト。バブルラピッドバレットっ」


 彼の周りに水の中から浮き上がってくるように、小さな泡が浮いてくる。それらは白希の周りで止まり、すぐにくねくねの方へと飛んでいく。くねくねだけではなく、それのいる辺りをマシンガンのように小さな泡が飛んでいった。地面の土が抉れて土埃が舞う。くねくねのシルエットが見える。その影が見えるのは、白いものがくねくねと動いているからだ。そして、そのくねくねとしているものの一部が土埃の中から抜けてきた。一本の棒のようなに真っ直ぐに彼に向かってくる。それだけはくねくねしておらず、その速度はふいに飛んでくる野球ボールのような物だ。いつの間にか自分の周りに来ている。彼は体勢を整えるより先にテレポートを使い、空へと移動する。ただ、空中に留まるような魔法を彼は覚えていない。風の魔法は空中を移動することは出来るが、留まることは出来ないのだ。地面より高いところで止まろうとすると、土の魔法で足場を地面から伸ばすしかない。だが、今は地面が自分の足に到達するまでの時間も惜しい。相手の攻撃が読めない以上、くねくねに対して攻撃したいという考えの方がある。


「フレイズ。フレイムカノンっ」


 彼の正面に掌より少し大きい火の球が出現した。それは、くねくねに向かって少しだけ井戸すると、そこからは一気に加速して、相手に向かって飛んでいく。先ほどの魔法と同じように、地面を抉り、更に土埃がひどくなる。土埃の範囲が広がり、相手の姿も見えなくなってしまった。地面が畑であるせいで相手に向かって攻撃すれば、多少なりとも土埃がたってしまう。そのせいで、追撃することが難しい。相手の姿も見えないのであれば、当たらない攻撃で消耗したくはない。


 だが、相手には白希たちが捕捉出来ているようで、彼の向かって再びくねくねの一部が向かってくる。彼は再びテレポートしてそれを回避した。相手の体の一部であるならば、それに触れてしまえば、狂気に堕とされる可能性もある。わざわざ触れて、それを確かめるようなことはしなくはない。この場に一人で戦う力があるのならば、彼は触れて確かめることもするだろうが、今は守るべき人も戻りたい場所もある。そのために命を張って、万が一この場で戦闘不能なんてことになれば、彼女たちと一緒には入られない。それだけは駄目だ。


「プロイア、エアロシュート」


 彼の正面に薄緑の頭が出現する。その表面は常に風が吹いているように流動的だ。その風の球が相手に向かって飛んでいく。その球は土埃を払いながらくねくねのいるであろう場所に跳んでいく。彼の視界の中で確実にその魔法がくねくねに直撃したのをみた。その瞬間、エアロシュートが消滅して、くねくねの白い体の一部がはじけ飛ぶ。だが、体の破片が立体的ではなく、まるで布か紙をやぶった破片が飛んでいるかのようだ。その体の破片はひらひらと空中を移動して、元の位置に戻っていく。攻撃自体には効果はあるが、相手には自らの体を修復するような力があることがわかった。紙や布のようだが、火に対してもきっと同じ効果なのだろう。そうでなければ、フレイムカノンが近くに落ちた時点でくねくねの体は炎上しているはずだ。


「シラキっ、下っ。っ、テレポートっ」


 ファスの叫びに気がついてはいたが、ファスは伝えてからでは意味がないと思い、彼女自身でテレポートを使用する。彼の体が宙に移動して、いきなり、宙に放られた彼はバランスを崩すが、プロイアが魔法で彼の体勢を整えて地面に降りる。そして、彼は先ほどまで自分が居た場所を見る。そこには二本の白い棒が立っていた。それはおそらくくねくねの体の一部。空には既に二つの白い棒が伸びて、その先端が彼に向いているところを見ると、今地面から出ているのは足だろうか。攻撃手段がそれだけとは思えない。さらに、あのくねくねとしている動作を見ると、どうしても手足に見えるというだけで、更に白い棒を伸ばしてくると考えるべきだろう。


 彼が思考している間に、空中にあった相手の白いそれが彼に向かって伸びてくる。今度は彼がテレポートを使って移動する。


「敗れて元の位置に戻れば、修復するということなのかな」


 つまりは、その破片をそれぞれバラバラに老いて置けるならば、この白い化け物を一時的ではあるが、無力化することが出来るということだろう。そもそも、このいうオカルトで語られる化け物に関しては、追い払う手段はあっても、それ自体の存在を根本から消すなんてことは無理は話なのだろう。

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