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夢の中だけ勇者さま?  作者: 菅原よしひろう
選ばれし君の名は
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僕は夢を見た(7)

澄んだ青い空、目の前の城門。

いつも見る夢だ。

この前は溝さらいの途中で目が覚めちゃったからなぁ。

今回はどうなることやら…

ため息をつきながら歩いているうちに求人板の前まで来てしまった。

求人の内容を見てみると、溝さらいがあった。

依頼主の名前が違うので前回とは別の場所のようだ。

前回の依頼はどうなったんだろうと心配しながら受け付けの方を見ると、受付嬢も僕に気づいたのか僕に向かって手招きしている。

すっぽかしたから怒られるんじゃないかと恐る恐る近づいてみる。

よしひろう:「あの…すいませんでした。」

受付嬢:「依頼が終わったらちゃんと報告してくださいね。報酬をお渡ししないといけませんから」

よしひろう:「え?あ?はい。すいません。」

受付嬢:「はい。前回の依頼の報酬です。2000G(ギニー)です。」

と貨幣を手渡ししてもらった。

1000と刻印された銀色の硬貨が2枚。

この世界で初めて手にしたお金。

なんだか嬉しい気持ちになる。

さっそくお礼がてらリズのいる八百屋に買い物に向かうことにした。

試しにリンゴでも買ってみようかな?

八百屋に着くと髭のオッサンもといリズの親父さんがいた。

リズの親父さん:「おう!兄ちゃん。どうだった?金稼げたか?」

とニカッとした笑顔をしながら手でお金の合図をしてくる。

よしひろう:「バッチリですよ!」

と返事をする僕。

よしひろう:「今日はリンゴを1つ買いにきました。」

リズの親父さん:「はいよ!98Gだ!」

よしひろう:「これでお願いします」

と 1000G硬貨を1つ渡す。

親父さんからお釣りで902G分の硬貨を受けとる。

リンゴ1個で98Gって事は、2000Gって現実世界の2000円って事か!

溝さらいして2000円って割りに合わないぞ。

今まで嬉しそうにしていた自分が情けなくなってくる。

そうは言いつつもリンゴをかじりながら求人板に向かう自分。

次はどうやって稼ごうか。

そもそもこれ、夢なんだから稼ぐ必要なんかないんじゃないか?

空だって飛べるんだからお金だって出せるんじゃないか?

お金出てこい、お金出てこいと心の中で念じるも出てくる気配すらない。

気が遠くなってきた。

目が覚めた。

激しい頭痛がする。夢の中でちょっと考えすぎたせいだろうか?

横ではスマートフォンのアラームが鳴っている。

急いでアラームを止める。

夢の中でも現実世界の法則なり理性なりが働いて好き勝手にはできないのかもしれないなと思った。

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