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未来へ繋がる絆  作者: 香月 よつ葉
大学1年生
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教師体験?! 

菜須よつ葉side

うのっちの計らいで開かれた、お佳の励まし会から数日たった、バイト帰りのある日の出来事。



「一条?」


紅羽は声のした方へ振り返る。


「佐伯先生」

「どうだ大学生活は」

「はい、充実しています」


高校3年の時の担任の先生との偶然の再会が、夏休みの紅羽にサプライズをもたらせる。


「一条、明後日の午前中、空いてるか?」


佐伯先生が紅羽に声をかける。


「はい。バイトもサークルも無いです」


「俺の高校・大学の同期が小学校の教師をしててな、泳ぎが苦手な子のプール指導してるんだけど学生の手伝いが欲しいって嘆いてたから参加してみないか?」


佐伯先生の突然の申し出に紅羽は


「もちろん参加させていただきます」

「同期に連絡して一条に改めて連絡するから」

「はい。お待ちしています」



紅羽は懐かしい気持ちと小学校での指導を見学できるというサプライズで心にあたたかいものがふわぁっと流れた。



「一条」

「はい」

「明後日のプール指導の件だけど、桃谷小学校に7時半頃に行けるか?」

「大丈夫です。行けますよ」

「俺の同期で野口っていう奴がいるから」

「わかりました。持ち物ってプールの用意ぐらいで良いですか?」

「たぶん、良いと思うぞ」

「佐伯先生、たぶんって!忘れ物あったら恥ずかしいじゃないですか!」

「一条に限って忘れ物なんてないだろ。頼んだぞ」

「はい、頑張ります」




着いたあ。

桃谷小学校……。


正門から入りドキドキしながら玄関に向かうと


「佐伯の教え子の一条さんかな?」


そんな声が聞こえて声のした方を見ると、ジャージ姿の背が高い男性教諭が立っていた。


「はい。鳴治館大学1年、一条紅羽です。よろしくお願いします」


「鳴治館大学かぁ、佐伯の教え子やるなぁ。佐伯が威張るわけだよなぁ」


ん? この先生と佐伯先生どんな話をしているんだろう?


「…………」

「福元です。今日はお願いします。それでは職員室へ行きましょうか」


優しい笑顔で言われて緊張感が少し和らいだ。


案内された職員室に入ると数人の先生方たちがいて福元先生が紹介をしてくださり先生方皆さんとても好意的でした。


「今日プール指導してくれる教師志望の学生さんです」


と紹介をしてくださいました。


「はじめまして。鳴治館大学1年、一条紅羽です。本日は勉強させていただける機会を頂きまして、ありがとうございました。しっかり勉強します」


あたたかい雰囲気で迎えて下さった。更衣室を教えてくださり、水着を着用しジャージの上下を着て職員室に戻った。それからしばらくして先生方と一緒にプールへ向かった。


子供たちの賑やかな声と、担任の先生らしき声がする賑やかなプールの様子が伝わってくる。


桃谷小学校の2年生のプール出校日。福元先生に紹介してもらい元気な子供たちの歓迎の声に心が熱くなるのを覚えた。


泳力により3つに分けられ、そしてそれを2班に分け指導に当たる。


「一条先生! 見てて」

「一条先生、一緒に泳ごう」


生徒にたくたん声をかけてもらい、忙しくあちこち駆け回る忙しい時間だったけど、紅羽にはかけがえのない時間となった。







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