第004話 「ギルド・・・って」
どうもミケ乱です。たった3話でPVが5000を超えました。
ありがたいことです。目指せ1位って感じもしますが、先は長いですw
ではつづきを
教会でしきりに親に褒められた。数値がみんなより大きい事が誇らしいらしい。
親ってすぐに子供がすごいと褒める。ある種の『親ばか』ってやつだ。
特に家の親はすごく『親ばか』だった。見られて恥ずかしい思いがいっぱいだ。
その後、母様は用事があるとかで家に戻った。俺は今、父様と一緒にある場所に向かっている。
「父様、何処にいくのです?」
「ん?行ってからのお楽しみだ」
ここは町の中央通り、大勢の人で賑わい行き来している。
かなり繁盛してる店もあれば、人が一人も寄り付かないような店もある。
賑わう場所はそれだけ危険も多い。俺を攫おうとしたり、金を盗もうとしたりしてくる輩が多くいた。
誘拐犯は腕を折り、スリは指を曲げてあらぬ方向に結んでやった。
その都度役人が来るが、父様がきっちりと命令している。
どうやら、警備や騎士より立場が上みたいだ。普段からそう見えないけどな。
「ついたぞ、ここがそうだ」
「ギルド・・・って登録しにきたのですか?」
「そうさ、お父さんも10歳の頃には登録してたからね」
「それはすごい事じゃないのですか?」
「貧乏だったからな、ぶっちゃけさっさとギルドに入って金稼ぐことをしてたぞ」
「なるほど・・・・」
父様はこれでも、今は騎士候って役職だ。武勲を多く手にしたものは領地も任されるらしい。
この町は、一応父様の領地になっている。町長は別にいるらしい。
騎士候も貴族だけど、男爵と同等の権限はあるが基本は騎士だ。
町を守ることが父様の使命だ。ほかの雑務は町長がしてくれるらしい。
騎士候の息子だと思ってみたが、親が気さくで町に溶け込んでいる。
庶民に愛される騎士って感じか?母様が聞いたら嫉妬していそうだ。
目の前には大きい店があった。どうやら冒険者ギルドらしい。
何人かたむろっているが、俺は気にしないでギルドのドアをくぐる。
父様の言いつけで俺一人で入ることになっている。父様は近くの警備所にいった。
「ある意味想像道理のギルドだな・・・」
中に入った俺は軽く見回した。小説や漫画に出てくる冒険者ギルドそのものだ。
何個かカウンターがあり、隣の部屋は軽食やエールが出るような食堂。
安い宿屋みたいな場所もあるみたいだ。あとは販売店みたいなのもある。
冒険ギルドって感じで、また食堂にたむろってるむさいおっさんたちがいい味をだしているな。
それより登録だ。何個かあるカウンターのひとつに初期登録所とあった。
「すみません、登録可能ですか?」
「はい、可能ですよ」
「それじゃ、お願いします」
カウンターにいた受付嬢は紙をだして、ペンをこちらにわたしてきた。
魔石ペンというやつだ、魔石のかけらをペン先として作られる魔道具。
このペンで書いたことは消えることなく、半永久に残るとされている。
契約や資料に用いられる、安いのもあれば高いのもある。
今回は、登録書に書き込むことだ。名前、種族、戦闘スタイル、魔法有無、スキルだけと言う。
基本ギルドで働く人たちはある程度の後ろ盾がほしいやつらもいる。ギルド所属ならほかの国でも活動ができるからだ。
一応俺の苗字はかかないで、名前だけと『隠匿』したデータを登録した。
「これでいいですか?」
「ええ、それからこの水晶に手を置いてくれる?」
「はい、これですね」
水晶に手を置くと少し魔力を吸われる、そして手に持っていたステータスカードがうっすらと輝く。
カードを見ると、所属のところに新しく『ギルド所属(F)』がついている。
これは所属を抹消されないかぎり、半永久的に消えることはない。
またギルドは基本騎士や貴族でもなれる、騎士は力をつけるため貴族は己がプライドのために。
「これで登録完了です、ギルドへようこそ。
我々はあなたの加入を心より歓迎いたします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
丁重には丁重を、これは俺の持論だが基本は普通に丁重にする。
俺が礼儀正しいのをみて、受付嬢のお姉さんはびっくりしている。
どうやら俺みたいなのはあまり居ないからだろう。貴族はなにかと偉そうだし。
騎士や冒険者は粗暴なのが多い、礼儀正しいのは一部の人間だけなんだろう。
でもコレで俺もギルド所属になったな。さて、何か仕事でもしてみるか。
っと振り向いた瞬間、誰かがぶつかってきた。やたら硬いものにだ。
「邪魔だ、くそガキ!」
いかにも冒険者の格好した男がいた。いや、盗賊の方がもっとらしいかも。
男は、俺の肩を掴んで押しどけようとしたのだろう。
次の瞬間何か外れるような音が響く、男はなんの音か周りを見回している。
「いきなり掴むなんて、順番をちゃんと守ったらどうだ?」
俺は掴まれた肩を払っていた。よく見ると、男の手は手首から揺れている。
傷みも傷もなく、まるで糸が切れたおもちゃみたいにうごかない。
「な、なんじゃこりゃ!!!」
「兄貴!!?」
「あ、ごめん。いきなり臭い手が僕に触ったから、関節はずしちゃった」
俺は悪ぶる気もなく、ちゃんと真実を言う。
この男、臭いんだよね。手どころか体から腐臭に近い匂い。
他の冒険者はまだ匂い的には、部活の部屋みたいな匂いだから大丈夫だったりする。
剣道部の場合は籠手の匂いをおもいだしてくれ、この男はそれより臭いのだからな。
「すまないすまない、すぐ戻すよ」
すぐに男の手首と手を掴むと、わざと関節を音がなるように痛くつなげる。
「うぎゃあああああ」
「兄貴」
「きさま!!」
男は入れられた傷みに叫び、そして気絶する。
取り巻きの一人が男を抱きかかえる。もう一人は俺に殴りかかった。
一歩体を前進させて相手の懐へと入る。身長差もあり男の振りかぶった拳は外れる。
「絶招、子孫潰し」
「ぐおおおおおお」
男は浮かび上がった。子供の蹴りがもろに急所に入る。
一度じゃなく3連撃叩き込まれ、苦悶に悶え股を押さえる。
近くにいた男達も自分の股を抑えて、恐怖と苦痛を感じた顔になる。
コレばかりは男じゃないとわからない痛みだ。聞こえた音も生命がつぶれた音に近い。
「順番を守りましょ、魔物や獣じゃないんだから」
俺がにっこり笑うと、男を抱き起こしてた奴が高速で頷いている。
周りに居た人たちも同じようにうなずく、特に男ども全員が一同にうなずいている。
用事は終わったから、ギルドからゆっくりとでていった。
つづく
格闘って以外に体位置が難しいこともあります。本来は腹を殴るか肘鉄を入れるのですけどね。
やっぱり手ではあまり触りたくないところだったからw
ちなみにミケ乱は一応格闘経験はあります。4種類ほどw
では次回へ
修正をしました(3/23)