それは至って恋だった。
特に書き綴ることではないけど、至って普通だけどあり得る日常。
こうだといいな、ではなく「こう在った」こと。
そして現在進行形。
今日も電車のなかで揺れている。
何気ない日常。その中で、ふといつも使うSNSを覗いていた時だった。
偶々でてきた広告を押してしまい、アプリのダウンロードページに誘導される。
いつもなら、なんだまたかと即閉じてしまうのだけれど、この日はなぜか違った。
「まぁ暇つぶしに入れて遊んでみようか」
何気なく、インストールボタンをタップし、アプリを入れる。
あまりみたことがないゲームだったので気が向いただけだろうか。
そのゲームはマッチングアプリになっていて、気になる人を選びお互いが許可したらマッチングされ、2人で庭を作って行こうというものだった。
その当時は好きな人が欲しいという気持ちはあったものの、自分に果たして恋愛が出来るのかという疑問があったため、正直こういうものはあまりあてにはしていなかった。
殆どが遊びたいという欲求、或いは冷やかしだったかもしれない。
勿論、出来たらいいとは思っていたけれども、こういう場はサクラや業者しかいないという認識しかなかった。きっと誰だってそう思うだろう。
暇つぶしだし、と何気なく入れたアプリ。
しばらくはマッチングされず、掲示板のように人が話しているわけでもなく、ただ何もない時間が過ぎていた。
数日経ったとある日。
1人の誰かとマッチングした。
事前に自分から「いいね」を、押したのだろうその人はTさん(仮名)と書かれていた。
他に誰もいないので、マッチングを承認する。
すると、もともとあった自分の庭に隣接する形で、Tさんとの庭が生成された。
その当時は特に何も考えずにだったのだろうが、近い未来に自分を大きく変える分岐点になる。
これはまだほんの始まりです。
きっとこれから沢山在ることの一部分。
そんな日常を、出来るだけ多く綴っていきます。
「未来は未定」です