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神話

世界観の説明のようなものです。すっとばしても恐らく問題ありません。

『女神の降臨』


 ――大地へ降り立った神は、自らの肉体を切り離して命を増やした。しかし獣たちは言葉を扱えず、神は大変に孤独であった。

 やがて神はある温かい日に、ようやく言語を扱う自分以外の神を生み出した。慈愛の心を得たこの温かい季節は「春」となる。

 生まれた新しい神は少し小さく違う肉体を持つが、神と同じように言葉を話して喜怒哀楽を共有できた。それを女神とした。

 神は女神とともにまた世界に命を作ることにしたが、女神の美しい手足や髪を切り取ることを良くないと考えた。神は女神に肉を切らずに産むようにと命じた。命ずると、女神の腹が膨らんだ。それを見た獣たちも同じようにそれぞれに子を成した。

 女神の腹からは同じ姿をした者が二人産まれた。一度に二人産んだ女神に神は憤った。二人目は、本来一人目が持つべき力を奪って産まれてきたのだ。

 怒りを覚えた神は、女神に二人目の子を消すように命じた。「死」はそこで生まれた。獣たちも同じように、最も弱いものは死ぬようになった。冷たいその日は「冬」となり、春から冬への過程を「夏」「秋」とした。

 女神は強く拒んだ。女神は二人目の赤子を、「暗闇」を作りそこに隠した。冬の夜が長いのはこのためである。


 やがて一人目の赤子はセオドアと名付けられ、その後増えた人間たちを統率し王となった。

 二人目の赤子は女神にエドワードと呼ばれ、魔獣や増えた魔人を統率する魔王となった。エドワードの子である魔人たちが神の加護を受けぬのはこのためである。


(旧草創期話集『人と国の成り立ち』より)

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