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夢の中だけ勇者さま?  作者: 菅原よしひろう
選ばれし君の名は
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24/58

僕は夢を見た(23)

いつもの城門の前に立っている僕。

騎士宿舎へと向かって歩き始める。

リズの親父さんの八百屋前を通りかかる。

リズノ親父さん:「よう!兄ちゃん!おはよう!」

笑顔で返事をする僕。

よしひろう:「おはようございます。」

昨日の事が嘘のように感じる。

騎士宿舎に着いた。

守衛に挨拶する。

よしひろう:「おはようございます。」

守衛:「おはよう。」

守衛:「昨日は大活躍したって聞きましたよ?」

よしひろう:「まさか(笑)」

守衛:「あ、アスター隊長なら居ませんよ。」

守衛:「山賊の溜め込んでいた財宝を回収しに行ってますから。」

よしひろう:「じゃ、セナさんも居ませんか…」

少しがっかりする僕。

守衛:「セナさんは居残りです。隊長から何やら言われたみたいで。」

守衛:「詳しくは知りませんけどね(笑)」

よしひろう:「じゃ、セナさんに会いに入らせてもらいますね」

どうぞという仕草をする守衛。

セナの部屋の前に来た。

ノックをする僕。

中からセナの声が返ってきた。

セナ:「誰か?」

よしひろう:「よしひろうです。」

セナ:「どうぞー」

と嬉しそうな声をあげるセナ。

部屋の中へと入りセナを見る。

ベッドの上で上体を起こしていた。

よしひろう:「寝てなくて大丈夫なんですか?」

セナ:「平気、平気」

と右手で力瘤をつくって僕に見せてくる。

セナ:「みんな心配しすぎなんだよ。」

セナ:「隊長からは2、3日安静にしとけって命令されるし。」

セナ:「全っ然っ大丈夫なのに!」

とむくれっ面になる。

よしひろう:「昨日、死にかけたんですから我慢してください(苦笑)」

よしひろう:「でも、元気そうでよかったです。」

セナが顔を少し背けて話し始めた。

セナ:「隊長から聞いたんだけど…」

セナ:「昨日、私が死んだと思って泣いてくれたんだって?」

よしひろう:「いや…あの…その…」

恥ずかしくて顔が赤くなっていく僕。

セナ:「ありがとっ」

そう言ったセナの顔も少し赤くなっているようだった。

よしひろう:「セナの元気なところも見れたし、そろそろお暇します。」

手を振って部屋から出る僕。

宿舎から出るとレンジャーが荷造りをしていた。

馬に食料やら水やらを載せている。

レンジャーと目が合う。

レンジャー:「よしひろう殿、昨日はありがとう。」

レンジャー:「おかげで首領を取り逃すことなく万事上手くいった。礼を言う。」

少し照れ気味になる僕。

よしひろう:「一人も倒せなくてすいませんでした…」

レンジャー:「それは我らの役目だ。」

と笑い飛ばすレンジャー。

よしひろう:「足を引っ張ってばかりで…」

レンジャー:「よしひろう殿の活躍は正しく報告しておく。」

レンジャー:「そろそろ王都へと戻らねばならんのでな。」

そう言うとレンジャーが拳を突き出してきた。

僕にも拳を出すよう目配せをする。

僕も拳を突きだした。

レンジャー四人の拳に僕の拳が合わさる。

レンジャー:「正義をもって世を正さん!」

え?っとなる僕。

レンジャー:「よしひろう殿には我々とは違った人生を歩んでもらいたいのだ。」

レンジャー:「これは我々からの手向けだ。」

レンジャー:「また会える日を楽しみにしている。」

そういうと馬に股がり王都への帰路につくレンジャー。

よしひろう:「お世話になりました!」

よしひろう:「ありがとうございました!」

拳を挙げてそれに答えるレンジャー。

その後、僕は城門前へと来た。

城門前の石に腰掛け、青空を見上げ、流れる雲をボォーっと眺める。

いつもの平和な日常に戻った気がした。

そう、借金だけを残して…

だんだんと意識が薄れていく。


目が覚めた。

横ではスマートフォンのアラームが鳴っている。

慌ててそれを止める僕。

さぁ、仕事に行くか!

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