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夢の中だけ勇者さま?  作者: 菅原よしひろう
選ばれし君の名は
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僕は夢を見た(6)

澄みきった青い空。

目の前の城門…

あれ?大平原の真ん中じゃないんだ、今回は。

ま、まぁ、どの道街に来るつもりでいたからいいんだけど。

城門をくぐり街中へと入って行く。

あの柄の悪いオッサンが居ないことを祈りつつ。

酒場を過ぎ髭のオッサンの八百屋の前まで来た。

髭のオッサンはいるのだろうか?

リズはいるのだろうか?

よしひろう:「すいませーん。こんにちはー」

中から髭のオッサンが出てきた。

髭のオッサン:「おー、この前の兄ちゃんじゃないか!」

髭のオッサン:「リズから聞いたぜ?急に姿を消したらしいじゃないか!」

よしひろう:「すんません。すんません。柄の悪いのに絡まれまして」

髭のオッサン:「まぁ、そういう事ならしゃーないか」

髭のオッサン:「リズ!おーい、リズ!!」

リズが店の奥から出てきた。

リズ:「あ!この間の兄ちゃんじゃん!」

リズ:「急に姿が消えたからビックリしちゃったよ!!あれ、魔法か何かか?」

よしひろう:「いや…あはは」

笑ってごまかすしかない僕。

言えないよなぁ、夢の世界だとは。

ていうか、夢の中でも話は続いているのか。

よしひろう:「もう一回案内してくれないかな?求人板の場所」

リズ:「え?あー。いいよ。今度はちゃんと付いて来なよ!」

よしひろう:「はい。」

リズ:「ところでさぁ、兄ちゃんの名前は何て言うんだ?」

よしひろう:「よしひろうといいます」

髭のオッサン&リズ:「変な名前だな」

と悪びれもせずに笑う二人。

この世界ではそんなに変な名前なんだろうか?

そういえばリズの親父さんの名前聞いてなかったな…ま、いっか。

などと考えているうちにリズが付いて来いとばかりに顎でサインを送って来た。

今度はちゃんと前を向いて歩いた。

求人板の前までたどり着いく。

リズの説明によると求人板の横に受け付け窓口があって、そこに求人板の張り紙を持って申し込みに行くらしい。

まずは事前審査っぽいものがあり、問題無ければ依頼を受けることができる。

見事任務を達成したら受け付け窓口にて報酬を受けとるって仕組みのようだ。

よしひろう:「リズさん、ありがとう」

リズ:「さん付けは気持ち悪いからリズでいいよ。それから、どういたしまして。」

リズ:「また困った事があったらウチに来な。じゃあな!」

立ち去るリズに丁重にお辞儀をする僕。

さぁ、どの仕事をしてみようかな?

えーっと… 溝さらい、薪割り、虫退治…山賊狩り!?

いや、山賊狩りは無理無理。

よしひろう:「うん。溝さらいからだな。」

報酬額も録に見ずに溝さらいの張り紙を取り受け付けに持っていく僕。

受け付けで自分を登録してもらう。

住所不定、無職。名前はよしひろう。

依頼を受けることについてはさして問題は無かった。

受付を済ませると次は依頼場所を聞きその家まで出向く。

道具は依頼主より借り、指定された溝を綺麗にさらっていくという簡単なお仕事。

さっそく溝さらいを始める。

せっせと溝をさらうこと数時間?

ほぼ溝さらいを終えたところで意識が遠くなる。

目が覚めた。

横ではスマートフォンのアラームが鳴っている。

起きてから初めて思った。

何で俺、夢の中でも働いてんの?と。

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