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未来へ繋がる絆  作者: 香月 よつ葉
大学2年生
131/160

茉莉ちゃんからのお願い

菜須よつ葉side

挿絵(By みてみん)





 珍しく最寄り駅で一緒になった、いつもの4人メンバー。教育学部棟に向かって歩いているときに何やら賑やかに集まっている場所から呼ばれる声が聞こえた。


「紅羽ちゃーーん!」


茉莉ちゃんが紅羽を大きな声で呼んでいる。


「あっ、茉莉ちゃん!」


「紅羽ちゃんも書いて~~」


みんなで茉莉ちゃんの方へ歩み寄って行く。


「茉莉ちゃん、おはよう」


「紅羽ちゃん、おはよう。紅羽ちゃん短冊書かない?」


「短冊?」


「そう! 『七夕の保育室』って課題なの。だから笹の葉に短冊。自分たちで書くよりも書いてもらおうって思って」


そう言って色とりどりの短冊の入っている箱とカラーペンが置いてあるテーブルに案内された紅羽たち。


「好きなの使って好きなだけ書いて」


茉莉ちゃんが笑顔で教えてくれた。


「何色にしようかな?」


「紅羽はピンクじゃないの?」


「まぁね」


紅羽とお佳がそんな会話をしている横で竣とうのっちが短冊を書いていた。


[テニスの大会で選手に選ばれますように]


竣らしい短冊。


[杉本教授が単位くれますように]


「宇野、単位はお前次第であって教授は関係無いと思うぞ」


竣が呆れている。


「あはは……うのっちらしいわ」


お佳がうのっちの短冊をバカにする。


その言葉にうのっちが反応する。


「そういうお佳お前のはどうなんだよ」


「私のはいいよ」


そういうお佳の短冊を横からスルリと取って読み上げた紅羽。


[遥人先輩と・・・]


「ねぇ、先輩となぁに?」


紅羽がお佳に問いかけたはずだったが、


「紅羽には、まだ早いし知らなくて良い」


竣が紅羽につぶやく。


「紅羽は竣が手取り足とり親切に……」

「お佳!」


竣がお佳の言葉を遮った。


「出た、過保護過ぎる竣」


うのっちが普段感じていることを口にする。


「ねぇ、手取り足とりって?」


紅羽がお佳に問いかけた。


「お子ちゃま紅羽は知らなくて良いらしいよ。竣に怒られるからこれ以上はやめておくわ。命は大切にしないと」


「刺されるなよ」


うのっちがお佳の冗談に乗っかる。


「盾になってね!」


「何で俺? 短冊の奴に庇ってもらえよ!」


「遥人先輩が刺されたら……」


「お前ら煩いよ!」


竣がお佳とうのっちの会話を一掃する。


「紅羽は何て書いたの?」


竣がその場の雰囲気を変えるために紅羽に話を変えた。


[素敵な生徒たちと出会えますように]


「紅羽らしいな」


竣が紅羽に声をかけた。


茉莉ちゃんのお誘いでお手伝いの気持ちで参加した短冊書きだったけど、いつものように盛り上がる紅羽たち。それを嬉しそうに見ていた茉莉。



童心に返り願いを込めて短冊を書いた。





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