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未来へ繋がる絆  作者: 香月 よつ葉
大学1年生
98/160

4人での初詣 ~後編~

菜須よつ葉side

竣が先に待ち合わせ場所に着いて紅羽たちを待っていた。


「竣、あけましておめでとう。今年もよろしくお願いします。遅くなってごめんね」


紅羽が竣に新年の挨拶と待たせてしまったことへの謝罪をした。


「おめでとう、今年もよろしくな紅羽。似合うな着物」


竣が照れながら紅羽の着物姿を誉めた。


「ありがとう」


二人でそんな会話をしているとき、お佳が楽しそうに割り込んできた。


「はいはい。おふたりさん私もいるんですけどね」


「あぁ、わりぃ。今年もよろしく」


「こちらこそよろしく」


「お佳、先輩は?」


「んーー、まだみたい」


「はっ? 先輩?」


「そうそう、あのピアノの先輩」


そんな会話をしていたとき、お佳が声をかけた。


「遥人先輩」


「佳、おはよう」


「おはようございます。先輩、今年もよろしくお願いします」


「よろしく佳」


「遥人先輩、紹介します。いつも一緒に学んでいる学友の一条紅羽さんと高遠 竣さん」


「一条紅羽です。よろしくお願いします」

「高遠 竣です。よろしくお願いします」


紅羽と竣は、挨拶をした。


「教育学部3年、中井遥人です。よろしくな」


自己紹介も終わり、初詣に向かう紅羽たち。



◇◆◇◆◇◆◇◆




「八嶋天満宮」へ続く道のりは多くの人で賑わっていた。なれない着物の紅羽に合わせ歩いていたが暫くして八嶋天満宮の前についた。


「混んでるね」


「元旦だからね」


「並ぼうか」


「そうですね」


4人は列に並び色々話をしていた。


「先輩、教育実習どうされるんですか?」


竣が遥人に話しかけた。


「あぁ、主免の中学生取ったからな。俺、小学教諭に魅力感じなくてね」


「そうですか」


「キミは?」


「俺は、3年で小学校、4年で中学校の教育実習を考えてます」


「小学校か中学校で迷ってるの?」


「迷ってはいませんが、取れるものなら取得しておいても良いかと」


「そうか。しっかりしているんだなキミは」


「紅羽、竣しっかりしてるって!」


遥人と竣の会話を聞いていたお佳が紅羽をからかう。


雑談で盛り上がっていたらそろそろ紅羽たちの順番が目前だった。それぞれがお賽銭を準備してお願い事を心のなかで考えながら待っていた。


暫くして紅羽たちの順番になった。


4人で横一列に並び、お賽銭をきれて二礼に拍手一礼をして、心のなかでそれぞれがお願い事を神様に祈っていた。



4人それぞれのお願い事。それは言うまでもなく、それぞれがそれぞれのの想い人と今年も、これからもずっとうまくやっていけますように……

 それだけに尽きた。



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