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後期オリエンテーション
菜須よつ葉side
紅羽たちも2年生の後期を迎えた。
それぞれの専攻講義も取り入れつつ時間割りを組んでいく説明を教授に受けた。
人気教授の講義は殺到することが予想される。しかしこの鳴治館大学は、受けたい講義を申請して定員を超えたら抽選で選ばれる。早い者勝ちと言うわけではないため、じっくり選んで講義申請を行える。
「どうしても鷹山教授の講義は取りたいなぁ」
紅羽がぽつりと呟く。
「あぁ、あの教授な」
「うん」
そんな会話をしていると
「俺さぁ、島教授の講義とろうと思ってる」
うのっちが突然宣言した。
「島教授って特支じゃない」
紅羽がうのっちに問いかける。
「あぁ、特別支援の教師を考えてる」
うのっちが自分の向かう道を既に考えていた。
「そうか、頑張れ」
竣がうのっちにエールを送る。
学年が上がり、後期の講義選択は進路に直結しているからみんな真剣に考えて選択していく。
紅羽たちもそれぞれの将来を見据えて時間割りを組んでいく。




