第008話 「マジですか?」
どうもミケ乱です
イメージを文字にするのってかなり難しいですね。伝わりにくいっていうか。
こと戦闘の場合は、その分どう盛るか削るかでかなり難しい。
では続きを
魔法練習から、濃厚な1週間がたった。
父様と午前中の武器による訓練、模擬戦は負け越している。
手加減をしなくなったのか、俺の勝率は3割くらいだ。かなり大人気ない父様だった。
昼を挟んで午後は、カラとコロンの魔法訓練だ。
初級を駆け足で終わらせると、中級をしっかりと習うことになった。
一つ一つを丁寧にしっかりと、中級魔法の基礎を教えてもらった。
中級魔法は性質上、初級の強化型になる。
上級となるとまた変わる。初級中級とはかなり異なっている。
ついでに上級魔法は、炎、雷、氷、金、林、空の6つで成り立つ。
初級中級の強化版だが、適性がないとまず使えないのが多い。
簡単な上級初段はあるが、適性がないと中段以上は使えない。
SSOではそれを克服するクエストとか、換金システムで購入するしかない。
クエストも中級を覚えた後、大賢者の墓と言われる山に行かないといけない。
クエストは魔法職の苦手なタイプのモンスターが多い、しかも中級は使えない。
最後には『エレメントテイカー』って言うボスがえぐい。10回同じ魔法を受けるとそれ以降レジストしてしまう。
できるだけ9回で他の魔法に変えるようにする。これ以外で倒すとなると物理攻撃になる。
しかし、クエストクリア条件は初級魔法だけで倒すしかない。根気と体力の勝負になる。
短くて40分、長くて2時間かかるのだから大変なのがわかるだろう。
クリアできたら『賢者の書』を手にできる、コレを魔導師ギルドに持っていって開放する。
ちなみに、コレは開放できるのは上級までだ。それ以上はまた別の方法になる。
「さて、やっと簡単な討伐に出れるようになったな」
「はい、母様が心配性ですから」
「お前の事がかわいいからだろうな。アレアの時はまだ大変だったぞ」
「どんな風にです?」
「アレアも10歳の時に登録したのだが、三ヶ月間は訓練と模擬戦の繰り返し。
しかも、試合も訓練も膝を付いた時点で終わり。あとは、数時間の魔法学を習わされていたぞ」
アレア姉の場合はかなり甘かったらしい。俺のは結構集中的にやったな。
ちょと理不尽に感じる。姉はゆっくりとしたのはなぜだろう?
「お前とアレアが違うのが気になるか?簡単な話だ。
お前は天才で、アレアは秀才だったからだ」
「えーーー」
「アレアがお前くらいの頃は、剣は上手かったが魔法はからっきしだった。その後、セレアのがんばりもあったのだが、アレアも努力したからな。今では一端の魔法戦士になったからな」
「アレア姉って意外にすごい人かもな~」
あのツンデレアレアさんが、そんな涙ぐましい努力をしているんだな。
「ところで父様?」
「何だ?息子よ」
「確か討伐にゴブリンを狩る事になっていましたよね?」
「そうだな、森の中に入って浅いところにあまりいなかったから奥まで来たな」
「では聞きます?目の前にいる集団はなんですか?」
「オークだな。しかもしっかりと囲まれている。
中隊規模くらいか、滅多に見れる光景じゃないな」
周りではごふごふと豚の鳴き声が聞こえる。全部で12匹くらいいるのだろう。
俺と父様を取り囲んでいるが、普通ならコレってかなりやばいんだけどな。
「おまけにソルジャーもいるし、部隊として纏まってる」
オークはノーマル、ソルジャー、マジシャン、ビショップ、アーチャー、ナイト、ロードと言う順に強くなる。
今は、ノーマルとソルジャーだけの構成された部隊。ギルドランクでCクラスだ。
「よし、セフィー。こいつらを殲滅してみろ」
「マジですか?父様」
「マジだ、まだいい方さ」
「どうしてです?」
「俺は親父にブラックベア3匹いるところに投げられたぞ」
「なにそれ、マジで怖っ!」
ブラックベアの強さはランクCのモンスター。3匹もいればBクラスまで跳ね上がる。
「行ってこい、ちゃんと俺は見ておくから」
俺が反論する前に姿をけした、父様は忍者ですか。
それをオークも焦るが、すぐに俺を獲物にしたのだろう。
ため息まじりで俺も戦闘体制になった。剣を抜きながら魔力を溜めていく。
「ブギャー!」
一番近いオークが俺に切りかかってきた。しかし、俺はそこにはいない。
脇をすり抜けるように、わき腹から真っ二つにした。
『総合体術』の『擦り抜け』で素早く回り込む、同時に斬りつけたのだから速度による斬撃になった。
同時に『ダッシュ』と『ステップ』で、一気に接近したあと首を刈り取る。
この攻防だけ4匹を狩ったのだけど、さすがのオークたちも動き出した。
ソルジャー以外は俺めがけて走りだす。包囲したのが仇で俺のところまでは間がある。
俺は森の特性を利用しようと考えた。相手の攻撃をギリギリひきつけてから木の陰に隠れる。
相手の武器が木に引っかかってる間に反対側から切りつける。草原やダンジョンだと使えない戦法だ。
6匹ほど倒したところでソルジャーが動き出した。オークより早いし重量もかなりのものだろう。
2匹のオークは俺が後ろや横に逃れないように回りこんでいた。ここは森だから意味がない。
だが、ここで一つ誤算があった。オークソルジャーが加速した。
たぶんスキルだろう、『突進』か『加速』の部類かもしれん。
十分にひきつけてから、後退しつつ木の目の前で『ステップ』で左にかわす。
ソルジャーはいきなり目の前の木に激突したのが目の端で確認したら、すぐに『ダッシュ』で左のオークに襲撃をする。
心臓を刺して絶命させると、体に足を押し付け『ジャンプ』を数回する。
右側のオークはようやく硬直から回復したみたで、俺に剣を向けようとした。
すでに地に降り『ダッシュ』で相手の懐に入りこむ、剣を持っていない左手に魔力を集中して。
「『ウォーターボール』」
初級初段の魔法、指先から野球ボールくらいの大きさの水の玉が出る。
攻撃魔法の中ではかなり弱いけど、俺がアレンジしてジェット噴射並みの威力がある。
食らった瞬間に仰け反り、反動を利用して『ダブルスラッシュ』で首と胴を切り裂く。
オークソルジャーはこっちを見てから逃げ出そうとしていた。だが、まだ脳震盪の状態から抜けていないのか遅い。
再び魔力を操作して手にしてる剣を覆うようにする。魔法戦士特有の技の一つ『魔法剣』。
『ダッシュ』&『ジャンプ』をして一気に間合いをつめて、『スラッシュ』で一発で首を刈り取る。
完全にオーバーキルだろう、叩切るじゃなく切り裂くの切れ味だった。
普通は骨で止まるが、『魔法剣』で切れ味が何倍も増している。
戦闘が終わって数秒後に、ひょっこりと父様が出てくる忍者かよ。
「終わったか。まさか『魔法剣』まで使えるのは驚いたよ」
「父様が言ったことでしょう。『魔法剣』は父様とアレア姉の模擬戦のときに覚えました」
「あれで覚えるのはすごい事だってのに、俺の子ながら末恐ろしいな」
「それだけ父様と母様のいいところを受け継いだのでしょう」
「自分で言うか?」
「それだけ誇りに思うんです」
少し照れたようにしながら父様は俺が倒したオークたちを解体した。それらは、全部俺の『アイテムボックス』に入った。
スキルで『ボックス』や無属性魔法の『マジックバッグ』とかある、『アイテムボックス』を使っても問題ない。
討伐証明部位と魔石をバッグに入れておく。バッグは2個持っていて、もう一つは薬草とかを入れている。
ゴブリンは少なかったが、オークが12匹も狩れたからかなりいいはずだ。
「にしてもオークが部隊を作るとは、あとで調べないとな」
父様がぶつぶつ言いつつも町へと帰っていく、俺も一緒に町へと向かう。
この遭遇が後で大変な事態になるとは、今の俺でもわからなかった。
つづく
魔法レベルの級別
初級:1-3レベル
中級:4-6レベル
上級:7-8レベル
超級:9レベル
神級:10レベル
初級:魔法適性があれば全部覚える
中級:属性適性があれば属性別に全部覚える
上級:中級と同じ属性別に覚える
超級:条件とイベントをクリアして使うことが出来る。
神級:シビアな条件をクリアすることで使用可能。
4万7千PVを超えました、多分今日中に5万越えかな。
次回もよろしく。
修正とすこし変えました(4/2)




