僕は夢を見た(35) その新たなる能力を
今日もいつもの城門前に立っている僕。
今日は街の中央にある広場の求人板に向かうことにした。
たまには依頼を見て世の動向を確認しておくのも悪くない。
途中、八百屋でリズの親父さんに挨拶する。
よしひろう:「ちーっす。」
リズの親父さん:「おう!おはよう!」
街の中央に差し掛かった所でリズとバッタリ出くわす。
よしひろう:「おはよう、リズ。」
リズ:「おはよう、兄ちゃん!」
よしひろう:「朝早くにこんな所でどうしたんだ?」
よしひろう:「求人板でも見に来たのか?」
リズ:「ん?違うよ。手紙を渡して来たんだ。」
よしひろう:「手紙?あー…エリーへの?」
リズ:「当たり!」
よしひろう:「(この前の事を書いたのか?)」
とボソッと聞いてみると、思い出したのか、顔が真っ赤になるリズ。
リズ:「(書くわけねーだろ!)」
僕の脛を蹴り飛ばすリズ。
あまりの痛さに踞る僕を置いてリズは家に帰って行った。
気を取り直して求人板に目を通す。
大した依頼は無かった。
よしひろう:「平和だねぇ…」
次に剣の鍛練のために騎士宿舎へと向かう。
守衛:「こんちはー」
よしひろう:「ちわーっす。」
ロッカールームで着替え、武道場へ。
今日は人が多めで素振りしている人、模擬戦闘している人がいた。
皆、騎士か騎士見習いだ。
その横でクナイ投げの練習をする。
クナイとキーバックリールの連携も大分様になってきた。
よしひろう:「そろそろ実戦でも使えるかな?」
なんて考えていると、セナが武道場に入ってきた。
僕に用事があるようで、こちらに向かってくる。
セナ:「アスター隊長が君を呼んでこいと。」
セナと一緒にアスター隊長の元へと行く。
アスター隊長:「よく来てくれた。」
アスター隊長:「少し困った事態が発生しているのだ…」
アスター隊長:「他の騎士達にも伝えるが…」
と前置きして僕とセナに手に持った手紙らしき物を読んで聞かせる。
アスター隊長:「通達。王都にて活動中の無頼漢組織「旋風」に動き有り。」
アスター隊長:「数名がエアリスの街に向かっているとの情報複数有り。」
アスター隊長:「エアリスの守備隊は注意されたし。」
アスター隊長:「との事だ。まずは何も起きないだろうが、十分注意しておいてくれ。」
アスター隊長:「見慣れない者には特にだ。」
よしひろう:「はい!」
セナ:「はい!」
まあ、僕には捕まえたりする権限など無いのだけれど…
そういった輩には近寄らないでおこう。
殴られるの嫌だし。
よしひろう:「その「旋風」って何者なんですか?」
アスター隊長:「ゴロツキやチンピラの集団だ。」
アスター隊長:「王都ではこのような集団が4つ確認されている。」
アスター隊長:「「疾風」、「暴風」、「烈風」、そして今回の「旋風」」
アスター隊長:「強盗、窃盗、売春、恐喝、殺人、何でも有りの悪党達だ。」
アスター隊長:「気を付けろよ。」
と僕の肩に手を置くアスター隊長。
よしひろう:「はひ(噛んじゃった)」
話を聞いただけでも、ものすごく怖い連中だというのは理解できた。
でも、寄りによってなんでこんな田舎町に来るのだろう?
そこが引っ掛かって仕方がなかった。
騎士宿舎を出て城門前までの道すがら、通りすぎる人が全て怪しく見えてしまう。
城門前の石に腰掛け空を仰ぎ見る。
綺麗な夕焼け空が広がっていた。
意識が遠退いていく。
目が覚めた。
横ではスマートフォンのアラームが鳴っている。
すかさずそのアラームを止める僕。




