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妖怪達がやってきた  作者: 雨音
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第五話 妖怪学校⑤

 「えーと次は…若竹わかたけかぐやさん?」


 「はーい。」


 「…あの、ずっと気になってたんですけどかぐやさんてもしかして…」


 「えぇ、人間の世界で言うところのかぐや姫ですね。」


 「あぁやっぱり…でもかぐや姫って『妖怪』なんですか?」


 「まぁあまりそうは言われませんけど、『人間の理から外れてる』といえば外れてますからねぇ。」


 「例えば?」


 「…そうですねぇ、例えば竹から出て来るところとか?」


 「あぁそれ聞いたことあります。光る竹をおじいさんが見つけて、それを切ったら中から赤ちゃんが現れて、それがかぐや姫になったって。そして大きくなったら月に帰るんですよね。」


 「えぇ。そうですね。でも実際は少し違うんですね。」


 「?」


 「実は私達かぐや一族はちゃーんと月で産まれるんです。でも齢が十八を超えると地球に落とされそこで何年間も暮らす掟があるんです。よく昔話の中でかぐや姫が子供の姿をして現れますよね。あれは少しでも見つけてくれた方にうけがいいようにですかね。」


 「うけ!…まぁ竹から赤ちゃん出てきたら保護しなきゃって義務感でますしね…でもどうしてそんなことが?」


 「いわゆる私達の通過儀礼といいますか、仮免といいますか…これを乗り越えないと一人前として認めてもらえなくて月に帰ることができないんです。」


 「へー。」


 仮免て…でも結構かぐや姫界も大変なんだなー。でもどうしたら月の人に認められるんだろ?なんかスキル的なやつかな。まぁ今度聞いてみよう。今は出席、出席。

 

 「えーでは次…、【だいぶ飛ぶな…】花子さん、は…まだ取り込み中ですね。えぇでは目良一郎めらいちろうくん?」

 

 「はい、先生。」


 おー今までで一番まとも…いや真面目そうだ。…まぁ見た目は全然人間ぽくはないけどね…


 「さっきはごめんね…びっくりしちゃって。」


 「いえ、いいですよ。正直、人間の方に反応していただいたのは初めてだったので嬉しかったです。」


 「ど、どういたしまして。」


 あ、そうかここにいる皆普通の人には見えないんだっけ。…でもそういえばなんで僕は見えるんだろう。うーん…


 「あーもうやってられないわ。」


 「そりゃ、こっちのセリフよ!」


 お!戦いが終結したかな?


 「じゃあ最後に…山田花子やまだはなこさん?」


 「…はーい。」


 なんかボロボロになってないか?そんなに激しくケンカしてたのか…


 「花子、今日の所はこのくらいでか…ハッ…ハッ…」


 くしゃみかな?雨女もくしゃみとかするんだ。花粉症持ちはキツイからなぁ。


 「あ、やばいかも…」


 「え?」


 え?何何、皆のその表情。なんかの災害に備えるようなそのマジの表情。あれ?なんか皆身構えてない?あれ?クラウチングスタート?教室で運動会、みたいな?


 「ちょっと準備して皆…」


 「ハッ…ハッ…」


 「総員退避ーーーー!!!」


 え、花子さん?!何何?なんで皆教室出て行くの?え?え?


 「ハーーーックション!」


 ドーーーーーーン。あれ?なんの音?あれ?波?ていうか水?ていうか……これ何?

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