第014話 「狩りの時間だ!」
今、一番びっくりしている、ミケ乱ですw
昨日一昨日と連続1位をとってしまってびっくりしました。
いっぱい来ていただいて、ありがとうございます。
では、続きを
山間からうっすらと太陽が覗いてる。空は青白く澄んだ空気に満たされていた。
だが、崖の下には殺伐とした光景が広がっていた。オークの集落を囲むように冒険者たちと騎士が並んでいる。
オークたちも殺気だった気配に気がついてか、わらわらと戦う準備をしている。
そんな様子を俺は崖の上から『鷹の目』で見ている。レンジャー三人猫娘たちも同じように見つめている。
俺たちの任務は敵の「オークマジシャン」か「オークビショップ」を見つけること、後方支援を可能とした弓隊もだ。
「見つかったか?」
「普通のオークと違うからわかりやすいよ」
「どうやら崖の近くに配置してるね」
「でも、ナイトクラスがまだ出てきていない」
「あの洞窟かもな、今「マジシャン」が出てきた洞窟だ」
「たぶんそうだろうね、でもどうするリーダー?」
「一応洞窟から離れた場所から狩っていけばいいだろう、俺はその近くの奴等からだ」
「「「了解」」」
作戦を伝え終わった直後、怒涛を響かせて討伐部隊が動き出す。
どうやら始まったようだ。オークたちも準備ができてないのがすくみ上っている。
オークソルジャーはオークたちを叱咤し、オークたちを戦いへと向かわせる。
最初の当りは討伐部隊が押している。だが、オークソルジャーが何とか押し戻してる。
「そろそろ出番だな、できるだけ混乱させるように狩っていけばいい」
「「「了解」」」
「狩りの時間だ!いくよ!!」
俺の合図とともに3人は崖へと飛ぶ、腰にはロープをつけて。
壁を走るように降りていく、ロープの長さは昨日のうちに測ってある。
ぐんぐんと降りていく感じは平面を飛ぶように、ロープ一本で壁を自在に移動する忍者のシーンがあったな。
ちょうど2階くらいの高さで俺は止まる、ほかの三人は離れた場所に無事降り立ちオークたちを狩りだす。
中級魔法の『バーンブラスト』『サイクロンカッター』を唱える、『複数同時詠唱』を使うことで二つ同時に使うことができる。
『複合』を使って魔法を合体させ複合魔法『ブラストサイクロン』を発動した、一瞬で目の前の20匹のオークたちを焼き殺す。
殆どがオークマジシャンとオークビショップだ。オークソルジャーも近くにいて被害が出てる。
俺は撃ち終わったらすぐに横に移動する、俺が居た場所に弓矢が何個か刺さる。
どうやら気がついたみたいだ、オークソルジャーが俺を指指しながら矢を放ってる。
ある程度いくと壁に手をつけ隙間に指を入れ急停止を掛ける、俺の目の前で矢が壁にあたる。
壁を蹴ってすぐに魔法を唱えだす、今度は『複数同時詠唱』を使い改造型『ウォーターブリット』を連続展開する。
10個ほど展開すると弓隊へ連射を開始する、貫通性をあげた『ウォーターブリット』はオークたちを貫いていく。
『複数同時詠唱』を利用した最速連射、さながらアサルトライフルの3点バーストのような速さだ。
「弓隊もそんなにいるわけではないけど、面倒だからな」
できるだけきっちりと数を減らしていく。そろそろ3人の様子をみるために壁を蹴って3人の方へと飛ぶ。
朝の準備中に彼女らのステータスを少しいじった、いじる前の実力的にはオークソルジャーより少し上ってる程度だ。
子供のころからポイントはあまり使ってなかったみたいだ。かなりの量のポイントがあった。
こっちの世界の人は、ポイントはあまり使ってる様子がない。ギルドカードでも表示されないからだ。
たぶん、スキル屋と教会があるからそこでポイントを使うのだろう。初級スキルの大半は教会やスキル屋が取得できる。
だが俺みたいに高いスキルを手に入れる事はできないだろう、ましてやレベルまで上げられない。
スキル等は神様がその人に合ったスキルを選択するからだろう。後は、レベルが上がらないと取れないのが多い。
今回、必要なスキルを取得させておいた。『発気操作(2)』と『種族効果上昇(2)』を取得させた。
元々持ってた『身体強化(3)』と『身体回復(3)』のレベルを(4)に、後は少しだけステータスポイントに振り分けた。
今の3人なら30匹のオークソルジャーに囲まれても無事に戦える、しかも連携だけなら3人はすぐにCクラスになるほどだ。
「ここはいいな、後は・・・ッ!?」
殺気を感じて、瞬発的にその場から後ろへと飛び去った。俺が居た壁に大きな石がぶち当たった。
飛んできた方向を見るとそこにはオークナイトが二匹いた、一匹は俺をにらみつけている。
「おいおい、オークナイトは一匹だけだっただろうに」
一匹は俺とは違う方向に向かう、向かった方はたしか前線だろう。
俺を睨んでるやつは俺の方にまた石を投げようとしていた、俺は腰のロープをナイフで切って今度はその場から離れる。
着地してすぐに近くに居るオークたちを切り裂く、魔法剣にしているがリーチが短い分接近戦になる。
すぐに片手剣を引き抜くとそのまま魔法剣を発動する、『サークルバッシュ』を発動して一気に回転して切り裂く。
俺を攻撃しようとした10匹のオークたちの首が飛ぶ、だが切り終えたすぐ後に俺に大きい剣が振り下ろされた。
直ぐに片手剣を斜めにして受け流す。どうやら、オークナイトが追い付いたみたいだ。
「リーダー!」
「大丈夫ですか!?」
「なんでナイトオークが!?」
獣人の3人が戻ってきたみたいだ。俺がオークナイトと戦ってるのを見てびっくりしてるようだ。
オークナイトの攻撃を何回か裁いてから後ろへと飛び、ちょうど3人が居るところへ下がる。
「こいつは俺がなんとかするから回りの雑魚を頼む!」
「でもリーダー!?」
「大丈夫だ!雑魚を頼む!」
「「「・・・了解」」」
どうやら同意したようで回りのオークたちを倒しだす、俺はオークナイトと睨み合いをしている。
どうやら一対一で戦うつもりなのだろう、かなり殺気だっているためか他のオークは俺に攻撃すらしてこない。
俺は、ナイフを仕舞い片手剣を両手で持ち構える。オークナイトは成人男性より一回り大きい。
騎士とは言いがたいハーフプレートを着込んでいる、その両腕は鍛え抜かれ筋肉の塊だ。
普通なら大人と子供の差はあるが、スキルやポイントをある程度振り分けておいた。
レベル的に父様の方が圧倒的だったんだ、こんな豚野郎はすぐに倒す。
「グオオオオ!!」
先に動いたのはオークナイトの方だった。雄叫びを上げながら剣を横に払うように攻撃してきた。
背が低いのを利用して地面ギリギリまで頭を下げる。俺の上を通過する剣を確認したら一気に間合いを詰めいる。
オークナイトの腕の中指と薬指の間から肘まで一気に切り裂いた。オークナイトは利き腕を切られ剣を手放すことになる。
俺は振り向いて剣を構えると、オークナイトもまた俺を忌々しく睨みつけてくる。
「強いけど父様にも劣る、だから一瞬だよ」
俺は魔力を剣に流し込みさらに魔法剣を強める、片手剣の周りに魔力でロングソード並の大きい魔力刃が形成された。
さながら、ロボットアニメに出てきそうなビームサーベルみたいになっている。今なら何でも切れると思えるくらいに。
オークナイトもそれを見て危険と思ったのだろう、雄叫びを上げながら再び俺に攻撃してくる。
振り下ろされた剣を避けて半歩入ると、剣を横なぎに胴体を真っ二つに切り裂く。
その勢いを使って飛ぶと、あっけなく首を切り裂く。
俺が着地すると、オークナイトから勢い良く血が噴出す。噴水のごとくかなりの勢いだった。
周りのオーク達は驚愕した顔で俺を見ている。俺は、切り裂いたオークナイトの頭を掴んで掲げると。
「討ち取ったぞ!!!」
大きく叫ぶと同時にオーク達が逃げ出す。俺から遠くへと逃げ出すのだった。
統制が取れなくなった上混乱が生じている。遠くでも人間側の雄叫びが上がってる。
どうやら、向こうのオークナイトも倒したみたいだ。跡は残党狩りに専念すれば大丈夫だろう。
だが、オークナイトが二匹いた事が気になる。直ぐに俺は3人と合流するために行動を開始した。
つづく
『発気操作』:気を使うことが出来るスキル、気合が入れば威力を増す。
『種族効果上昇』:人間以外の特性を持つ亜人や獣人の力を上げる効果がある。
種族によって効果が違うので戦闘型と後衛型に別れる。
まだまだいっぱいあるけど今日はここまで!
では、次回によろしく!!!




