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光の魔法

朝、学園の前に馬車を止めてクリス様のエスコートで馬車から降りた。


久々の授業だ、そして久しぶりにヘレナやパメラに会える。


だが最大の目的はマリアに会うことだ。光の魔法を私に施してもらうことが一番大きな目的。

本来の力を取り戻すにはマリアの協力は必要不可欠だから忘れないようにしなければ…と意気込んでいると…


「リィー、顔が強張ってるよ?」

そう言ってクリス様が頬を撫でる。




教室に着けばヘレナやパメラ、ロビンやマリア、他のクラスメイト達も入り口に集まってきた。



「リーナス様!!」

「リーナス様、お元気ですか?」

「リーナス様、お久しぶりです!!」

それぞれ口々に出迎えの言葉をくれてたのがとても嬉しかった。


「みんな、ありがとう。私は元気よ」

「リィーは人気者だね」

私は笑顔でみんなに応え、クリス様は私を揶揄っている。


「私達はクリストファー殿下とリーナス様の揃ったお姿を見ることを心待ちにしていたのですよ」

パメラは嬉しそうにニコニコしながらクリス様に言った。

なんでも結婚前から仲睦まじく互いを大事に想い合ってるところが周りの人間に好感を持たれていたらしい。

ただのバカップルとか言われてなくて良かったわ…。




クリス様が自分の教室に行くのを見送って、今日の授業は問題なく終わらせた。


時間があっと言う間に過ぎ、放課後になった。



私とクリス様はマリアを呼び、中庭に集まっていた。


マリアには事のあらましを説明し、マリアの力を貸してくれと頼んだらマリアは快く承諾してくれた。

王族が闇の神の力の継承者、私が光の女神の力の継承者だと喋った時はとても驚いていたが今は平常心に戻ったようだ。


「光の魔法は攻撃魔法だけでなく回復魔法もあるのでリーナス様には回復魔法を使いますね?」


「えぇ!マリア頑張ってちょうだい!!」


さぁこーいと言わんばかりに足を肩幅まで広げて構えた。

淑女にはあるまじき恰好だが、状況が状況だからしかたない…と自分に言い聞かせてる。



マリアの手のひらが光って私の体に光が当たった。




その時



パアアアア…

私の体が光り輝きだした。


「おお!?」

「わああ」


クリス様とマリアが驚きの声をあげている間もずっと私は光り輝いていた。


体の内側から力があふれ出す感じは光の女神に力を引き出してもらった時以上だった。

それどころか新たな力の存在も感じられた。これが光属性ね…。



膨大な魔力でいつの間にか宙に浮いていた私は、光が徐々に収まってくると同時にゆっくりと地上に戻っていった。


「リィー、今どんな気分?」


「先ほど膨大な魔力が体内にありました。その中に新しい力を見つけられました。おそらくそれが光属性の力だと思います。力が自分の中に取り込まれた感じがありました」


「そうか…んじゃマリア嬢から力を引き出してもらうことは成功できたみたいだね?」


「成功したなら良かった…お役に立てて良かったです」


クリス様の言葉にマリアはホッと胸をなでおろした。





それから私達があまり休みもなく魔力の歪みに対応していることを知っているマリアは私達の体調を気遣いつつ、私達3人で他愛ない話で盛り上がった。



「リィーそろそろ行こうか」

今日は授業は受けにきたけど寮へは行かず城に戻る予定となっている。


「お二人とももう行ってしまわれるのですね…。落ち着いたらまたお話しましょうね」

マリアは寂しそうな目で私を見る。


「マリア、私が留守する間ヘレナ様やパメラ様をよろしくね、仲良くね。」


「はい!」


マリアに手を振ってからクリス様のエスコートで馬車乗り場に行く。




城に着いてクリス様は私の手を引いて自分の執務室に向かった。おそらく新たに目覚めた力を確認するためだろう。



私の読みは当たり、執務室に着いた時クリス様が人払いして私と向かい合った。


「ふむ…魔力は僕と同じくらいみたいだね。どう?光の魔法とかも使えそう?」


「えぇ、イメージができるので恐らく使えると思います。」

今や4属性の他に光属性もマックスで魔法が使える状態であることを感じていた。今までに感じたことのない力強さと魔力の温かさが体内で感じている。



その時…



ドクン…



なんだろう、体内の魔力じゃない…何か違和感を感じる。


魔力の歪みができる時に感じる違和感に似ているが、それよりも冷たく巨大な力を感じる。



クリス様もその違和感を感じたらしく、私を守るように抱きしめた。表情は険しく窓の外を睨んでいる。




それから少しして廊下の方が騒がしくなった。


「……何事だ?」

クリス様が視線を窓から廊下に続くドアの方に移し睨みつける。




「失礼します!!」

入ってきたのは1人の兵士だった。

「何事だ?」

本来ならば騒々しいと注意すべきとこだろうが非常事態だということは肌で感じていた為、その兵士の報告を待っていた。







「邪神なるものが……復活しました…」


もしかしたら…とうっすら予想していたものが最悪なことに的中してしまった。




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