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かわいいヒーロー2(マリアside)

寮までの帰り道、4人で色々お喋りしながら歩いていた。


3人の話だとヘレナ様やパメラ様、ロビンさんもリーナス様に色々良くしてもらったらしい。

そういえば教室でも仲の良い4人だったなぁとふと思い出した。


ロビンさんは他の男子生徒とも仲良くしつつリーナス様、ヘレナ様、パメラ様の元へ時折顔を出しお喋りを楽しんでるという感じだ。


「ロビンさんはリーナス様の幼馴染ですもんね」


「あぁ…それに旦那様からリーナスのことを頼まれてるしな、っつっても俺は俺で自由にさせてもらってるが」

ヘレナ様から話しかけられればロビンは投げやりに答えた。そう言いつつもリーナス様を大事にしつつみんなと仲良くしているのが分かる。


「私達はみんなリーナス様に何かしら助けられたのです。そういうのもあってみんなリーナス様が大好きなのですよ」


ヘレナ様がふんわりとした笑顔を浮かべた。


私でも接しやすいリーナス様に対して元々好感を持っていたけど、今回の一件で私も更にリーナス様が好きになった。


「強くて優しい方なんですね」

先ほどのことを思い出してまた胸が暖かくなった。


明日、リーナス様に会ったらまたお礼を言おう。




次の日、教室に入ると既にリーナス様やヘレナ様、パメラ様が来ていた。

私はリーナス様の席に向かった。


「おはようございます。リーナス様、昨日はありがとうございました」


「おはようマリアさん、どういたしまして」


「あの…私のことはマリアと呼び捨てにしてください」

そう頼めばリーナス様は一瞬驚いた様な表情を浮かべていたけど、ふんわりと笑って「わかったわ、マリア」と呼び方を変えてくれた。

私はリーナス様に呼び捨てしてくれたことが距離が縮まったような気がしてとても嬉しくなり「ではまた」と自分の席に戻っていった。



本来ならば私が近づくことができない相手。

身分はもちろんだけど高貴で凛としたイメージで近寄りがたいリーナス様で私ごときが近づくこともおこがましい方。


おこがましい考えだけど、この学園に来て初めて仲良くなりたいなって思えたご令嬢だった。





お昼休み、私は1人で中庭のベンチに腰を掛け自分で作ったサンドイッチを広げていた。

編入して間もない頃、隣の席ということもあってお話する機会もあり、性格的にも合って仲良くなった大人しい感じの女の子アンナは図書委員の仕事があるとのことで、今日のお昼は私1人で食べることにした。



下を向きながらサンドイッチを食べてると不意に視界が少し暗くなった。

私の前に人が立ち影ができたからだと瞬時に理解でき、私は顔をあげた。



見たことのない女子生徒が3人立っていた。

私はまたか…と内心ため息をついた。


実は昨日の空き教室の呼び出しは初めてではなく、この様に女子生徒に囲まれることも何回かあった。


言うことも大体同じ。


平民のくせに…光属性だからって調子にのって…身の程を知らない…



平民だからって貴族の人達は私の編入を良く思わないだろうとは思っていた。

そして属性がよりにもよって重宝される光属性だというのも嫌がらせに拍車をかけているということも分かってた。


でも私は光属性の魔力をもつこともましてやこの学園に入園することも望んでいなかった。貴族が怖いから。

この状況に置かれた自分の力を恨めしく思う気持ちすらある。

目をつけられないようにと大人しく過ごしてもこの仕打ち…。



私だって好きでこんな力を手に入れたわけじゃないのに…


そんなに力が欲しいなら私の力を誰かにあげたいくらいなのに…



自分で作ったサンドイッチが平民の食べ物だと罵られベンチの上に叩き落とされたのを見て涙がこみあげてきた。


お家に帰りたい…



「食べ物を粗末になさるなんて…あなた方の品位が疑われますわね?」


今朝聞いた凛とした声がその場に響いた。



私は目を見開き声の主を見る。

リーナス様だった。


「貴族は平民の働きで生活が成り立っているのです。農家の方が作った野菜や酪農家が育てた動物を私達が食べているのですよ」


リーナス様が令嬢達を睨みながら淡々を話す。


「そのようなことも頭に入れず自分の地位にあぐらをかいて食べ物を粗末にするというあるまじき行為……恥を知りなさい!!」


リーナス様の一喝で蜘蛛の子を散らすように逃げていく令嬢達。

リーナス様の声を荒らげるところを初めて見た…そう思いぽかーんとしていると…。


ベンチに落ちてたサンドイッチを拾い上げ、パクリと口に入れた。


「ああああ!!リーナス様!いけません!ベンチの上とはいえ落ちたものを食べるのは汚いですよ!?」

私はモグモグとサンドイッチを食べているリーナス様を見て焦っていた。


「サンドイッチ美味しいわぁー」

リーナス様は何事もなかったかのように感想を言った。

リーナス様のお口に合ったなら良かった…じゃなくて!!


「リーナス様が食べていい物ではありません!このような落ちてしまったもの等「私、またマリアが作ったサンドイッチが食べたいわ?また今度作ってもらえる?一緒に食べましょ?あっ…もちろん材料費は出すわよ!」


私の話に被せてきてリーナス様が私のサンドイッチを食べたいと仰ってくれた。そして一緒に食べたいとも…。


さっきまでの沈んでた気持ちが嘘のように晴れつらい涙が嬉し涙に変わり、私は返事した。


「わかりました!私の手作りで良ければ作りますね!でも材料費はいりませんよ?カフェテリアの厨房の余った素材使ってるだけですから!」


そう言うとほおお厨房にも良くしてくれる人いるのね!人脈すごい!とよく分からないことに感心されていて思わず笑ってしまった。





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