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夢の中だけ勇者さま?  作者: 菅原よしひろう
選ばれし君の名は
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僕は夢を見た(2)

僕は夢を見た。

祭りで賑わう大通りを歩いている自分。

京都の祇園のような雰囲気の場所。

人混みに紛れしばらく歩いていると暗がりへと続く脇道に出くわす。

何故か気になって仕方がない。

意を決してそちらの方向へ歩みを進める。

両脇には民家の塀があるのみ。

灯りのない道。誰もいない道。

大通りの賑わいはもうここには聞こえない。

しばらく歩くと真っ暗な中に神社への入り口があった。

吸い寄せられるように鳥居を潜り中へと進んでいく。

神社の中は灯明がボーっと周囲を照らしていた。

「ここは何処だろう?」

と考えていると、人がこちらに歩いてくる気配がした。

とっさに建物の影に隠れる自分。

巫女装束の人がすぐ傍まで来たのが分かる。

じっと息を殺して隠れていると声が聞こえて来た。

巫女:「よしひろうさん、出てきてくださいな。そこにいらっしゃるのでしょう」

僕は観念してそそくさと巫女さんの前に出た。

僕:「勝手に入ってごめんなさい。つい気になってしまって。」

巫女:「いいのですよ。今日は私供がお招きしたのですから。」

巫女:「私の後についてきてください。」

そういうと巫女さんは私を手招きして歩きだした。

隠れていたのになんで簡単に見つかってしまったのか。

なんで僕の名前を知っているのか。

不思議でしょうがなかったが、何故か理由は聞かなかった。

巫女さんに促されるままついていくと

行灯の明かりのみの薄暗い12畳ほどの部屋に通された。

そこには既に先客が何人かいるようで空いた席へ座るよううながされた。

薄暗いせいか先客達の顔はみえない。

目の前にはお膳に並べられたご馳走がある。

巫女:「今日はお集まりいただき、ありがとうございます。」

巫女:「あなたがた7人は選ばれた人です。」

巫女:「今日はこの宴を心行くまで楽しんでいってくださいませ。」

そうこうする間に数人の巫女がお酌をして回る。

お酒をいただき、目の前のお膳に箸をつける自分。

お腹がみたされていく。

なんて美味しいんだろう。

満足感が広がると同時に意識が薄れていく。

目が覚めた。

横ではスマートフォンのアラームが鳴っている。

「あれ?何に選ばれたんだ?」

と疑問を感じながら仕事へ行く支度をする。

夢の中で夢だと分からなかった夢の話。

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