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未来へ繋がる絆  作者: 香月 よつ葉
大学1年生
27/160

うのっち格闘する・・

菜須よつ葉side

来週の午後に紅羽たちの模擬授業が迫ってきたある日の昼休み。



「紅羽の指導案凄くない?」


お佳が紅羽に問いかける。


「そんなことないよ」


と言いつつ指導案を見つめると"ふふっ"と微笑んだ。


「うわっ、なになに? 紅羽」


お佳は、紅羽の微笑みを見逃さなかった。


「何でもないよ」


と言葉では言いつつ、文芸サークルで小説の指導をしてもらったとき、同じサークルの教育学部の絋子先輩に指導案の事も相談していて、アドバイスをもらっていたのだ。


そんな二人の周りが一気に賑やかになる。



「なあなあ、紅羽! マジ助けて」


ドタバタ走りながら、うのっちが講義室に入ってきた。


「なんだぁ?」


お佳が驚いて声をあげた。


「何?」


紅羽が、うのっちに声をかける。


「来週さぁ、模擬授業なの忘れてた……いや、間違えてた」


慌てているうのっち。


「間違えてた?」


紅羽がつぶやく。


「再来週だと思ってたんだよ」


紅羽やお佳に泣きついた、うのっち。


「まだ数日あるから頑張れば間に合うでしょ」


お佳が、サラリと返す。


「どうやって書いたら良いのか困ってんだよ」


うのっちが正直に暴露する。


「まず、課題として出された単元をどう教えるかをまとめるんだよ。この説明をする。問題を各自で解かせてみる。答え合わせをして自分が理解しているかの確認する。できてない子はどうフォローするのかを書くんだよ」


紅羽の的確なアドバイスにお佳が、


「紅羽が教師に見えた」


と茶化す。うのっちはそれでも


「うんわかるけどどう手をつけて良いのかわからんもん。具体的に書いて教えて」


とんでもない発言に、いつこの場に来たのか竣が


「宇野、そこは自分で書かないといけない領域だぞ」


然り気無く注意が入った。


「竣」


紅羽がつぶやく。


「紅羽、アドバイス良かったよ」


紅羽の説明の仕方を褒める竣。


「じゃあ、指導案見せて!」


懲りないうのっちは、指導案を見せてもらう作戦に切り換えた。


「宇野!」


竣の睨みと一言で、うのっちは静かにひとり指導案を作成し始めた。




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