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未来へ繋がる絆  作者: 香月 よつ葉
大学2年生
133/160

教授からの依頼

香月よう子side

 挿絵(By みてみん)





夏季休暇直前の七月の或る日。


 お佳は、英語の教授・田中(たなか)から教授室へ呼び出しを受けた。


(田中教授の用事て何だろう。呼び出しをくらうような成績はとってないんだけど……)


 そんなことを思いつつ、

「失礼します」

と、お佳は、田中教授の講師室のドアをノックし、入室した。


「ああ、岡田君。待ってたんだ」

 アラフォーの英語教授・田中は窓際のデスクに座ったまま、お佳に声をかけた。


「何か御用ですか?」

「うん。岡田君に頼みがあってね」

「はい?」

「君、夏季休暇は何か予定はあるのかね?」

「休暇に入ってすぐにピアノ部の合宿があります。一週間です」

「その他アルバイトや旅行、帰省の予定は?」

「アルバイトはしていませんし、する予定もありません。旅行も今のところは特には予定ありませんし、帰省は実家が隣の市なので、軽く帰るかもしれませんが、こちらに残って大学の図書館で勉強するかもしれません」

 本当は、遥人と離れたくないので帰省に関しては迷っているのだが、まさかそれを言うわけにはいかない。


「そうか」

と、一言、田中は言った。


「実は、他でもない。君に、「家庭教師」のアルバイトを引き受けて欲しいんだが」

「え? 家庭教師?」

「うん。私の知人の息子さんなんだが、来年高校受験で、英語の成績が伸び悩んでいるらしい。それで、鳴治館の優秀な学生を紹介して欲しいと頼まれてね」


 田中が続ける。


「君は教育学部の中でも英語の成績は抜群に良いし、どうかな。将来の「教師」の模擬授業と思って、引き受けてくれないか?」

「はあ……」


 特に食指が動いたわけではなかったが、教授の頼みを無下に断ることも出来ず、お佳はその「カテキョ」のアルバイトを引き受けることになった。

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